やる夫で学ぶ「法学者の統治論」
901
名前:普通のやる夫さん[sage] 投稿日:2025/07/03(Thu) 15:53:44 ID:6f821c18
一応過半数取れていないのは言えサドル派は第一党になっているな
902
名前:◆sSLW7aecKk[] 投稿日:2025/07/03(Thu) 19:20:41 ID:bb10a7fc
>>900
1970年代から亡命を続けていた亡命組織は、国内に政治基盤を持っておらず
それどころか、イラン・イラク戦争でイラン側に立っていたことで、嫌われている側面もありました(イラク・イスラーム革命最高評議会は典型)
そうした彼らが、2000年代のイラク政治で勝つために取った手がサドル派と手を組んだ連合でした。
亡命グループはサドル派の協力によるシーア派票の掘り起こし
サドル派は民兵組織の許容、閣僚ポストや議席配分での手厚さ
しかし、親米の亡命グループ、反米のサドル派では結局そりが合わず、サドル派の発言力強化を恐れて排除するようになります。
そこで、サドル派は反米を掲げる他の政治勢力(スンナ派含む)と連合して……というように変化します。
ここまで来れば、さすがに亡命グループもある程度国内に政治基盤を築いているのですが……
903
名前:◆sSLW7aecKk[] 投稿日:2025/07/03(Thu) 19:26:35 ID:bb10a7fc
>>900続き
これはやや本論のネタバレになるのですが、2000年代以降のイラクは法学者の統治によるイスラーム革命が放棄されていきます。
すなわち、イラクにおいて主要な政治関心が、①米軍の撤退or米軍との協力か、②国内の宗派主義、民族分断の克服、③中央集権か地方分権か?になったのです。
これらの問題を克服するための戦略として、スンナ派の人々、クルド人政党との協力、地方の部族の取り込みが必要になります。
そうなれば、シーア派色が強いと思われる「法学者の統治に基づくイスラーム革命」政策は、他派との連携に非常に邪魔なものになります。
ダアワ党にせよ、イラク・イスラーム革命最高評議会にせよ2000年代にはそうした政策を放棄していくようになります。
彼らにとって重要なのはイラク国家をどのように保つかということだからです。
当然、法学者の統治を掲げないサドル派も同様です。
904
名前:◆sSLW7aecKk[] 投稿日:2025/07/03(Thu) 19:32:35 ID:bb10a7fc
>>899
イラン側の反欧米思想の起源ということを考えるならば
タバコ・ボイコット運動(1890)→イラン立憲革命(1906)の流れがより重要なのではないかと思います。
ホメイニーの著作でも、なぜ法学者の統治が有効なのかを論じるときに、しばしば19世紀~20世紀初頭のイランにおいて
ウラマーが果たした役割…特にタバコ・ファトワーの本質は反植民地主義と論じていることからもうかがえます。
もちろん、その後のアメリカの役割も反欧米思想を強化する切っ掛けとなったことは間違いないでしょう。
905
名前:普通のやる夫さん[] 投稿日:2025/07/03(Thu) 19:33:01 ID:f6d20f99
サンキューイッチ
906
名前:◆sSLW7aecKk[] 投稿日:2025/07/03(Thu) 19:40:29 ID:bb10a7fc
それではやっていきます。
907
名前:◆sSLW7aecKk[] 投稿日:2025/07/03(Thu) 19:41:00 ID:bb10a7fc
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
レバノン編
EX2-1. ムハンマド・ファドルッラー思想における反欧米・反イスラエルと戦術
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
''"~ ̄ ̄ ̄~"'':..__
. /.:.:.:.:.:.:/ ̄:.:.:.:.´:.:.:.:.:.\
. ,:.:.:.:.:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\
/:._:.:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: | \:.:.:.:.:.:.:.:.
. √-=ニ/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/:.| \:.:.:.|:.:.|
/ {:.:.: ―:.:.:.:.:.:.:/ : //|:.:| '⌒:.:.八:|
. (二八:.:.:.-| :.:.:.:.:// /'⌒ |:.ノ 仍うV:./ノ
. {ニニニ|\:.:|/!:.:./|__笊示ミ ヒツ {:/
. {ニニニ|:.:Λ|人/ :| 〈 ヒツ | さて、ここまで1950~2000年代までのイラクのイスラーム主義思想における
. \ニ/|:/:.:{( 人:.:.\ 人
/:./:.:.:.|:.|>-\:.:.\ ' ´ ⌒` 反欧米・反イスラエル思想を探ってきました
. // /:.:.: 人|:.:.:.:.:.:.:.>- \ー―く \
. /:.:.:. /:.:/:. 〈\_彡'´ ) ) _ それでは、同時代長年にわたってイスラエルと戦ってきたレバノン
/:.:.:.:.:.://:/:.:.:.:{\__  ̄ ̄~^'  ̄ }‐┐||
//:.:.:.:.:.:./:.:.:./: |:.:.:.{ ァ=-‐''~⌒\___ノrヘ:|| そこでは、どのような思想が育っていたのでしょうか?
./ {:.:.:.:.:. /{ :.: |:.:.:|:.:.:八______ ,.イノ / ∨/⌒ }
{ 八:.:.:.|人:.:.:. |:.:.:|/{. . ./ / / {/⌒ 〉
\( \:.|:.:.:| {. ./ / { ∨⌒i|
人:.:| {.// } | |i|| 今回はまず、レバノンにおけるマルジャア・タクリードであった
/( \ /Λ } } } |i||
. ( \ / / } } V} |i|| ムハンマド・ファドルッラー(1935~2010)の思想を紹介しましょう。
. \ / / 〈 人 } |i||
.
908
名前:◆sSLW7aecKk[] 投稿日:2025/07/03(Thu) 19:44:54 ID:bb10a7fc
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
参考文献
小杉泰.1992.「イスラーム復興運動とウラマーの政治指導 : サドルの「法学権威の政治指導」論」『国際大学中東研究所紀要』
※ファドルッラーはp99-211
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
_ _
,....:::::´:::_ヽ::::_::::...、
,.:´,..::´::::::::::::::::::::::::::::`::ヽ、
/:::/:::::::::::::::::::::::::/、::::::::::ヽ::ヽ
,::::/:,:::::,:::::::::/::/:/ ヽ::、:::::∨::.
,...---|:::|:/:::/:::::::/::/}/ }:∧:::::|::|:{
{ ,.|:::{':::/::::/⌒/' ⌒∨:}::|リ
\, |::r∨:::イィ斧ミ、 ィ斧ヽ}:,::/'
乂 _;::{ Ⅵ:| Vり Vリ 'イ|「 今回もアラビア語を読む必要はありません。
/::乂ム:::} ' ム}
,:::/:::/:::}::|::.、 ,., イ:::| 日本の研究者がサドルと一緒にファドルッラーの重要な研究である
/::/:::/:::::j:/::::|> イ::::l::∧
/::イ:::,::::::/ ̄ ̄ ̄ ̄`´ ヽ|:::/イ:::::ヽ 『イスラームと力の論理』(1976年)の抜粋訳ですが、十分に彼の思想を理解できましょう。
/' /::::/ィ 乂┼╋┼╋┼╋}'≧- 、::::}
{ {::::/∧ ヽ╋`¨¨¨╋┼╋ノ Ⅵ
| |:::{/ \ ` ー r----- ´ }'
{ |::::| ヽ | ∨ |
Ⅵ l |={_}= } |
| , | ,: |
| { | {
| | |={_}= } |
.
909
名前:◆sSLW7aecKk[] 投稿日:2025/07/03(Thu) 19:50:00 ID:bb10a7fc
_
./ ~"''-、
/ ヽ
| .ノ
', ノ
.i ,'
,.、ノ _ノ
.,、 _,r.'" └.ゝ
ii.,j.! ,') _ ., -.'' .~"''‐、
.',. ч{// ノ i
. ` 、 ヽ .j i
.ヽ .ゝ, .j´ i
./ .ヽ_/ i
`、 .人 i
.`、 / .`、 i
'., / .', i
`" .〉 i
/ ',
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
まず、簡単にファドルッラーの経歴を簡単に紹介しましょう。
彼は元々レバノンに由来する一族で、1935年イラクのナジャフで産まれています。
彼は1935~1965年までイラクでイスラーム教育を受けており、バーキル・サドルと共に学んだと言われています。
さらに、イラクでダアワ党が結成されると、初期の指導部に名前を連ねて、政治活動もしたとされています。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
.
910
名前:◆sSLW7aecKk[] 投稿日:2025/07/03(Thu) 19:55:00 ID:bb10a7fc
_
./ ~"''-、
/ ヽ
| .ノ
', ノ
.i ,'
,.、ノ _ノ
.,、 _,r.'" └.ゝ
ii.,j.! ,') _ ., -.'' .~"''‐、
.',. ч{// ノ i
. ` 、 ヽ .j i
.ヽ .ゝ, .j´ i
./ .ヽ_/ i
`、 .人 i
.`、 / .`、 i
'., / .', i
`" .〉 i
/ ',
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
その後、師匠からイスラーム法解釈(イジュティハード)をしても良い許可をもらうと
1966年に両親の生まれ故郷だったレバノンに移住。
イスラーム法に関する文筆活動を続けつつ、教育・社会・福祉活動に従事していき知名度向上。
レバノン唯一の正当なシーア派ウラマーとして名前を上げていきます。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
.
911
名前:◆sSLW7aecKk[] 投稿日:2025/07/03(Thu) 20:01:01 ID:bb10a7fc
_
/ .~"ヽ
/ `、
.l 〉
', / _,-‐、
',. .,' i´ `h
_, ,/. .ノ .'、 .l
. ,.r ''" i、 r' /
i Y .{
', /
..', ,'
`、 〈
.`、 ',
', i
.', i
i ', .,r、ヘ、
,' ',,r' ノ
,' _, -.'
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
1975年にPLOのレバノン南部に居住したことによるイスラエルの攻撃から始まる
レバノン内戦(1975~1990年)が勃発しますが、そのときレバノン南部のシーア派貧民街に居住しており
イスラエル軍による攻撃、PLO・シーア派・スンナ派・キリスト教徒などの凄惨な殺し合いの中
1976年に執筆されたのが今回紹介する『イスラームと力の論理』になるわけです。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
.
912
名前:◆sSLW7aecKk[] 投稿日:2025/07/03(Thu) 20:05:28 ID:bb10a7fc
、 /  ̄ヽ
│ │
__> く_
/ \
/ \
ノ r フ /
/ レ /
│ .∧ ┌′
丿 / l ヽ
(__/ 亅 /
| ヽ
/ /'、 !
〉 / \ / 、
! / ( )
1 ′ ! │
│ ′ !. │
/ ′ ′ ヽ、
イ 〉 \_′
`─′
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
その後、ファドルッラーは死ぬまで、サドルの盟友として―イラクのダアワ党に対する精神的指導者ともなり
レバノンにおけるイスラエル抵抗運動から生まれた「ヒズブッラー」にも思想的影響を与えたと言われています。
(ヒズブッラーについて)両者関係ないと主張しつつも、ヒズブッラーの初期の指導者を見ると
イラクへの留学やファドルッラーに直接指示した者を含み、後にヒズブッラーの自爆攻撃や外国人誘拐を擁護しています。
このことから考えると、無関係といい難く、少なくとも共同の歩調を進めていた…といえるでしょう。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
.
913
名前:◆sSLW7aecKk[] 投稿日:2025/07/03(Thu) 20:08:15 ID:bb10a7fc
,...::''"゚~ ̄~゚^' ̄~"'':...、
/:.::.::/:.::.::.:.:/⌒:.::.::.::.:\
/:.::.::.:/:.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::\
. /:.::.::.:/:.::.::.:.: /::/:.::/:.::Λ:.::.::.::.::.:.: \
. __ /:.::.::.:/:.::.::.:.: /::/:.::/:.::/ Λ::|:.::.::.::.::.::.:.::.
{二√ :.:.: |:.::.:.:|::/|__|_,ノ |::|:.::.::.:: |:.::.::.::.
{二| :.::.::.: | :.: _|≫==x/:|/ |Λ:: | :.:|::|::| |
{二| :.:.:/:.:|:.::.:Y _)(:.:「 二|⌒:.::|::||ノ このように、イラク・レバノンのシーア派に多大な影響を与えています。
. V/|:.:i"⌒|:.::.::| 乂ツ ,ノ灯Y:|:.:.:|Λ|
{//:八 |:.:.:|'' ヒソ ノΛ ノ |
{/:/:.:: \|:.:.:Λ ' ''/::|:.:.:| ノ 著作『イスラームと力の論理』は法学者の統治についてもよく記述されていますが
/::/ :.::.:.: 人 :.::.::.: , , 八:|:.:.:|〉
. /:.::.::.:/ :.::.::.:: \::ト イ:.::.::|:.:.:|∧ 今回はその部分は除きつつ、反欧米・反イスラエルに絞って論じていきましょう。
/:.::.::.:/ :.::.::.:.:|:.:.:| \, > <:|:.::.:| :/ :|:.:.:|: ∧
. /:.::.::.:/ :.::.::.::.: |:.:.:|::| 乂|:.::.:|/:: Λ :| :: ∧ 以下、小杉訳から解説していきます。
/:.::.::( ̄ ̄ }―|:.:.:|┴ .,_ r――‐/:.::/<:.::.::.::.:.: |
:.::.::.::└┐ \\| /:.::/ )\:.:.: |
:.::.::.:/ └┐ >‐┐ ┌<|:.:.:| 厂 Λ∨|
.
914
名前:◆sSLW7aecKk[] 投稿日:2025/07/03(Thu) 20:11:44 ID:bb10a7fc
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◎世界観
「クルアーンは力の弱い被抑圧者に対して、不正者に抵抗し彼らの力を破壊するために、
彼らとの対峙において積極的な立場をを取る必要があると感じさせるように努めている。
それゆえ、自らの土地に留まる権利や自分たちの信教の自由を守るために戦うことを、彼らは許すのである」
小杉1992 p108
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
______
/:.:.:.:._:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:\
./:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: ̄ ̄\
//:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:..
/ |:.:.∨:.:.:.:.:.:.: /:.:.:.:.:.:.:.| :.:.:.:.:.:.:.:.:.:. |
{ |--:|:.:.:.:.:.:. /:.:.:.:.:.:.: 人:.:.:Λ:.:.:.:.:.:|
{ |:.:__|:.:.:.:.:.:/:.: /|/ |/ ̄|:.:.:.:. |
.. ̄{__|「ヽ|:.:.:.:|/:.∠__ __|:.:.:.:. |
|l |:.:.:.:|  ̄∩ ∩ ̄ノ:.:.人| まず、ファドルッラーは抑圧的な諸勢力の抑圧に対して闘争すべきか同調すべき?
|:\NV:| ∪ ∪ イ/
八:.:.:|:.:.:.:.ヽ j:〈 そのように問題を立てた上で、このように論じます。
./:.:.:.: 人 :.:.:.:| イ:.:.|
/:.:.:.:.:.:.:.:.:\:.:|) ≧=≦ :.:.: |:.:.:| イスラームに対する不正者=抑圧者と捉えて、それと戦うのはイスラーム的に擁護されると
./:.:.:.: __/ {∨ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄〉
/:.:.:./ : :: :{ \ / p /
./:.:.:./ :: :: ::l! \ / ( ̄) /
{:.:.:./ : :: :: ::{ / /
{:.:./: :: :: :: :弋、 ./ /
|: 八:.|.: : : :. :. :. :.__/ /
|/ \ /: :/: { 二 ノ {  ̄\
.
915
名前:◆sSLW7aecKk[] 投稿日:2025/07/03(Thu) 20:14:38 ID:bb10a7fc
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◎世界観
「クルアーンは力の弱い被抑圧者に対して、不正者に抵抗し彼らの力を破壊するために、
彼らとの対峙において積極的な立場を取る必要があると感じさせるように努めている。
それゆえ、自らの土地に留まる権利や自分たちの信教の自由を守るために戦うことを、彼らは許すのである」
小杉1992 p108
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
-< ̄ ̄\――
. / :::::::::::::::::::::::::::\::::::::::\
. /::::::::::::/::::::::::::::::::::::: ∨::::::::::',
. /:::::::::::/|Λ::::::::::::\::::::::::|―::::::::|
{::::::::: /八 \<⌒\::: |::::::::/| \
{::::::::::⌒ x==笊ミ|::::|::/ : ノ二 |
人:::::::y'笊 Vリ八N'⌒V::::|二ノ いわば、イスラーム的「抵抗権」の提唱ですね。
\::ハ リ ,, ,/:::::::|,ノ ノ::::::|/
/::{' ′ / :::::: 厂::::::::::|\ サドルなど見られる植民地主義者への抵抗と似た論理ではあることがわかるでしょう。
. /:::人 - /::::/:: ノ|:::::::::::::|二}
/::::::::/^丶 _/::::// |:::::::::::::| ̄
. :::::::::′ ___{:::/-< |:::::::::::::|\
. 人:::::| / 人{ `|:::::::::::::|:::::::.
ヽ|. 〈 / 八:::::::::::::::::::::|
ノ//⌒ \:::::::::::::::|
/ / ∨ ∨:::::::::|
/ / / | :::::::::|
{ { / .| :::::: ノ
.
916
名前:◆sSLW7aecKk[] 投稿日:2025/07/03(Thu) 20:24:13 ID:bb10a7fc
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◎抑圧的な諸勢力とは何者か
「宗教的な多神教は実の所、多神教たちが遺志できた神々、
血と肉でできた神々が絶対的ないし強大な諸力を享受していると感じた結果生まれたものなのである
その状態は、被征服者の諸集団が征服者に服従する際のいわば実践上の多神教徒と同義である」p107
小杉1992 p108
「神がムスリム全体に対して,社会的逸脱行為を阻止するよう義務づけたものである。逸脱の種類としては,
信仰行為や社会的諸関係において神の意志〔イスラーム法〕に個人的に反する宗教的逸脱,
個人と社会の公益に関するイスラームの道から遠ざかる社会的行為における逸脱,
不正者の支配の諸状況に体現される,弱者と被抑圧者に対する暴政を初めとする政治的逸脱
一それによって統治の実体は,統治権力と秩序の維持を名目とする,国と人々に対する暴虐と侵害となってしまう,
独占・搾取・詐欺・リバー〔利子〕・財産の不当取得などを基礎とする悪政に体現される経済的逸脱
それには,さらに横領・贈収賄・弱者の権利の侵害などの不正と侵害の諸行為が含まれるなど,種々のものがある」
小杉1992 p111
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
____ __
/ ̄:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:\:.:.:.\
/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:\:.:.:.\
. / .:.:.:.:.:.:.:.: //|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\:.:.:.\
. / .:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./ |:.|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: \:.:.:.:.
/ .:| :.:.:.:.:.: / :| |:.|\ :.:.:.:.:.:.:.:.:.: |:.:.:.:.: |:.:.:.:}――┐
|: /|:.:.:.:.:. /|:.:.| |/ \―|―:.:.|:.:.:.:.: |―‐〉ニニ|
|:.|||:.:.:.:.|―― \|\:.:.|:.:.:.:.: |:.:.:.:|二二|
|Λ|:.|:.:.:.||/ イ^丁⌒>Λ:.:Λ|― |\二│
| |Λ:.:.| イ^丁 Lノ /∨:|:.:.:.:.:.|ニl\ノ では、この抑圧者・不正者とは誰なのか?
\:| Lノ , , /:.:.:|:.:|:.:.:.:.:.|ニ|
/:.:| , , /:.:.:. |:.:|:.:.:.:.:.|ニ| ファドルッラーは具体的な行動を挙げる前に
/:.:.人 〈⌒ヽ |:.:.:.:. |:.:|:.:.:.:.:.|⌒
/ :.:.: /|\ |:.:.:.:. |:.:|:.:.:.:.:.:l 多神教徒と同じものだ!と指摘します。これはどういうことか?
. ;.:.:.:.:/ :l:.:.:.\__ |:.Λ:ノ:.:|:.:.:.:.:.:.l
|Λ/ l:.:.:.:.:.:|:.:.:|:.|:.:|Y^Y^|/^7:.:.:|:.:.:.:.:.:.:l
l:.:.:.:.:.:|:.:.:|r<X{__/X/⌒\:.:.:.:.:.:.:l
.
917
名前:◆sSLW7aecKk[] 投稿日:2025/07/03(Thu) 20:30:41 ID:bb10a7fc
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◎抑圧的な諸勢力とは何者か
「宗教的な多神教は実の所、多神教たちが遺志できた神々、
血と肉でできた神々が絶対的ないし強大な諸力を享受していると感じた結果生まれたものなのである
その状態は、被征服者の諸集団が征服者に服従する際のいわば実践上の多神教徒と同義である」p107
小杉1992 p108
「神がムスリム全体に対して,社会的逸脱行為を阻止するよう義務づけたものである。逸脱の種類としては,
信仰行為や社会的諸関係において神の意志〔イスラーム法〕に個人的に反する宗教的逸脱,
個人と社会の公益に関するイスラームの道から遠ざかる社会的行為における逸脱,
不正者の支配の諸状況に体現される,弱者と被抑圧者に対する暴政を初めとする政治的逸脱
一それによって統治の実体は,統治権力と秩序の維持を名目とする,国と人々に対する暴虐と侵害となってしまう,
独占・搾取・詐欺・リバー〔利子〕・財産の不当取得などを基礎とする悪政に体現される経済的逸脱
それには,さらに横領・贈収賄・弱者の権利の侵害などの不正と侵害の諸行為が含まれるなど,種々のものがある」
小杉1992 p111
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
-‐……‐
/:::::::::-‐…<::::::::::\
//:::::::::::::::::::::::::::\:::::::::\
/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
/:::::::/ ::::/ ::: / |:::::::::::::::::\|
|:::: / \::/:::/ |:::::::::::::|:::ニ|__
|:::::|笊㍉/ 、__|_:::::: |::ニノ 〉
__ \| Vソ _ ノ::::::::::::/::/{/ 「多神教たちが遺志できた神々、血と肉でできた神々が絶対的ないし強大な諸力を享受している」
. ⊂ニニ⌒  ̄ ̄ ̄| ⌒ ーへ ̄ 从 , てう㍉イ:/::::::Λ〉 /\
Lとノ ̄ ―-只 |:::::\ ..:::/::|::::::::::| / つし〉 これの解釈がやや難しいですが、ここはムハンマドが征服する以前のメッカが
〈ノ∨  ̄ ̄ ̄\_ |::: Λ{\_ 个/:::::|::::::::::| | ノ }
| V|::/ { / | |:::::Λ:::::八 / / 経済格差が大きいということを踏まえた記述で
|:::八{ \/ ノ |/ \:: / /
/ √ ̄ }< ⌒/ /\_
/ ノc / : \ 〈 { \::/⌒ すなわち、格差を許す社会は、不正だと指摘していると捉えていいでしょう。
{ / ::::::::::|\{\__ノ〉
/{ | \ Λ ::::::::::|::::::`ー<
/ | \ \::: ノ\:::::::/ ̄\
| \:::: }\{
| | \ \
.
918
名前:普通のやる夫さん[] 投稿日:2025/07/03(Thu) 20:31:48 ID:add0ddf2
遺志できた?
さすがによくいみわからん
維持できたの誤字?
919
名前:◆sSLW7aecKk[] 投稿日:2025/07/03(Thu) 20:34:00 ID:bb10a7fc
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◎抑圧的な諸勢力とは何者か
「宗教的な多神教は実の所、多神教たちが遺志できた神々、
血と肉でできた神々が絶対的ないし強大な諸力を享受していると感じた結果生まれたものなのである
その状態は、被征服者の諸集団が征服者に服従する際のいわば実践上の多神教徒と同義である」p107
小杉1992 p108
「神がムスリム全体に対して,社会的逸脱行為を阻止するよう義務づけたものである。逸脱の種類としては,
信仰行為や社会的諸関係において神の意志〔イスラーム法〕に個人的に反する宗教的逸脱,
個人と社会の公益に関するイスラームの道から遠ざかる社会的行為における逸脱,
不正者の支配の諸状況に体現される,弱者と被抑圧者に対する暴政を初めとする政治的逸脱
一それによって統治の実体は,統治権力と秩序の維持を名目とする,国と人々に対する暴虐と侵害となってしまう,
独占・搾取・詐欺・リバー〔利子〕・財産の不当取得などを基礎とする悪政に体現される経済的逸脱
それには,さらに横領・贈収賄・弱者の権利の侵害などの不正と侵害の諸行為が含まれるなど,種々のものがある」
小杉1992 p111
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
-―――-
/::.::.::.::.::.::.::-‐v‐-:. \
/ ::.::.:: /::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::\
//::.::.::.::/::./::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::\
. /二r=ニ ::/::./::.::.::/::.::.::. Λ ::|::.::|::.::.:
〈ニ二[-=ニ:| : |::.::.:/::.::/|: / 斗::.:|::.::|::|
. ∨二[ ::.::.::|:|::|::.:/}/`|/ jハ|::.::|::|
∨-| \>N::|::.:r'T灯ト ィTY::.::.ハ|
Lニ|::.::.:{ |八人 Vり tりノ:/ 丿 これをもう少し具体的に述べているのがp111
|::.: 人 ┤::ヽ ' 「\
|/::.: | >|::.::.:| , 人::.:| ①イスラーム法を守らない、逸脱する
/ ::.:: |::.::.:|::.::.:|> _´ イ \::.:|
// ::.::.::.::. ノ/∨、 }\:|__ ∨ r…‐-ミ ②横領、贈収賄などの不正
//::./ ̄|※ \__/ ※| // ̄ ̄ ̄ ̄~~゚"''<⌒ \
//::.::|  ̄|※ /Λ\,厂 //:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. /:.:.:.:.:.:\\ ③不正・不当な経済的な搾取や逸脱
///::.::|.  ̄|/|i:i:i:ic:i∨//:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. /:.:.:.:.:.:.:.:.///
/ :|::.::.:| 〈|i:i:i:i:i:i:i:i//:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:(\ /:.:.:.:.:.:.:.:./// ④独裁による弱者の権利侵害
{ |::.::.:| | [|i:i:i:i_/┐:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. : :\\:.:.:.:.:.:. //
|::.::.:| 丶 | 〈|i:///:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. /⌒ |:.:.:.:.: //
::.::.:| \| [|i:|  ̄|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. {_ |:.:.:.:./ これらこそが、抑圧者の抑圧的行為たるものだと指摘しています。
\| \_) 〈|i:| /(ノ| ̄| ̄~゚"'' 、 /\ ノ\/
| ―┴―‐┬ |i:ci:| | ̄ ̄( ̄ | / ここもやはりサドルの議論と似たようなところですね。
| く※ |_ノ:i:i:iノ__,ノ > ∨
人 >XLノ ̄ ̄ ̄\___/
`¨7¨¨¨¨¨¨¨´ \
′ { \_ >――-
; { \ __>┐
| /※厂  ̄ヽ
| /※厂 | |
/人 /※厂 | 厂
.
920
名前:◆sSLW7aecKk[] 投稿日:2025/07/03(Thu) 20:35:57 ID:bb10a7fc
>>918
ごめんなさいそこは石でできたの間違いですね。ありがとうございます。
修正
◎抑圧的な諸勢力とは何者か
「宗教的な多神教は実の所、多神教たちが石でできた神々、
血と肉でできた神々が絶対的ないし強大な諸力を享受していると感じた結果生まれたものなのである
その状態は、被征服者の諸集団が征服者に服従する際のいわば実践上の多神教徒と同義である」
小杉1992 p107
921
名前:普通のやる夫さん[] 投稿日:2025/07/03(Thu) 20:37:14 ID:add0ddf2
流石に読みかえできなかったから指摘してよかったぜ
922
名前:普通のやる夫さん[] 投稿日:2025/07/03(Thu) 20:40:58 ID:f6d20f99
よーするにあらゆる逸脱は抑圧につながる不正ってわけね
ウラマーはみんな似たこと言うわね
923
名前:◆sSLW7aecKk[] 投稿日:2025/07/03(Thu) 20:42:00 ID:bb10a7fc
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◎イスラームはどういう立場か
「真にイスラーム的な立場は不正と圧政の状況を変革するために行動する路線を支持する。弱者であることは解決を妨げる要素ではありえないし、
躊躇・弱さ・敗北を正当化する口実ともなりえない ただ、段階的戦略(明確な対峙姿勢を明らかにしないこと)に基づく場合は別であろう」
小杉1992 p102
「人間に抵抗の能力がある限りは神の前では逸脱は正当化されえないからである」
小杉1992 p104
「続いてクルアーンは、力をもって弱者を迫害する強者たちに対する弱者の抵抗の方法は、神が人間生活に定めた自然の道に合致するものであることを確認する
―中略―つまり、これは自由と社会生活の敵と戦い、彼らの命を奪うことを法的にも節理としても正当化するものである
それが、公正な秩序に立脚する社会生活を樹立、継続するための現実的な道だからである」
小杉1992 p108
「被抑圧者が不正に対して自己防衛する過程で生じることの結果については責任を問われないことが言及されている」
「革命的義務の中に,強力なイスラーム的立場を見出すことができる。この立場は,人間が不正と圧政と対峙する力の道を歩み,
すべての場において積極的で断固とした態度を採り,あらゆる消極的態度から遠ざかることを求めている。
消極的な態度の中には,信徒が中立的な立場を採って,不正をなす者とその不正を受ける者の中間でじっとしていることも含まれている。
イスラーム的観点からは,ムスリムの責任はイスラーム法の規定を自分で守るというだけに留まらないのである。
むしろその責任は,イスラーム社会全体において正義の確立に参加し,不正に抵抗する義務にまで及んでいる。
それは,たとえ変革の行動の必要から示威的な力を行使しなければならない場合をも含んでいる」
小杉1992 p116
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
_ ____
___ /:::/::/::::::::::::::::::\ /)
. {二 /_/::/::/ :::::: /^|:::::: _ //L _
. {- /\/::/::: /:::⌒/ |:::::: | _、 ''゛ ̄/ / _ノ厂>―┘ では、イスラームは不正等に対して自らをどういう立場なのか?
∨ー/::::|:::: |::/=={ ノ⌒: | _、 ''゛ { { 〔__/
|::::: |:〈(|人乂 tリ =ミ:::ノ| ___、 ''゛ {_{  ̄ ファドルッラーは不正は許されないとしたうえで、
|::::: |:Λ|::::::| 、tリノ::::ノ/_、 ''゛ _、 ''゛
|::::: | ::: |::::::| {__ノ }ノ/ _、 ''゛ 不正と戦うこと、抵抗することはイスラーム的義務であると主張します。
/:::::::|:::::ノ__,ノ> イ/__} / _、 ''゛
/::::::::/:::: /:: }/只___//厂 /_、 ''゛ 消極的な態度でいることは自体も不正であり
/:::::::::::/:::::::::/|/ //」 /-''゛
|Λ:::::::::::::/{__,{ //_厂 //
. \|∨| L><_厂 / 弱者であるという理由で戦わないことは免除されないというのです。
|/ /
| /|
_| Λ
. //Λ 厂>
//'///Λ / `\
//////// Λ ___/ \ \
\厂ヽ////// {_/ \ \ 丶
└く_ノ///////| | \
.
924
名前:普通のやる夫さん[] 投稿日:2025/07/03(Thu) 20:47:30 ID:add0ddf2
すげーキワドイ解釈だなぁ
抵抗の過程で殺人しても責任阻却されるよ!むしろ躊躇いが不正だよ!ってまさに過激なテロリストが無茶苦茶やるのを正当化してる部分で、
イスラームがやべー奴らって言われちゃう格好の材料になっちゃってる
925
名前:◆sSLW7aecKk[] 投稿日:2025/07/03(Thu) 20:49:32 ID:bb10a7fc
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◎不正者への抵抗方法は?①
「イスラームは第一義的に平和的方法を優先すると言ってよいであろう。
預言者のハディースは次のように言う 「何事であれ,優しさはそれに誉れを与える。優しさがなければ,ただそれ自体があるのみである」
「神は優しさに,暴力には授けなかったものを授けた」。
また預言者の伝記から,教宣の分野であれ統治の分野であれ彼が可能な限り平和的方法を用い,
平和的方法に可能性がある限りは暴力の採用を遅らせ,平和的方法が尽きて初めて,暴力を問題解決,または目的達成のの方法としたことがわかる。
それは,暴力が個人にとって否定的要素を多く含んでいるからである。
小杉 1992 p188
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
-―-
//:..:..:..:..:..:..:..:\
_ /::/:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..丶
. {ニニ|:/:..:../:..::⌒/^|:..: |:..::|
. {ニニ|:ト| :..|x=ミ/ ノ⌒|:..::|
. ∨//::VΛtり ` x==ミ::ノ
. 〈ニ/:..:|:..:..:|'' ⌒イノ さて、ここまで来て、おやファドルッラーもやっぱり暴力革命を支持するんじゃないか
/:..:: |:..:..:ト ` _ノ^〉ヽ
. //::/V人| T/ ┌‐┘:..| ……と思う人もいるでしょう。
/ /:..|二二\//|_|ニニ∨
/ /:..: |ニニニ(__/[ ̄ ̄]ニ| それに対してファドルッラーはまず平和的手段を用いろ、それが尽きてから暴力手段としています。
/:..:: Λニニ∨二 |ニニ|二|
. ∨ :..:..:: Λニニ∨__.|/ ̄Τ⌒\ _|
|:..:..:..:..:: Λニニニニニ 厂\ | ´ - _
|∨\:../ Λニニ厂 ̄ ∨ リ」 --―┐
---==ニニニ/┼┼/ | |┤i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i|
i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i|┼‐/| / | |┤i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i|
i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i|┼/‐| | Λ |┤i:ニ==-- ┴ _
.___ 二ニニ==-|‐/┼| | / | |┤ _´ - _
. |/┼lノ | ./ーく| |┘==ニ二i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i
==ニニニ二└―<┼| |ー┼| /:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:
i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i ̄| |  ̄ | 〈:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:
i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i|乂_,ノ、 Λ__ノ|:i:i:i:i:iニニ==---  ̄
i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:iニ==--| ニニ V 二二|
==-- \ニニ{ ニニノ
.
926
名前:普通のやる夫さん[] 投稿日:2025/07/03(Thu) 20:51:30 ID:16ba16c0
「何事であれ,優しさはそれに誉れを与える。優しさがなければ,ただそれ自体があるのみである」
少年漫画のセリフかな?
927
名前:◆sSLW7aecKk[] 投稿日:2025/07/03(Thu) 20:52:23 ID:bb10a7fc
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◎抵抗方法は?②
「その場合の手段には,教宣の諸手段や,説得と導きに立脚する諸方法が含まれる。
そこでは個人から始まって,社会全体に至り,社会の全成員が神の言葉〔イスラーム〕に合意する時,体制とその支配の問題はその必然的結果として定められる。
また平和的手段には,見解の表明,対話,また賛否が問われる状態では賛成または反対の表明などが,含まれる。
さらに平和的手段には,議会制民主主義の諸国で民主的制度とみなされている議会制も含まれる」
小杉 1992 p180
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
___
''^~ ̄::.::.::.:´"''::.:´"'::...,
/::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.\::.::.\
/::.::.::.::.::.::.:: /|::.::.::.::.::.::.::.::.::\::.::.',
/::.::/::.::.::.::.::. / |::|::.::.::.::.::.::.::.::.::.::':,::.:',
/::.::/::./::.::.::.::/ .|::| ::.: |::.::.::.::.::.::.::.::'::.::'
::.::.::.: /_Λ/ |人_|_::.::.::.::.::.::.|\|
|::.|::.::|::.:|/ ̄` ´ |人::.:: |::.::.::.:|二| ̄\
|:人::.::.ィ灯)心 ィ灯)下\|::.: :ト|/「 /
_ \::.: 乂ツ 乂ツノ 八八|Y::.::厂∨
{i:i:i:i, _ノ::} ''' ' ''/ ::.::/ }::./\ノ
∨i:i:i, ⌒>::.::.::.{ /::.::.::.:/ヒソ:/| ここでいう平和的手段についても極々普通です。
. ∨i:i:i, /::.::.::/\ └ ' /::.::./:.ノ:: |::.::.::.|
. く∨i:i:i,厂| {/:/::.::.::.:个: . 斗::/ ̄ :|::.::| ::. 八 説得、対話、議会制度における合法的な政策などもそうだと言います。
厂つi, | Χ::.::.::./::.:ノ::.:{辷辷<|/ ̄}::.::.:|::.::|::.::.::.::.\
. 〈厂つi:i:, \ /::.::.::.: ;斗ー辷;′;辷「  ̄ ̄~^'く::.::.::.:\::.::\ ここまでは、おそらく日本の人でもそう違和感はないでしょう。
〈 Vi:i:i:) }― /::.::.::.::./ 辷;′;辷「 ∨::.|::.::.\::.::\
. \ ノ::.::.::.::.::.::.::.:/''^゚~~辷;′;辷「~゚厂~^'Y |::.::|::.::.::.::.::.::.::.:}
/| ∨::.::.::.::.::.::./ / r辷′;辷「 | { _ -=ニニニ- _::.::.::.:ノ\
/::.::.| V::.::.::.::.:/| | r辷′ 辷[ ┌、 _ -ニニニニニニニニニニ\::.::.::.::.}
. {/::.| ∨::.::/ | | r辷 ニノ)-┤ |ニニニニニニニニニニニニニニニ\::.ノ
/::.::.::| / ̄ ̄} | | r辷 -||( 二| |ニニ/⌒〉ニニニニニニニニニニニ\
{::.:/〈 /' |, -ニニニニ|| \ノ \/ /ニニニニニニニニニニニニニ}
∨ ∨ 八二ニニニ└\ /ニニニニニニニニニニニニニノ
{ {_\ニニニニニニニ\ ノ >ニニニニニニニニニニニ-
\__ _/ {_ ,. \ニニニニニニニ> (C)  ̄}⌒\ニニ‐
/ \ニニニニニニニニニ\ _ノ }
/ / ‐‐ニニニニ‐‐ { ノ
.
928
名前:◆sSLW7aecKk[] 投稿日:2025/07/03(Thu) 20:58:24 ID:bb10a7fc
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◎抵抗方法は?③
「ムスリムの法学者たちは,善の推奨と悪の忌避について論じる中で,
個人のレベルでも,逸脱を制止できない場合には殺傷をも含めて暴力を用いることができるかという問題を提起してきた。
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
それは原則の面からは是認されるが,その実施にあたってイマームの許可が必要か否かという点では見解が分かれている。
暴力の是認にはイマームの許可が前提であるとする者は,
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
その説を個人的な〔暴力〕行為は無政府状態と秩序の混乱をもたらす,と根拠づける。われわれは,この見解を支持したい」
小杉 1992 p180
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
,...::.::.::.::.::. ̄ ̄ ̄\
/::.::/::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::\
_/::.::/::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::\
/ Λ::.::/::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.:
/ ::.::.∨::.::.::./::.::.::.::.::.::.::.::Λ::.::.::.::.::.::.::.:
\ |::.::.:|::.::.::.:|::.::.::.::.::.::/::./ |::.| |::.::.::.::.::.|
{ |::.::.:|::.::.::.:|::.::.:/|::./|::./ |::.| |/::.::.:: |
\_|::.::.:|::.::.::.:|::. ー|/--/ | イ|__|::.::Λ|
|::.:八::.::.::.|::抖羔ミ ィf笊人/
|::.{ \:N( |___ノ └┘イ: |
|::.::\|::.::.|〉 ' 八::| ファドルッラーのイスラーム法における貢献ポイントはここからです。
八::.::|:|::.::.込 , 、 イ ::.: |
. /::.::.::. |:|::.::.|::.|::≧ <::.|::.::.::| 平和的手段だけで革命が達成できないなら、暴力の行使も許されるのです。
/ ::.::.::.: |:|::.::.|⌒ソ | ̄\|::.::.::|
. ::.::.::.:/ ̄|::.::.| 「 Υ |::.::.::| `ヽ しかも、それは指導者に率いられなければならないとしているのも工夫点です。
|::.::.:: 八 :|\___ / 人::.::.| |
|::.::.:| \ \ \| Λ
|::.厂\ \ __/ /:::::〉
.
929
名前:◆sSLW7aecKk[] 投稿日:2025/07/03(Thu) 21:00:50 ID:bb10a7fc
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◎抵抗方法は?③
「ムスリムの法学者たちは,善の推奨と悪の忌避について論じる中で,
個人のレベルでも,逸脱を制止できない場合には殺傷をも含めて暴力を用いることができるかという問題を提起してきた。
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
それは原則の面からは是認されるが,その実施にあたってイマームの許可が必要か否かという点では見解が分かれている。
暴力の是認にはイマームの許可が前提であるとする者は,
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
その説を個人的な〔暴力〕行為は無政府状態と秩序の混乱をもたらす,と根拠づける。われわれは,この見解を支持したい」
小杉 1992 p180
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
-―――-
/::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.\\
/::.::.::.:: Λ::.::.::.::.::| ::.: |:: |`\
| ::.:: /|/ ∨Λ::.| ::.: |ミ| /
|::|::.::| n n V| ::.: |ミ|_〉
|Λ::.| l」 l」 :|::.::.八:| 革命における暴力はイマーム……現代ではお隠れになっているので
|:Y И/_ノ:|
. _rへ |人_ 匚 冫_|::.::.::.::.| 法学権威たるマルジャア=タクリードに指導されなければならない。
| n|:/::.:: /厂 />|/ ::.::. |
| / | ∨/〈 {// ,ノ:\::.Λ 秩序ある革命にはそれが必要として、民衆を法学権威の下でコントロールしようとしたのが見えるでしょう。
L ノ /:( [>r<] ): : : :}::.::.|
]ニニ[/ : └く人> ┘ : : : :}::.::.|
.
930
名前:◆sSLW7aecKk[] 投稿日:2025/07/03(Thu) 21:05:45 ID:bb10a7fc
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◎抵抗方法は?④
「信奉者に対する彼らの訓戒,指示,教えは,不正と不正者と戦う方向をめざすものであった。
その方法が,不正者に対する非協力という平和的消極的方法であったり,対決的な積極的方法であったり,
またたとえ剣に訴えてでも真理を樹立し虚偽を打ち壊すものであったりする」p198
「平和的方法は,運動の場が暴力による対応を強いるような激しい挑戦に晒されていないならば,妥当な道となる。また,暴力は,苦痛に満ちた対決が
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
展開される闘争が課題である場合には,もっとも適切な方法となる。これは,すべての実際的経験に当てはまる実践的な現実の論理である。」
小杉 1992 p204
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
______
/:.:.:.:._:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:\
./:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: ̄ ̄\
//:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:..
/ |:.:.∨:.:.:.:.:.:.: /:.:.:.:.:.:.:.| :.:.:.:.:.:.:.:.:.:. |
{ |--:|:.:.:.:.:.:. /:.:.:.:.:.:.: 人:.:.:Λ:.:.:.:.:.:|
{ |:.:__|:.:.:.:.:.:/:.: /|/ |/ ̄|:.:.:.:. |
.. ̄{__|「ヽ|:.:.:.:|/:.∠__ __|:.:.:.:. |
|l |:.:.:.:|  ̄∩ ∩ ̄ノ:.:.人| このようなファドルッラーの平和的→暴力的革命の2段階構想は以上のような言葉にまとめられます。
|:\NV:| ∪ ∪ イ/
八:.:.:|:.:.:.:.ヽ j:〈 特に、注目してほしいのはp204の平和的方法は~論理であるの部分です。
./:.:.:.: 人 :.:.:.:| イ:.:.|
/:.:.:.:.:.:.:.:.:\:.:|) ≧=≦ :.:.: |:.:.:| ここが、20世紀21世紀ある意味最悪な ファドルッラーによるコペルニクス的転回の部分です。
./:.:.:.: __/ {∨ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄〉
/:.:.:./ : :: :{ \ / p /
./:.:.:./ :: :: ::l! \ / ( ̄) /
{:.:.:./ : :: :: ::{ / /
{:.:./: :: :: :: :弋、 ./ /
|: 八:.|.: : : :. :. :. :.__/ /
|/ \ /: :/: { 二 ノ {  ̄\
.
931
名前:普通のやる夫さん[] 投稿日:2025/07/03(Thu) 21:11:30 ID:57202f3d
統制されない暴力はイスラームでも不正で平和な場なら平和的な手段は妥当だ…ってのはまあ真っ当な妥結に見えるが
言うほどコペルニクス転回してるか?半回転くらいじゃね?
932
名前:普通のやる夫さん[] 投稿日:2025/07/03(Thu) 21:14:22 ID:f6d20f99
実践的経験に基づく実際的な現実論理ってトートロジー甚だしいだろうがよえーーーっ
933
名前:普通のやる夫さん[sage] 投稿日:2025/07/03(Thu) 21:14:36 ID:b70a83af
ちょい待て最悪の場合進化論にも応用できるぞ
934
名前:◆sSLW7aecKk[] 投稿日:2025/07/03(Thu) 21:16:50 ID:bb10a7fc
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◎抵抗方法は?④
「平和的方法は,運動の場が暴力による対応を強いるような激しい挑戦に晒されていないならば,妥当な道となる。また,暴力は,苦痛に満ちた対決が
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
展開される闘争が課題である場合には,もっとも適切な方法となる。これは,すべての実際的経験に当てはまる実践的な現実の論理である。」
小杉 1992 p204
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
______
―――:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:<:.:.:.:.:.:.:.:.:.:\
. /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\__:.:.:.:.
/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.∨:.:.:.:.:.:.:.
. /:.:.:.:.:.:.:.:Λ|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:∨:.:.:.:.:.:.
| :.:.:.:.:.:.:. | |:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.∨:.: ̄
|:.:|:.:.:.:.:.:.:| :.:.:.:.:l\:.:. \ :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.∨:.:.:.:
|:.:|:.:.:.:|:.: | \:.| \_:.:.ノ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./
|:.:|:.:.:.:|⌒ヽ ^\ ̄ \「 \:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:|:.:.:
|:.:|:.:.:.:| _ ___\: | :.:.:.:. |:.:.:
|八:.:.:.|{⌒{㍉、 广¨{:し勹⌒j| :.:.:.:. |:.:.:
| \{\ V:.:} V;ン ノ:.:ノ:.人|:.:.: なぜ、このp204の部分がコペルニクス的転回なのか
|:.:〉  ̄ '' ″ イ:.:.:.:.:.:.:.:.:
|:.:.| ` u /|:.:. /.:.:.:.:.: 第一に、これは、当時のレバノンが、イスラエルに攻撃+傀儡政権が産まれている状況……
|:.人 _ /:.:.:.:/.:.:.:.:.:.:
|:.:.:.[\ ~⌒^~ |.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: 圧倒的なイスラエルとその協力者に抵抗すべきだという論理をレバノン市民に広めることで
|:.:.:.| |\ _ -≦ |:.:.:l.:.:.:.:.:.:.:.:.:
|:.: ノ 人:.:.:.:.:.:.:.: | |:.:.:l\.:.:.:.:.:.: 弱者の抵抗が重要というイスラーム的根拠を与えたこと
|/ \>⌒ /\| \:.:.:.:
/-/ / _/ニニ:.:.:
/ニ∨ / _/ニニニ\:
[ニニ/ / _/ニニニニニニ
. /[ニ∨__/ _/ニニ/ニニニニニニ
/-[ニニ| /ニニニ√ニニニニニニ
.
935
名前:普通のやる夫さん[] 投稿日:2025/07/03(Thu) 21:17:50 ID:e507044d
ホモビを見て笑ってる分には平和的にホモビうpしてるだけで済むが、ホモコーストとされたらニコニコ運営に自爆テロするのが現実的な論理…ってコト!?
936
名前:普通のやる夫さん[sage] 投稿日:2025/07/03(Thu) 21:19:00 ID:b70a83af
パルチザンとテロの線引きが難しい中東に暴力を振るう根拠ができたわけか
937
名前:◆sSLW7aecKk[] 投稿日:2025/07/03(Thu) 21:28:37 ID:bb10a7fc
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
その典型例 1982年 イスラエル国防軍に対する爆薬を突っ込んだトラックで自爆攻撃した ティール本部爆発事件
ttps://www.timesofisrael.com/new-probe-finds-1982-blast-at-idfs-headquarters-in-lebanon-war-was-suicide-bombing/
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
___
_::::::::::::::::::::::::__
/::::/´::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`\
. /::::: /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.
_____/::::::::::/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: |::::::::::::::::::::.
. /i:i:Ⅳ\::∨:::::::::::::::::::::::/::::::::::::::::八::::::::::::::::::::.
{:i:i:i:i:i:|::::::::: |:::::::::::::| ::::: /::::::::::::|: / ::::::::::::::::::::
∨:i:i:i:| \:: |:::::::::::::|:::: /|_\::/ |/ |::Λ:::::::::: |
〉i:i:i:|〉::::::::|:::::::::::::|::x俘=ミ \| jr ⌒::::::::: |
. {i:i:i:i:|Λ: 八:::::::: 人( {:::(_ ヽ _笊~゚Y|:::::|:::| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
\_:j|::::l〉{ (\|\{ 乂ツ {(::ノ ノ八:八| 第二に、もっと重要な貢献は、イスラーム世界で初めて 自爆攻撃をイスラーム法的に
. 八:|:人辷}::::::| '`´ /|::/ ノ ・ ・ ・ ・ ・ ・
/ :::::|:/: `¨|::::::| _ ;゙ |/ 擁護し正当化してしまった点です
. / :::::: |:::::::::: |::::圦 ( ) 人
/ ::::::::::::::::::: 八::::::| >  ̄ イ::::::: これは、アル=カイダやISILよりも20年以上先を行っています。
. /::::::::::::::::::::::/:::::|\|. {>-< |:::::j
/::::::::::::::::::::::/ ::::::| ..._\ ...⊥..._ | :: /
. /::::::::::::::::::::::/:::: |:人__  ̄ _.j>、 |: / /ニ=- _
/:::::::::::::|::::::::/::::::::|:::|⌒ __jノニ=-‐㍉ |/ //  ̄ -=ニニ=-
. イ:::|:::::::::::|::::::::::::::::: |:::|__jノ⌒:ア´ ´_ //  ̄ 7/
|:: |:::::::::::|::::::::::::::::: |::八:i:i:i:iァ′ ´_ // //
| 人:::::::::|:::::::::::::::::: /:i:i:i:i:i:7 ...,, __}_ // //
\:::|::::::::::|:::: /:i:i:i:i:i:i:{ } // //
.
938
名前:◆sSLW7aecKk[] 投稿日:2025/07/03(Thu) 21:31:29 ID:bb10a7fc
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◎抵抗方法は?④
「平和的方法は,運動の場が暴力による対応を強いるような激しい挑戦に晒されていないならば,妥当な道となる。また,暴力は,苦痛に満ちた対決が
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
展開される闘争が課題である場合には,もっとも適切な方法となる。これは,すべての実際的経験に当てはまる実践的な現実の論理である。」
小杉 1992 p204
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
,...::''"゚~ ̄~゚^' ̄~"'':...、
/:.::.::/:.::.::.:.:/⌒:.::.::.::.:\
/:.::.::.:/:.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::\
. /:.::.::.:/:.::.::.:.: /::/:.::/:.::Λ:.::.::.::.::.:.: \
. __ /:.::.::.:/:.::.::.:.: /::/:.::/:.::/ Λ::|:.::.::.::.::.::.:.::.
{二√ :.:.: |:.::.:.:|::/|__|_,ノ |::|:.::.::.:: |:.::.::.::.
{二| :.::.::.: | :.: _|≫==x/:|/ |Λ:: | :.:|::|::| |
{二| :.:.:/:.:|:.::.:Y _)(:.:「 二|⌒:.::|::||ノ
. V/|:.:i"⌒|:.::.::| 乂ツ ,ノ灯Y:|:.:.:|Λ|
{//:八 |:.:.:|'' ヒソ ノΛ ノ | すべての実際的経験に当てはまる実践的な現実の論理 この部分が
{/:/:.:: \|:.:.:Λ ' ''/::|:.:.:| ノ
/::/ :.::.:.: 人 :.::.::.: , , 八:|:.:.:|〉 敵地への特攻攻撃を含めた自爆テロを正当化した部分にあります。
. /:.::.::.:/ :.::.::.:: \::ト イ:.::.::|:.:.:|∧
/:.::.::.:/ :.::.::.:.:|:.:.:| \, > <:|:.::.:| :/ :|:.:.:|: ∧ これはどういうことでしょうか?と思うかもしれません
. /:.::.::.:/ :.::.::.::.: |:.:.:|::| 乂|:.::.:|/:: Λ :| :: ∧
/:.::.::( ̄ ̄ }―|:.:.:|┴ .,_ r――‐/:.::/<:.::.::.::.:.: |
:.::.::.::└┐ \\| /:.::/ )\:.:.: |
:.::.::.:/ └┐ >‐┐ ┌<|:.:.:| 厂 Λ∨|
.
939
名前:◆sSLW7aecKk[] 投稿日:2025/07/03(Thu) 21:38:13 ID:bb10a7fc
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
「あなた方自身を殺し(たり害しては)はならない」 クルアーン婦人章29節
預言者は「傷を負った或る男が自殺した。すると神は『この私の僕は彼の命のことでわたしを出し抜いた。
だからわたしは彼が天国に入ることを禁じた』と言われた」と語った。 ハディース サヒーフ・アル=ブハーリー
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
______
/:.:.:.:._:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:\
./:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: ̄ ̄\
//:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:..
/ |:.:.∨:.:.:.:.:.:.: /:.:.:.:.:.:.:.| :.:.:.:.:.:.:.:.:.:. |
{ |--:|:.:.:.:.:.:. /:.:.:.:.:.:.: 人:.:.:Λ:.:.:.:.:.:|
{ |:.:__|:.:.:.:.:.:/:.: /|/ |/ ̄|:.:.:.:. |
.. ̄{__|「ヽ|:.:.:.:|/:.∠__ __|:.:.:.:. |
|l |:.:.:.:|  ̄∩ ∩ ̄ノ:.:.人| イスラーム法学は、クルアーン・ハディース共に自殺を禁じており
|:\NV:| ∪ ∪ イ/
八:.:.:|:.:.:.:.ヽ j:〈 また、自殺すれば天国にはいけないとまで断じています。
./:.:.:.: 人 :.:.:.:| イ:.:.|
/:.:.:.:.:.:.:.:.:\:.:|) ≧=≦ :.:.: |:.:.:| このことから、軍事的な合理性はともかく、自爆攻撃は通常禁止されていると解釈されるでしょう。
./:.:.:.: __/ {∨ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄〉
/:.:.:./ : :: :{ \ / p /
./:.:.:./ :: :: ::l! \ / ( ̄) /
{:.:.:./ : :: :: ::{ / /
{:.:./: :: :: :: :弋、 ./ /
|: 八:.|.: : : :. :. :. :.__/ /
|/ \ /: :/: { 二 ノ {  ̄\
.
940
名前:普通のやる夫さん[] 投稿日:2025/07/03(Thu) 21:42:48 ID:e507044d
ふむ
941
名前:普通のやる夫さん[sage] 投稿日:2025/07/03(Thu) 21:43:31 ID:b70a83af
神風とテロリスト輸出した国、日本
942
名前:◆sSLW7aecKk[] 投稿日:2025/07/03(Thu) 21:44:01 ID:bb10a7fc
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◎抵抗方法は?④
「平和的方法は,運動の場が暴力による対応を強いるような激しい挑戦に晒されていないならば,妥当な道となる。また,暴力は,苦痛に満ちた対決が
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
展開される闘争が課題である場合には,もっとも適切な方法となる。これは,すべての実際的経験に当てはまる実践的な現実の論理である。」
小杉 1992 p204
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
-< ̄ ̄\――
. / :::::::::::::::::::::::::::\::::::::::\
. /::::::::::::/::::::::::::::::::::::: ∨::::::::::',
. /:::::::::::/|Λ::::::::::::\::::::::::|―::::::::|
{::::::::: /八 \<⌒\::: |::::::::/| \
{::::::::::⌒ x==笊ミ|::::|::/ : ノ二 |
人:::::::y'笊 Vリ八N'⌒V::::|二ノ
\::ハ リ ,, ,/:::::::|,ノ ノ::::::|/ ファドルッラーは、当然イスラーム法に精通したウラマーです。
/::{' ′ / :::::: 厂::::::::::|\
. /:::人 - /::::/:: ノ|:::::::::::::|二} 上記のような自殺禁止を知ったうえで、軍事的に圧倒的に上な圧制者…イスラエルと戦うためには
/::::::::/^丶 _/::::// |:::::::::::::| ̄
. :::::::::′ ___{:::/-< |:::::::::::::|\ 殉教とも見られるような作戦を取ることは「弱者の武器」だとして擁護し、正当化したのです。
. 人:::::| / 人{ `|:::::::::::::|:::::::.
ヽ|. 〈 / 八:::::::::::::::::::::|
ノ//⌒ \:::::::::::::::|
/ / ∨ ∨:::::::::|
/ / / | :::::::::|
{ { / .| :::::: ノ
.
943
名前:普通のやる夫さん[] 投稿日:2025/07/03(Thu) 21:48:47 ID:e507044d
矛盾してるわねえ
別のハディースと真っ向からかち合うような解釈を一ウラマーがしていいのか
それこそ宗教的逸脱の可能性濃いスか?
944
名前:◆sSLW7aecKk[] 投稿日:2025/07/03(Thu) 21:50:55 ID:bb10a7fc
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◎抵抗方法は?⑤
「ムスリムたちが,あなたが銃を手に闘争するのと同様に,生きる爆弾となり闘争すると信じている。
銃を手にすることと,自爆することのあいだに何ら相違はない」
Fadlallah, Ayatollah Al Sayed Muhammed Hussein [1986]
“Islam and Violence in Political Reality,”Middle East Insight, 4(4)pp. 4-13より
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
''^゚~ ̄ ̄~゚^'' 、
/:.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.:::\
//:.::.::.:: /:.::/Λ:.::.::.::.::.::.::.::.::.:\
/:.:/:.::.::.::.:::|:.:/ |:.::.::|:.::.::.::.::.::.::.: |_
| :.::.::.::.::.::.: |::| |:.:::|:.::.::.::.::| :.::: |:i:i:i\
|::| :.: |::\:Λ| \::\/:.:|:.:::|::|:i:i:i:i:i冫
|::| :.: |::/|/\_ ,_/ \::|:.:::|::|\/
|::| :.: |Y灯下ミ 灯下ミY|:.:Λ|i:i:i:\ ファドルッラーは別のところで、自殺は奨励しないといいつつ、このように言っています。
|/\::人 Vソ Vソ ノ/:| ノ|:i:i:i:リ
. 乂 {|\| '' ´ ''/|:.::.:| : | ̄ 革命のために自爆攻撃―殉教することは自殺ではない それは結果として死んだだけで
/:.:八 ┌ , ノ:|:.::.:|:.:::',
. |:.::.::|个:... ..::个 |:.::.:|:.::.: ', 最初から自殺したわけではないと、自殺と殉教の間に差を設けます。
. |:.::.::|:.::.::.::.::|>r< |:.::八:.::.::: | :.::.:: ',
Λ :.::|{Τ \__::\ト|:.::.::.::.::',
/ \|{ \_,. ―┐| }\ノ:.::.::.::.::.:| つまり、自爆攻撃は革命という目的のためなら、自殺ではなくそれは実践の論理であり
/ />''´ ノノ_ノ \:.::.::.::.:|
. / / /⌒´ \:.::.:| しかも革命に準じた名誉の戦死だと主張するのです。
{ ∨ ,、丶゛ ∨ ∨ノ
\ / / } }
.
945
名前:普通のやる夫さん[sage] 投稿日:2025/07/03(Thu) 21:54:17 ID:b70a83af
キリスト教圏でも船と運命を共にすること正当化されたわけだし・・・
946
名前:◆sSLW7aecKk[] 投稿日:2025/07/03(Thu) 21:55:35 ID:bb10a7fc
┌───┐
│┌─┐│
└┼─┘│
│┌─┘
└┘ ''^~~"''  ̄~^''
[ ̄] /:.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.:\
/:.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.:\
/:.::.: /:.::.::.::.::/ Λ:.::.::.::.::.::.::.::.::.:.:
. /:.:/ :.:/:.::.::.::.::/ | |⌒|\ |:.::.::.::.:
|: /|:.:.:| : |::|⌒| |Λ:.:|:.::.::| :.::.: |:.:: |__
| :: |:.:.:| /|::|::|::| ,x=ミx| :.::.: |:.:: |二-〉
|Λ|:.:.:| : |x==ミ 〃:{:r'ハ Y :.::|:.:: |ニ/
| |:.:.:| 〃 {:r'ハ V'り ノ :.:.:|^!::|∨ このようなファドルッラーの正当化に、根拠を与えるのがイスラエルの侵略です
|:.:.: 人 V'り 、 ,,, 7:.:.:|ノ:.:|〈
. Λ:.::.:Λ ,, イ:.::.: |:.:: |Λ アル=カイダやISILが、ウンマの防衛を名目に世界中でテロをすること
. 〈ニ|\:.:八 { ) |:.:.: / :.: |ニ〉
|:.::.:\仝 イ |:.::/ :: |Λ イスラエルや協力者の米軍・仏軍を撃退するために、レバノンでテロを実施するのでは
|:.::|:.:: ∨ ::|ニ=- < ||八{:.::.:.:|:.::|
|:.::|:.::.: | :.::|___} 乂:.::.::.::.: |:.::|〉
|:.::|:.::.: | :.::| ―<|:.::|Λ
/ ̄{ ̄ |:.:/ ̄ ̄` ´ ̄/ |ノ __) どちらの方が弱者の抵抗と見えるか?
乂_ |/ \____,/ _ノ |
| { } | おそらく、後者のレバノンパターンではないでしょうか。
| |  ̄{__人__} ̄ ̄ | |
.
947
名前:普通のやる夫さん[sage] 投稿日:2025/07/03(Thu) 21:57:01 ID:b70a83af
そりゃそうに見える
948
名前:普通のやる夫さん[] 投稿日:2025/07/03(Thu) 21:57:27 ID:0c8c089c
詭弁くさい
イスラームって柔軟だけどそれが危険でもある
949
名前:普通のやる夫さん[] 投稿日:2025/07/03(Thu) 22:01:32 ID:f6d20f99
こういう時、カリフがいればと思わなくもない
ウラマーの解釈次第でムスリムのあらゆる行動をイスラーム教として容認しうるってのはいかにも危うい
950
名前:◆sSLW7aecKk[] 投稿日:2025/07/03(Thu) 22:03:03 ID:bb10a7fc
. _____
. ,.、.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.. _
/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:''^~ ̄ ̄:.:.:.:.: ̄~^'' 、
/:.:.:.:.:.:.:.:.:.: / :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. \
. /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\
/:.:.:.:.:.:.:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.`、
.:.:.:.:.:.:.:.:.: /:.:.:.:.:.:.:.:.:./ :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. | \:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.`、
|:.:.:.:.:.:.:. /:.:.:.:.:.:.:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.| \:.:.:.:.:.:.:.:.:.:`、
/:「\_:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/|:.:.:.:./ |:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. `
ニニ|:.:.:.:.:.:/ :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: /|: / .| :.:./ | Λ| .:.:.:.:.: |
ニニ|:.:.:.:./:.:.:/|:.:.:.:.:.: |ー/‐|/―|: /  ̄|:/ ̄|.:.:.:.:.:|:.|
ニニ|:.:.:/:./:.:.:.| :.:.:.:.:.:|:./ | / __|.:.:.:.:Λ|
ニニ\{/__八:.:.:.:.:|____ ィ77TT| :. / |
Τ二|:.:.:Τ/⌒|\:.:.Τ^广V777ド |//八 |/
|二|:|:. 八( |:.:.:.\| └ ,,∨/ノ ''':.:.:\
└‐<|:|:/:.:.:.\」:.:.:.:. \ 丶 |:.:.:.:.:.:. このような、「弱者の武器論」による自爆攻撃を含めた様々な手段の許容
|:.:.:.:.:.:.:. 八:.:.:.:.:.:. `、 八:.:.:.:.:.|
|:.:.:.:.:.: /:.:.:.\:.:.:.:.:.: ', , /:.:.',\:.: | これがイスラームにおける自爆テロをイスラーム法的に正当化した。
. / :.:.:.:. /:.:.: / ̄\:.:.:. | ゝ /:.:.:.:.:.:.', ∨
/ :.:.:.:. /:.:.: / / ∨:.| ≧=ー--く ̄`\_:.:.:', つまり、本来禁止される自殺が、名誉の戦死となる…コペルニクス的転回だということになるのです。
. /:.:.:. /^ ̄/ \ |:.| / \ \ Vヘ ',
/:.:.:.:./ \ \|.ノ | \ ' | |: ',
:.:.:.:./ \ `、 _ノ\ ', | |:.: ',
:.:.:.√ \ `, Λ ', | |:.:.: ',
.