岩田聡の逆襲 その2

レス数:68 サイズ:57.17 KiB 最終更新日:2024-10-15 20:47:14

51  名前:普通のやる夫さん[sage] 投稿日:2024/10/13(Sun) 23:28:39 ID:e8a0be17


   │それは、商品だけじゃなくて、組織もそうだし、対人関係もそうだし。
   │そういったことに対して、「これは、こうだから、こうしたらいいんです」って、ひとつだけ改善したとしても全体を前進させることはできない。
   │ひとつ努力してよくしたとしても、なんらかの副作用が出てきますし、いままでうまくいってたことがうまくいかなくなったりもします。
   └────y─────────

     │だから、アイデアを出す会議などで、この問題をどうしよう?」ということを話し合っているときに、
     │当然いろんな人がいろんなこと言うんですけど、
     │たいていそれは、ひとつの問題を解決するだけで、ほかの問題を解決させるわけではない。
     │つまり、汗をかいた分しか前進しないんです。
     └────y─────────

  ∧_∧
 (,, ´~`)
 (     )
 |  l |
 (___)__)

52  名前:普通のやる夫さん[sage] 投稿日:2024/10/13(Sun) 23:28:58 ID:e8a0be17

   │で、ゲームの話に戻っていうと、多くの場合、おもしろさが足りなくて悩むわけです。
   └────y─────────

      │でも、ときどき、たったひとつのことをすると、あっちもよくなって、こっちもよくなって、
      │さらに予想もしなかった問題まで解決する、というときがあるんですよ。
      └────y─────────


  ∧_∧
 (,, ´∀`)
 (     )
 |  l |
 (___)__)

53  名前:普通のやる夫さん[sage] 投稿日:2024/10/13(Sun) 23:29:15 ID:e8a0be17


   │突然、宮本さんが電話をかけてきたことがあるんですけど、その第一声なんだと思います?
   │「わかったよ、岩田さん」って言うんですよ。
   │もちろん、わたしにはなにがなんだかわからないんですけど(笑)。
   └────y─────────


  ∧_∧
 (,,;´∀`)
 (     )
 |  l |
 (___)__)

54  名前:普通のやる夫さん[sage] 投稿日:2024/10/13(Sun) 23:29:37 ID:e8a0be17


   │宮本さんが「わかった」と言ったのはそのときにいっしょにつくっていたゲームのアイデアだったんですけど、
   │まさに、「このアイデアで、悩んでる問題が、三つ四ついっぺんにきれいになる」というものだったんですね。
   └────y─────────

     │ひとつ思いついたことによって、これがうまくいく、あれもうまくいく‥‥。
     │それが「いいアイデア」であって、そういうものを見つけることこそが、全体を前進させ、ゴールへ近づけていく。
     └────y─────────

  ∧_∧
 (,,*´∀`)
 (     0
 |  l |
 (___)__)

55  名前:普通のやる夫さん[sage] 投稿日:2024/10/13(Sun) 23:30:37 ID:e8a0be17


   │で、それを自分なりに受け止めると、これは、まったくゲームに限った話じゃないぞと。
   │世の中、あちらを立てればこちらが立たないことだらけです。
   │そういう状態を「トレードオフ」と呼ぶんですが、世の中のあらゆる人たちはトレードオフの問題に直面しているんですね。
   │
   │お金はたくさん使えた方がいい。
   │人がたくさんいた方がいい。
   │かける時間は長いほうがいいものができる。
   │そんなことはわかりきってますけど、そのわかりきったことをしているうちは、
   │ほかの人と同じ方法で進んでいくだけですから競争力がないんですよ。
   └────y─────────


  ∧_∧
 (,, ´~`)
 (     )
 |  l |
 (___)__)

56  名前:普通のやる夫さん[sage] 投稿日:2024/10/13(Sun) 23:31:08 ID:e8a0be17


                         │  汗かき勝負になっちゃいますからね。
                         └──y───────────

                     ((( )))
                     (´∀` ,,)
                     ( 糸  )
                     〈  l  |
                     (__(___)

   │はい。でも、これとこれを組み合わせるとこういうことが起こるぞ、っていうのを見つけたときは、
   │それがふつうの人が気づいてない切り口であればあるほど、価値が出てくる。
   └────y─────────


  ∧_∧
 (,, ´~`)
 (     )
 |  l |
 (___)__)

57  名前:普通のやる夫さん[sage] 投稿日:2024/10/13(Sun) 23:31:24 ID:e8a0be17


                         │ 複数の問題を解決させるんじゃなくて、一個だけ解決していいんだったら、
                         │     それは、簡単なんですよね。
                         └──y───────────

                     ((( )))
                     (´∀` ,,)
                     ( 糸  )
                     〈  l  |
                     (__(___)


   │簡単です。
   └────y─────────


  ∧_∧
 (,, ´~`)
 (     )
 |  l |
 (___)__)

58  名前:普通のやる夫さん[sage] 投稿日:2024/10/13(Sun) 23:31:47 ID:e8a0be17


                         │ つまり、Aくんの命が危ないというときにさ、
                         │ 代わりにBくんが死んじゃうような方法ならわりと簡単に思いつけるんですよ。
                         │
                         │ 余裕のある企業や組織ほど、そういう解決法を選んでしまってダメになるんです。
                         │ 一個ずつは解決できるっていうときに、しらみつぶしに解決しちゃうんですよ。
                         │ まず、Aくんを助けて、「あ、Bくんが危ない」というので今度はBくんを助けてっていうふうに‥‥。
                         └──y───────────

                     ((( )))
                     (´∀^ ,,)
                     ( 糸  )
                     〈  l  |
                     (__(___)


   │無限に手間とエネルギーをかけちゃうんです。
   └────y─────────


  ∧_∧
 (,, ´∀`)
 (     )
 |  l |
 (___)__)

59  名前:普通のやる夫さん[sage] 投稿日:2024/10/13(Sun) 23:32:30 ID:e8a0be17


   │「多かったら少なくしよう」「足りなかったら増やそう」というふうに、
   │いま起こってる事象をそのまましらみつぶしに解決していくのは、誰でもできることだし、工夫もいらない。
   └────y─────────

       │たとえば、ある料理店で、お客さんが出てきた料理について「多い」と言ってる。
       │そのときに、「多い」と言ってる人は、なぜ「多い」と言ってるのか。
       │その根っこにあるものは、じつは「多い」ことが問題じゃなくて、「まずい」ことが問題だったりするんです。
       └────y─────────

  ∧_∧
 (,, ´∀`)
 (     )
 |  l |
 (___)__)

60  名前:普通のやる夫さん[sage] 投稿日:2024/10/13(Sun) 23:32:58 ID:e8a0be17

   │だから、本当はたいして多くもないのに、「多い」って言われた問題だけを見て、
   │「まずい」ことに目を向けられなかったら、量を少なくしたところで解決にはならないんです。
   │
   │本当の問題が「まずい」ことだとしたら、「まずい」ことを直さないと、
   │「多いから少なくしました」というのは、一見解決してるようで、じつはなにも解決してない。
   └────y─────────


  ∧_∧
 (,, -∀-)
 (     )
 |  l |
 (___)__)

61  名前:普通のやる夫さん[sage] 投稿日:2024/10/13(Sun) 23:33:21 ID:e8a0be17


   │問題となっている事象の根源を辿っていくと、
   │いくつもの別の症状に見える問題がじつは根っこでつながってることがあったり、
   │ひとつを変えると、一見つながりが見えなかった別のところにも影響があって、
   │いろんな問題がいっしょになくなったりする
   └────y─────────

       │そういうふうに、ひとつのアイデアがいろんな問題をいっぺんに解決して、全体を一気に見渡せたそのときに、
       │宮本さんは「わかったよ」って、人に電話をかけたくなるんでしょうね。
       └────y─────────


  ∧_∧
 (,,*´∀`)
 (     )
 |  l |
 (___)__)

                                     おまけ 終わり

62  名前:普通のやる夫さん[sage] 投稿日:2024/10/13(Sun) 23:37:58 ID:e8a0be17
>>50
レスありがとー
ネタで挟んじゃってごめんよー

山内社長、人間として面白い人ですよねー
あの強面で「ウチは喧嘩したら弱いんや」とか

スクエニは正にムービー路線の後始末で今大変なことになってますが、ゲーム業界盛り上げるためにも気を吐いて欲しいっす
パラノマサイトとか良いのも出しますし

63  名前:普通のやる夫さん[] 投稿日:2024/10/13(Sun) 23:40:36 ID:e8a0be17
おまけも終わりましたー
コピペばっかで手抜きで作ってしまったよ
岩田さんが生きてたら、晩年宮本さんについての本を書いてたかも(涙
しーゆーれたー

64  名前:普通のやる夫さん[sage] 投稿日:2024/10/14(Mon) 00:04:51 ID:c8a8e70a
乙!
岩田さんは片づけが苦手だったのかー
アイデアマンにはそういう人がけっこう多いイメージ
山内社長はもともと親族経営を嫌ってたらしいんで外様の人間を後継者に任命するのは山内社長の人間性を理解してれば意外でもなんでもなく当然だったらしいですね
もしも岩田さんがいなかったとしてもきっと外様から有能な人を探し出して後継者にしてた気がしますね
アイデアとは複数の問題を一気に解決するもの、なるほどなー
でも凡人にはなかなか難しいですね

>>62
FF7Rなんかはゲームとしても十分面白いし、かつてアインハンダーという演出とゲーム性を上手く融合したシューティングゲームも作ってるし
今のスクエニも面白いゲームを作る能力は十分あると思いますね
ただ製作体制に不合理な部分が多いのかなって気がする

65  名前:普通のやる夫さん[sage] 投稿日:2024/10/14(Mon) 07:07:29 ID:449bddb6

岩田さんが任天堂の社長に就任したニュースは
当時の新聞やテレビでかなり大きく報道されたっけな

任天堂は知名度高いし内部留保で国内トップクラスの金持ち企業
その新社長が42歳の若さで、しかも下請け出身の外様というのは話題性十分
山内前社長の長男より5歳若いんだっけ

66  名前:普通のやる夫さん[sage] 投稿日:2024/10/14(Mon) 09:19:51 ID:da1117e1

次期社長は娘婿でNOA社長の荒川氏が有力で、本人もそのつもりでいたらしい
最終的には社内には後継者がいないと判断して社外の岩田さんが選ばれた

67  名前:普通のやる夫さん[sage] 投稿日:2024/10/14(Mon) 13:26:19 ID:78eec4e6
任天堂はソフトも様々な挑戦的な作品を出してるけど、ハードも色々と実験的な製品を出してんだよねー
映像美やサウンドの品質アップにばかり目を向けるんじゃなく「テレビゲーム」の枠を越えて
モニターの外での遊び方を提案するスタンスじゃないとWii Fitみたいなものは出てこないよなー

68  名前:普通のやる夫さん[sage] 投稿日:2024/10/15(Tue) 20:47:14 ID:eeb3310c
GCが宣伝不足で売れなかったのは
長年、任天堂の広報だった本郷氏がマイクロソフトに転職したせいかも

ちなみに宮本氏もマイクロソフトから誘われたけど断った