やる夫で学ぶ並行イスラーム論
151
名前:普通のやる夫さん[sage] 投稿日:2017/01/01(Sun) 22:29:38 ID:743387fb
>>146
個人的にはアガ・カーンはヨーロッパでの競走馬の生産者&馬主の認識だったけど、
そう言えば宗教団体の指導者だったね
152
名前:普通のやる夫さん[sage] 投稿日:2017/01/02(Mon) 08:39:03 ID:1fe1e8d3
オウムは北朝鮮から、化学兵器、銃火器、覚醒剤を密輸してた出先機関だから、麻原が一つ間違えてればホメイニになれてたのかもな
153
名前:普通のやる夫さん[sage] 投稿日:2017/01/02(Mon) 10:23:43 ID:943e77f0
>>152
あって「政党の長」くらいまでだと思う…
民主党や社会党もトップ取れたからそう言う意味では怪しいけど。
154
名前:普通のやる夫さん[sage] 投稿日:2017/01/02(Mon) 11:50:40 ID:2b471b32
オウムがクーデター起こしたって自衛隊と米軍にすぐ鎮圧されちまうだろ
いくら武装しているとはいえ自衛隊や米軍とまともにやりあったら勝てるはずがない
国民だってオウム政権を支持することはまず無いだろうし
宗教による革命を起こすならまず大衆に信仰を広めないとね
155
名前:普通のやる夫さん[sage] 投稿日:2017/01/02(Mon) 18:15:21 ID:d374aebe
他スレでおすすめされてたので読みに来ましたがめっちゃ面白い
156
名前:◆gKNcHiCsig[] 投稿日:2017/01/02(Mon) 20:24:46 ID:74fa28a3
ソ連地域のイスラームの歴史が必要だと思い
項目をリストアップしたんですが、長い……並行イスラーム論を話すうえではかなり横道になりかねないですね。
EX:旧ソ連ムスリム地域のイスラーム史
EX-1:イスラーム以前
EX-2:アラブ軍の侵入とイスラーム化()
EX-3:住民のチュルク化
EX-4:モンゴルの衝撃
EX-5:ポストモンゴル期
EX-6:ロシアによるタタール征服
EX-7:ロシア帝国による併合
EX-8:ロシア帝国におけるムスリム統治とジャディード運動
EX-9:ロシア革命とムスリム
EX-10:ソ連時代のイスラーム
EX-10-1:1920年代のイスラーム融和
EX-10-2:1920年代中盤~1943年までのイスラーム弾圧
EX-10-3:イスラームの復活とムスリム宗務局(1943~1950年代)
EX-10-4:フルシチョフと新儀礼運動(1950~1960年代)
EX-10-5:ブレジネフ期の社会主義形骸化と信仰儀礼の実践(1960~80年代)
EX-10-6:アフガン侵攻とイラン革命 フェルガナ盆地におけるワッハービー
EX-10-7:ペレストロイカとイスラーム復興
EX-10-8:カタストロイカと民族紛争
EX-11:独立直後の混乱期
EX-12:1990年代以降の安定期におけるイスラーム
EX-13:公式イスラームの再生産とイスラーム運動
.
157
名前:普通のやる夫さん[sage] 投稿日:2017/01/02(Mon) 20:41:25 ID:9c16cc4a
>>151
3世はムスリム指導者なのにイギリスの枢密院にも入って国連議長まで務めたというスーパー政治力の持ち主ゾ
政教分離ってなんだよ(哲学)
158
名前:普通のやる夫さん[sage] 投稿日:2017/01/02(Mon) 20:42:32 ID:16ed6222
ソ連以降に絞っても支障はないと思いますかね
ソ連時代以前の概要は取り敢えず本屋や図書館にある
中央アジアの歴史書などの本の紹介にとどめるのも手かと
159
名前:普通のやる夫さん[sage] 投稿日:2017/01/02(Mon) 21:44:10 ID:543156f4
韃靼人ってタタール人のことだけど、昔にタタールスタンの人々をロシアに蹂躙されていて嘆いた日本人も居たみたいだね
160
名前:普通のやる夫さん[sage] 投稿日:2017/01/02(Mon) 21:57:17 ID:c81b223a
>>157
なにそれすげえ
161
名前:普通のやる夫さん[sage] 投稿日:2017/01/02(Mon) 22:09:18 ID:9ec240b8
これはこれは、恐ろしい学ぶ系スレが……
乙乙(速攻でタブ登録)
162
名前:普通のやる夫さん[sage] 投稿日:2017/01/03(Tue) 02:20:33 ID:df6d5688
何これしゅごい……>>1のホンキの共産イスラム学ぶスレヤバイな
これでAAが淫夢とかレスリングのキャラだったらいつもの>>1だわ
163
名前:◆gKNcHiCsig[] 投稿日:2017/01/06(Fri) 01:30:29 ID:26c6a5fd
今回の投下内容
EX:ソ連時代のイスラーム政策
EX-1 ロシア帝国時代のイスラームとムスリム
EX-2 1920年代のイスラーム融和政策
EX-3 1930~40年代の弾圧政策
EX-4 ムスリム宗務局の設置 1943~1944年
EX-5 フルシチョフ時代の新儀礼運動
EX-6 ブレジネフ時代の社会主義形骸化と儀礼
EX-7 ペレストロイカとイスラーム
今回の文献
.
164
名前:◆gKNcHiCsig[] 投稿日:2017/01/06(Fri) 01:31:25 ID:26c6a5fd
____
/ \
/ ─ ─ \ ありす 今回は何で2話のソビエト民族学の話ではないんだ?
/ (●) (●) \
| (__人__) |
\ `⌒´ ,/
/ ー‐ \
_ _
,....:::::´:::_ヽ::::_::::...、
,.:´,..::´::::::::::::::::::::::::::::`::ヽ、
/:::/:::::::::::::::::::::::::/、::::::::::ヽ::ヽ
,::::/:,:::::,:::::::::/::/:/ ヽ::、:::::∨::.
,...---|:::|:/:::/:::::::/::/}/ }:∧:::::|::|:{
{ ,.|:::{':::/::::/⌒/' ⌒∨:}::|リ
\, |::r∨:::イィ斧ミ、 ィ斧ヽ}:,::/'
乂 _;::{ Ⅵ:| Vり Vリ 'イ|「 2話はソ連のイスラーム研究についての話ですが
/::乂ム:::} ' ム}
,:::/:::/:::}::|::.、 ,., イ:::| それにはソ連のイスラーム政策を抑える必要がありますので
/::/:::/:::::j:/::::|> イ::::l::∧ 今回は>>64で紹介した Ro'i,さんやKellerさんを中心に新しい文献も加えて
/::イ:::,::::::/ ̄ ̄ ̄ ̄`´ ヽ|:::/イ:::::ヽ ソ連時代のイスラーム政策を簡潔に抑えておくのが、今回の内容です
/' /::::/ィ 乂┼╋┼╋┼╋}'≧- 、::::}
{ {::::/∧ ヽ╋`¨¨¨╋┼╋ノ Ⅵ
| |:::{/ \ ` ー r----- ´ }'
{ |::::| ヽ | ∨ |
Ⅵ l |={_}= } |
| , | ,: |
| { | {
| | |={_}= } |
.
165
名前:◆gKNcHiCsig[] 投稿日:2017/01/06(Fri) 01:34:23 ID:26c6a5fd
____
/ \
/ ─ ─ \
/ (●) (●) \ なるほど、やる夫も共産主義=宗教弾圧ってぐらいしかわかんないお
| (__人__) |
\ ` ⌒´ ,/ どういう風に弾圧されたのか 時代の程度の差もわからない
/⌒ヽ ー‐ ィヽ
/ ,⊆ニ_ヽ、 |
/ / r─--⊃、 |
| ヽ,.イ `二ニニうヽ. |
___,,,-―--、_
/::. ::. ,,-――::. ̄ー、
/::. ::./::. ::. :/::. ::. ::. :、ヽ、
.|::. :/::. /::.:/::. ::. ::ハ::. ::k ::ハ
|::. i::. /::. ::. ::. ::,イ:/ ヽ::. :i:: ::|
r-‐Tミ|::./::. /::. /// ヽ_|:: ::|
.く ┤ミ|::|::./_,,ナーレ′ ,,-'´ !|:λ}
ヽ /|t、_レ|/‐yテj=ミ ィ=テyレ′ そうでしょう そうした理解では
. |:!(t |::.i 《 tしソ もノノj|
|::|:ゝ|::..k , |::| この並行イスラーム論もちゃんと理解できませんので
/λ入|::. :〉、 _ ノ::.:| ここで押さえておきましょう ではさっそく本題に
/::|:〉'、ー|:: |Y i´r゙}ュ__,,.ィ'´/::.:/
. /::/i'、 ゙ーV「VUUj ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|
/::.i:: k、 / | .|
. {: :.|::.|  ̄/. i |
ヽ::ri:| r'i. | .|
`t:| / !. |______rfヽ{ヽ__.」
.
166
名前:◆gKNcHiCsig[] 投稿日:2017/01/06(Fri) 01:40:56 ID:26c6a5fd
EX-1 ロシア帝国時代のイスラームとムスリム
____
/ ― \
/ (● ) ヘ\
| (⌒ (● ) | そもそもの疑問なんだけど
ヘ  ̄`、__) |
ヽ | ロシア革命前…つまりロシア帝国時代のイスラームってどうだったんだお?
, へ、 _/
| ^ヽ
| 1 |
____
,...::::::_::::::::::::::`:::..、
,..:::´ ̄::::,::::::::::`ヽ、:::::::::::::ヽ
/::::::::,::::/ヽ:::::::、:::::::\::::::::::::',
/::/:::/:/::/ Ⅵ:: |::{:::::::::\:::::::::
,:::,::::/:/-/、 {::{斗ム::::::::|:::|::::::::|、
|::{::::Ⅳ _{ ヾ \}\:::}:::}::::::::}_ ヽ やる夫さん ロシア帝国は16世紀にモンゴル帝国の後継国だった
{:∧:::l,ィ雫ミ、 ィ雫ミ, Ⅵ/-、:::, \) カザンハンを初めとしたヴォルガ川流域を
从l ゝVソ V(ソノ /::}'/ ,::::| 〉
/:::. ' /:::/_ノ:::: | { 19世紀初頭にはアゼルバイジャンなどのザカフカース地域とカザフスタンを
{:::人 、__, /:::/::::::::::Ⅵ\_ノ
|::/ |::::... イ{::/:::|:::::::::::\ } 19世紀中ごろには北カフカースとそれ以外の中央アジアを征服しています
|:{ 「 ̄┼`´╋┼ 从-、:::::::::::::::::∨
ゝ} 乂╋┼╋┼╋┼╋ 、::::::::::::::::. しかし、それらのムスリムはみんなロシア帝国の支配を受け入れたわけではなく
/ / \╋┼╋┼╋イ ∧:::::::::::::::} 反乱などが良く起こりました
Ⅳ /` ー―― ´ / ,::::|:::::::::|
,:′ l{={}= , |::::|:::::::::|
{ / / ,:::::|:::::::::|
| ,′ / /::::/::::::::/
: 〃={}= ,: /::::/::::::::/
{ {l / /::イ::::::/
∧ || / /´/::イ
, \ l{ / /  ̄´
/ ` |! / ∧
/ ∧ / / \
.
167
名前:◆gKNcHiCsig[] 投稿日:2017/01/06(Fri) 01:43:37 ID:26c6a5fd
, ―‐ ------ _____ ――‐ァ
/..。s升.:.:.:.-- _..:.:.:.:`ヘ /
. //.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:`.:.:、.:.:.:.:, {
/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\.:.′ ∨
. /.:.:.:.:.:.: ,.:.:i|ト、.:.:.':..:.:.:.:. ’,.:.:.:.:、.::′ ∨
′.:.:.:: /.|.:.:|'. \.: ':..:.:.:.:..:’,ト、{.:.:.:≧oイ..
|.:.:.:.:.:/ |.:.:| \{. \.:.ト、.:.:.:.’,.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:`:..... その反乱に手を焼いたロシア帝国は、ムスリム地域に関して
| .:.:/ 抖s.:| 抖気 }.:. .;\.:.:.:.:.:.:.:.:.:..:.:.:.:.: ロシアの法律を一様に適用せず、一部イスラーム法を温存させ
. 八.:/ム Vヅ Vヅ ′.:.:.:.:\.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:
/.:.:.:.ハ / ⌒}〕ト、.:.:\.:.:.:.:.:.:.:.:. それをムスリム宗務局と呼ばれる、政府に忠実なウラマーに監督させたのです
.′.:.{. /\ r 、 イ- /╋〉.:\〈.:.:.:.:.:.:.:.:.:
. 八.:.:.\{ ≧=- <╋. /╋ ′ ト、..:.:.:.:.:.:.:.:.:.
>-彡╋┼╋┼╋┼ /i:i:i:i:i:’,. ¨ _.:.:λ
. /i:i:i:/二二二二二.T ′:_ :-i:i:i: |╋┼╋¨
/i:i:i:/二ニニニニニニニ .|:i:i:iリ へi:i:i: |┼╋┼╋
. /..。s升i:i〈―ァニニニ /、:i:/:i:i:i:i:i:i:i ′.,┼╋┼
. /i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i〉ノニ /」:i:i:i:i:7ー<:i:i:i:,’. ’,╋ /
′i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i_7ニニ〈´イ:i:i:i:i:/:i:i:i:i∨.,’ |. /
|i:i:i:i:i_ .。o≦ニニニニ ≧o。:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i/ |.′
`¨7ニニニニニニニニニニニニ ≧o。:i:i:イ∨
.
168
名前:◆gKNcHiCsig[] 投稿日:2017/01/06(Fri) 01:51:41 ID:26c6a5fd
※ロシア帝国のムスリム宗務局
ロシア帝国の内務省の管轄かつ給料をもらいながら、ロシア政府に忠実なウラマーがムスリムを監督する組織。
さらに、この組織のウラマーは一代貴族の権利・年金・税免除など特権が得られた。
ザカフカース・ムスリム宗務局=カフカース地域
タヴリダ・ムスリム宗務局=クリミアなどウクライナ・ベラルーシ・ポーランド・モルドヴァ
オレンブルク・ムスリム宗務局=ヴォルガ川流域・カザフスタン・中央アジアの一部など
☆任務
・(イスラーム法における)家族法や刑法の裁判
・イスラーム的な慣習などに関してのイスラーム知識の伝達
・イマームなどのイスラームに関する職の資格審査 教育プログラムの作成
・モスクの登録管理
・ワクフの管理
・ファトワーの提示
・日々の礼拝などの指導
・マドラサの運営
・ムスリムの戸籍作成管理
,.....::::::::: ̄ ̄:::::`ヽ、
/-、::---:、:::::::::\:::::::\
,.:´::::::::::::::::::::::::\::::::::::\:::::::ヽ
/:::/::::/\::::::ヽ::::ヽ::::::::::::ヽ:::::::.
.':::::|:::/ \::::∨:::∨:::::、::|:::::::|_
|:::,::|/__ ヽ::{、:::::∨:::{Ⅵ::::: | `ヽ
{:イ::|' ` イ}´\::∨:|:::|::イ:| '
从{ィ雫ミ、 ィチ雫ヽⅥ:,_::::|::| 、/ まあ、まとめるとこんな感じです。
|. 、Vリ V(ソ ノ':::::|) }:|::|ー'
|:: , /:::::|ノ::|::| 政府に忠実なウラマー(イスラーム法学者)が
|人 _ _ ィ{:::::/_}:::|:::. 民事に関することのみを担っていたと言う感じです。
人::::>.. _``「Yヽヽ='|::/イハ:j::::l
∧::}`┼╋+ヽ/\/Y/╋┼}:::::| 19世紀以降のロシア帝国はムスリムを恐れつつも、放任政策という
〈╋`┼╋┼{´{_/∧/⌒ヽ::::| ロシア化正教化を行わないことで、ロシア帝国への忠誠心を高めるという政策でした
/ 「>、ー― ∧ '. }::|
,: |/r、//> 、 ∧ , |::|
l |/| Y 7ア/// ∧ ∨ ,:/
.
169
名前:◆gKNcHiCsig[] 投稿日:2017/01/06(Fri) 01:54:36 ID:26c6a5fd
____
/ \
/ \
/ ⌒ ー \
| (●) (●) | 管理という、意味ではあんまりソ連と変わらない気もするけど…
\ (__人__) /
/ `⌒ ´ イ`ヽ、
, ' ` ̄ \
. -‐:::::¨¨`´ ̄¨¨::‐-..、
/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:..:\
//:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\
:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ハ:.:.::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ
:.:.:.;.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./:.:/ マ.:.`:.:.:.:.、:.:.:.:.:.:、
:.:./.:.:.:.:.:/:.:.:.:.:/:.:./ マ:.:.:i、:.:.::.:.:.:.:.:.:.:.
:.:.:.:.:.:.:./‐-:,∠/:.:/ マ;.l__マ:.:l:.:.:.:.:.:.l
:':.:.:.:.:/:.:./ //` '´V マ:.l.:.:.:.:.:|:.|
:!:.:.:./:.,ィz≠=t、 ,ィェz、Ⅵ:.:.:.:∧l
.|:.:/:Kく _)圦i|ヘ ィ_)圦!¨ヾ|:.:.:./ /
:|/:.:∧ ヽ弋ニノ 弋ソ / j:/ 管理しているのは事実ですね
/!.:.:.:.:. ` イハ
:.:!:.:.:.:.i l:.:.:.! ただ、ソ連時代と違って「イスラームそのもの」の弾圧はあまり起きませんでしたし
__!:.:.:.:.!、 r'⌒ /!:.:.:l 民事的な事項だけとはいえ、イスラーム法が一部施行されていると言う点で大きく違います
f 、:.:.:!ノ\ ` ノ /:.:!:.:.ハ、
、 ヽ:!ヽ ‐- __, イ´ ̄ヽ!ノ:.i.:. とにかく、ロシア帝国時代のイスラームは制限を受けつつも
,( ` `、 / | 〉;';';i;';';';';ハ:.:l:.:.i イスラームが概ね守られていたと考えていいでしょう
__、 、 ノ } 〉;、';!;';';'/;'i:.:!:.:l
:/:( ノ¨ヽ ノ丶;';';l';';/;';';!/|:.j
.
170
名前:◆gKNcHiCsig[] 投稿日:2017/01/06(Fri) 02:05:54 ID:26c6a5fd
EX-2 1920年代のイスラーム融和政策
____
/ \
/ ─ ─ \
/ (●) (●) \ ……それじゃあ、ロシア革命が起こってロシア内戦が終わったあと
| (__人__) |
\ `⌒´ ,/ ソ連ではすぐイスラーム弾圧が起きたのかお?
/ ー‐ \
--‐‐/' ‐‐-
./ ソ-- \
∠‐ '''''''''' .、 \
/ \ 、 ヽ
/ ヽ ヽ亅
/ /1 、 ヽ‐‐ヽ ̄ 7
/ / / 、 `、 1. │``
.| ../ /! / '、 、 卜 ヽ l ,/〉ヽ
.| .j_./_L,/ 、 ヽ-┼- | │/.∧ ヽ
|│ .|レ l/ ヽ|`ヽ! \ .| /」/ .∧ /
| ヘ │ョョョョョョ、 .ェョョョョョョヘ│/‐!'ヽ/ .∨
││ .|::::::「゙ .|:::::::| ソ1/ l │ あ、いや……ソ連体制が真の意味で始まった1920年代初めは
ヽ|.゙! ゝ_/ ヽ_./ !/| ./ │
│ヽ ! |イ│゙、 │ イスラームと融和的だったんですよ
_..--- 、 1 ヽ U 丨 ,' | │ ヽ |
'´ ´゙1ヽ |\ ヽ/ / │ / \| ヽ | コレニザーツィヤ政策もあったので
l ∧l/丶 ..,___,.. '´ !/ :''/\ |
''- ヽ‐7 l ヽ _丿 .___/゙ _.// へ |
^'''' _,,........'....l,,_ `t \ / ___ノ/ / │
ヾ.⊆二二''‐斗゙''1 人´ / / / /
※コレニザーツィヤ(Коренизация)
ロシア語で「現地化」を意味する言葉。
この政策はその地域に住む(ロシア人を除く)基幹民族の文化を向上させようとする動きであり
現地の言葉(例えば、カザフ語やアゼルバイジャン語)の取得奨励、官僚の現地民族の採用、民族領域の策定(中央アジアなどは顕著)
それと共に、宗教も文化の一要素として認められていた。
.
171
名前:◆gKNcHiCsig[] 投稿日:2017/01/06(Fri) 02:09:43 ID:26c6a5fd
・金曜日を祝日にする ※金曜日はイスラームにおける集団礼拝の日
・クルバン、ノウルーズ、ラマダン、アーシュラーなどの宗教的な日をムスリム労働者の休養日とする
※クルバン=犠牲祭 ノウルーズ=旧イラン歴の祝日 ラマダン=断食月
アーシュラー=3代目イマームフセインが死んだことを悲しむシーア派の祭日
_ _
,....:::::´:::_ヽ::::_::::...、
,.:´,..::´::::::::::::::::::::::::::::`::ヽ、
/:::/:::::::::::::::::::::::::/、::::::::::ヽ::ヽ
,::::/:,:::::,:::::::::/::/:/ ヽ::、:::::∨::.
,...---|:::|:/:::/:::::::/::/}/ }:∧:::::|::|:{
{ ,.|:::{':::/::::/⌒/' ⌒∨:}::|リ
\, |::r∨:::イィ斧ミ、 ィ斧ヽ}:,::/'
乂 _;::{ Ⅵ:| Vり Vリ 'イ|「
/::乂ム:::} ' ム} 具体的には、以上のようなことをやったわけです
,:::/:::/:::}::|::.、 ,., イ:::|
/::/:::/:::::j:/::::|> イ::::l::∧ このようなことは、ロシア帝国時代にはなかったことですね
/::イ:::,::::::/ ̄ ̄ ̄ ̄`´ ヽ|:::/イ:::::ヽ
/' /::::/ィ 乂┼╋┼╋┼╋}'≧- 、::::}
{ {::::/∧ ヽ╋`¨¨¨╋┼╋ノ Ⅵ
| |:::{/ \ ` ー r----- ´ }'
{ |::::| ヽ | ∨ |
Ⅵ l |={_}= } |
| , | ,: |
| { | {
| | |={_}= } |
.
172
名前:◆gKNcHiCsig[] 投稿日:2017/01/06(Fri) 02:12:50 ID:26c6a5fd
EX-3 1930~40年代の弾圧政策
. / . : : : : : : : : : : : : : : : : : : :\
´ / . : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :: ::`,
___,/ ´ . : : /: : : : : : : : : : : : : : : : : :: :: :: :: :: ::´,
. |¨/ . .: :: ::/: : :/:/ / :/ /: : : : : : : : : : : : : : ::´,
. |/ . .: :: :: ::/__/| :/ / : ′,′:′ : : : : : |: : : : : : :´
,′ : : : : : // ` |/ i :/ ′厶:!: .:| : i : |: : : : : :: ::i
{ : : : : ::/{__, 丶|/ i :/⌒i : :| : i : |: : : : : :: ::|__
': : : :: ::仆=卆=ミ |/ 八: :| : i : |: : : : : : :::|¨}
[\; ; : ,小 r┘ _) ` ‐‐- `:| : i : |: : : /:: :: :| :}
[_:_乂|: : | _乂辷ン 竿ミト, | : i : |: : /:: :: : :|∧
| : :i: :|∧| , , , r┘_) _}〉: ; : ::|: /: :/i:: ::|
| : :|:i:圦 ′ 弋辷ン/: :/: : ::|/: :∧i: : | もっとも、やる夫さんの言うとおり
| : :|:| : : :.. , , , 厶イ:{: : 八 :∧i:i: : | 1930年代にはコレニザーツィヤ政策が後退して
| : :|:ト、 : ;心、 ‘ ’ 勹八{/|: ::/i:i:i:i: : |
| : :|:|: :\ 「 、__ ィ: : : :: :: i:i:i:i:'^Y i:i:i:i: : | イスラームは「社会主義的な文化」ではないと見做されてしまいました
-─┬‐| : 从_:_:_:ソ / : :|:: :: :::,'´|i:i:/ ,′.:i:i:i:i : | 具体的には>>29で私が言っているような政策が取られたんですね
/ ^V⌒!__厂]「´ ,′: :|: : : ::i |i:/ /. . ::i:i:i:i : |
. / :/ ∧_,厂}| _人_j__:|: : : ::| |/_,.厶: : ::i:i:i:i : | ちょうどスターリンが政権を握って
/ :/ ∧__ 厂}ト、__ __,,ノ¨ ̄} ̄}r-'´)^ -‐ ∨::i:i:i:i : | 集団化工業化を進め、大粛清を進めている時期と重なります
.::/ ∧____厂〃⌒¨∨¨⌒ヽ__厂} ̄}| く / __. }: :i:i:i: : |
.:::/ ̄ ̄V⌒!__{{__ __只__ __}}__厂__./| `i__/ '::i:i:i: : |
::厂 ̄\ノ , ′厂¨゚7/ | 「゚¨Ζ _厂}八 { 火⌒i:i: : |
_,′‐‐- | 〈 ′○{:{__| |厂__厂__,/^{{\_ __/⌒Y^|:i: |
\__{{ ヘ.,_}┘,′ /¨¨| | .厂 f'⌒ ii⌒Y⌒Y⌒^人|:i: |
::ⅱ ‘, ,:′ ○ / ___,|_|_厂 __} ∧_人__, !i |
Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒l__ __/⌒Z...ノ⌒Z⌒ヽ / ∧ ’:i |
.
173
名前:◆gKNcHiCsig[] 投稿日:2017/01/06(Fri) 02:19:09 ID:26c6a5fd
。z≦=x==s _
/:::::::::/::::::\::::::`ヽ
//:::::/{:::|:::::::i::::::::::::::::::::ヤ¨ヽ
1:::/ vⅵ::::::|:::::::l|::::::::::::ヤ ̄`ヽ
从}ィ旡㍉::::',::::::リ::::::::>{<ヽ /
ノ ソ ゞ込_ノ::::::父彡ミ、_j このような弾圧政策が取られたのは
〈 '''' }:::リλ弋::::::::::.ヘ__〉
Y⌒ヽ ,/::/ イ:::::丶::::::::::. イデオロギー上の敵と言うこともありますが
`ー /::/ ヤ:::::::::ヽ:::::::.
i::/ > 彡⌒ヽ;::::::\ヘ そもそも、ソ連中央はイスラームを遅れた 後進性の証と見做した点も大きいです
|' 1} /i:i:i:i:i:i:i:\:::::::\、
j l^Y:i:i:i:i:\i:i}ヽ::\:\
|。|:i:|:i:i:i:i:i:i:i:∨i:i∨:::ヽ、\
|。|:i:Ⅵ:i:i:i:i:i:i:iⅵi:i∨:| トリ
___ ヾ',i:i:Ⅵ:i:i:i:i:i:i:iⅵ:i:i∨
r ´f ̄゛t‐- ヘi:iⅥ:i:i:i:i:i:i:iⅵ:i:iゝ
.
174
名前:◆gKNcHiCsig[] 投稿日:2017/01/06(Fri) 02:24:39 ID:26c6a5fd
,.....::::::::: ̄ ̄:::::`ヽ、
/-、::---:、:::::::::\:::::::\
,.:´::::::::::::::::::::::::\::::::::::\:::::::ヽ
/:::/::::/\::::::ヽ::::ヽ::::::::::::ヽ:::::::.
.':::::|:::/ \::::∨:::∨:::::、::|:::::::|_
|:::,::|/__ ヽ::{、:::::∨:::{Ⅵ::::: | `ヽ
{:イ::|' ` イ}´\::∨:|:::|::イ:| '
从{ィ雫ミ、 ィチ雫ヽⅥ:,_::::|::| 、/ 大粛清の時代によって、イスラーム知識人の抹殺
|. 、Vリ V(ソ ノ':::::|) }:|::|ー' マドラサやモスクの閉鎖によってイスラームを公的に教えることは不可能になりました。
|:: , /:::::|ノ::|::|
|人 _ _ ィ{:::::/_}:::|:::. そして、イスラームに関する書物なども地中や家の壁に埋められたり
人::::>.. _``「Yヽヽ='|::/イハ:j::::l 燃やされるなどイスラームの知識に大きなダメージを負いました
∧::}`┼╋+ヽ/\/Y/╋┼}:::::|
〈╋`┼╋┼{´{_/∧/⌒ヽ::::| また、一部の民族は故郷から強制移住させられたり
/ 「>、ー― ∧ '. }::| 集団化によって伝統的な遊牧が出来なくなり、家畜を80%以上死亡させるなどの例も出てくるほどでした
,: |/r、//> 、 ∧ , |::|
l |/| Y 7ア/// ∧ ∨ ,:/
※ムスリムの強制移住で有名なのは クリミアタタール人、チェチェン人、メスティア・トルコ人などが挙げられるだろう
※集団化の影響によってカザフ人は人口が死亡や隣国への脱出によって半減したと言う
.
175
名前:◆gKNcHiCsig[] 投稿日:2017/01/06(Fri) 02:29:11 ID:26c6a5fd
EX-4 ムスリム宗務局の設置 1943~1944年
____
/ \
. / \
. / ― ー \
| u. (●) (●) | あーやる夫が知っている 弾圧もこんな感じだお
. \ (__人__) / これでイスラームは完全に弾圧されたんっぽい?
. ノ ` ⌒´ \
/´ ヽ
_ _
,....:::::´:::_ヽ::::_::::...、
,.:´,..::´::::::::::::::::::::::::::::`::ヽ、
/:::/:::::::::::::::::::::::::/、::::::::::ヽ::ヽ
,::::/:,:::::,:::::::::/::/:/ ヽ::、:::::∨::.
,...---|:::|:/:::/:::::::/::/}/ }:∧:::::|::|:{
{ ,.|:::{':::/::::/⌒/' ⌒∨:}::|リ
\, |::r∨:::イィ斧ミ、 ィ斧ヽ}:,::/'
乂 _;::{ Ⅵ:| Vり Vリ 'イ|「 やる夫さん それがですね大祖国戦争で
/::乂ム:::} ' ム}
,:::/:::/:::}::|::.、 ,., イ:::| ソ連軍がドイツ軍に苦戦し、しかもムスリム地域にまで入ってくると
/::/:::/:::::j:/::::|> イ::::l::∧ スターリンもムスリムを弾圧させたままではまずいと思ったんですね
/::イ:::,::::::/ ̄ ̄ ̄ ̄`´ ヽ|:::/イ:::::ヽ
/' /::::/ィ 乂┼╋┼╋┼╋}'≧- 、::::} ドイツと協力されると大変ですからね
{ {::::/∧ ヽ╋`¨¨¨╋┼╋ノ Ⅵ
| |:::{/ \ ` ー r----- ´ }'
{ |::::| ヽ | ∨ |
Ⅵ l |={_}= } |
| , | ,: |
| { | {
| | |={_}= } |
※大祖国戦争とは第二次世界大戦の独ソ戦のロシア側の呼称
ナポレオンのロシア侵略を祖国戦争と言ったことを、スターリンが真似して付けたらしい
.
176
名前:◆gKNcHiCsig[] 投稿日:2017/01/06(Fri) 02:36:05 ID:26c6a5fd
「大祖国戦争の前夜、ヒドルがスターリンの夢枕に立って語るには「汝はまもなく強敵と戦うだろう。
モスクを1つでも再開させたら勝たせてやろう」」と言った
これを聞いたスターリンは武かと口論の末に、何百のモスクを再開させた……
※ヒドル=イスラーム世界に登場する伝説の人物。 クルアーンでモーサの前に現れて辛抱強さを試したり
海や川の守り神なったり、不老不死の力を手に居たりと…不思議な力を持つ男として崇拝される。
アラウィー派など一部の少数派ではアリーと同一視する場合もある。
_....:::―::....._
,...:::´:,::::―---―:ヽ、
,.:´:::::/:::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
/:::::::/:,::::::::::::,::::::|:::,、:::::::::::::::\
':::::::/:/::::::::::/::,.:' }/ ヽ::、:::::::::ヽ
,/{:::::/:/::::::::-/:/、/' |:∧:::::l:::',:|
/(__/|::::l:イ::::::://' ´} ∨:|:::}:|
ト ,{::,.-|:::イ,ィ震Tミ ,ィ震ミ, }:/:/ '
{ /|:{ {'|::从 Vソ Vソ ノ/::イ これに関して、今でもムスリムが信じているおもしろ伝説があります
乂ノ/::乂、}:::::ヽ , ムノ
/::,::::::::∧:::::::. 、 , 人| スターリンがイスラーム融和政策を行ったのは
/::/:::::::::{::::\:::} 、 イ|:::/ ヒドルのおかげだという伝説ですね。上の話です。
,:::/,:::::::::::|::::|::|从 ` T ´-r、,|:/、
/::イ/:::::::::/ィ |::|ムリ、_,__ノイ_∧.......
/:/ /:::::::::/.......ヾ}乂匸 ィ介ー;/}_」、...} /)とニヽ
{:/ ,::::::::/{...........リ...乂〉、〈∧〉 /_〉.∨...ヽ Y ,ィ_ニ}ノ
从 {::::::::{ム..............}.....`ー、_,l|。}ノ........}......_} / ムィノ
ヽ} |::::::::|:∧...........|.....................;.............,./.....Y , /¨ ´
' 从:::::|:::::}...........∨...............,j.l........./,ィ⌒ヽ.〉 ´ ,
Ⅵ从:|.......\.∨.........../..j......〃 `Y,J /
リ |.............>、_./_/--V t-ノ /
乂.....¨´...........................}_)-く.「´ ,
\................................|_)..| ` ー ´
.
177
名前:◆gKNcHiCsig[] 投稿日:2017/01/06(Fri) 02:37:00 ID:26c6a5fd
修正
武か
↓
部下
178
名前:◆gKNcHiCsig[] 投稿日:2017/01/06(Fri) 02:39:16 ID:26c6a5fd
〈fニニニニニニニニニニニニ≧./.........}_ ∨
「_ - ¨¨¨¨¨¨¨¨ - _/......./ マ |
/.:.:.:.:./.:.: ハ.:.从.:.:...:.:.:≧ _〈_____ノへ. |
. /.:.:.:.:./.{.:./ ∨.:.ト、.:.:.:.:.:.:.:.:.'..ヽ.|........../ {
.′.:.:./ |. { 、.:{ \.:.:.:.:.:.:.:':.八__/ ′
l.i. : /. 从| \.:.'.: : l.:.:..`V____.人
}i|.:.:{.ィfi芹ミ、 ィfi芹ミ、 l∧.:}イ´¨`7xxxx.` 、
. |.:从弋rツ 弋rツ 八.:|:7⌒Y.:.: ト、xxxxxxx}
〉.:人 , /.:.:.:..:' }.:.:.:.,x\xxxx〈 これが本当かどうかわかりませんが
. ′.:l /.:.:.:.:./ イ. : : ′ \xx |
|.:.:∧ 、 , /.:.:.:.. /<´.:.:.:.:.:.:.:.:.,xxxx\.} 大祖国戦争が始めると、人々は閉鎖したモスクに集まって
|.:.:.:个 、 {.:.:.:..,イ.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: :′xxxx\ 「ソ連の健勝と勝利」を祈り、「ファシズム」に死を祈ったのです
|.:.:{xx|.:.> __ .。o≦.|.:.:./_ト、.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:,xxxx/
从 |xx.|.:.:..:..__」--‐―八.{/....\ : ..:.:.:.:.:.:.:.:: ∨/ さらに、各地のウラマーは「ファシズムは正しいムスリムの敵」という
\ }|xx」-≦...| /....../ ̄ ̄\.:.:.:.:.:.:.:.:.:.., 意見を出して、ソ連政府と協力する構えを見せたのです
。s升 {... .r--|r--‐≦......./. \.:.:.:.:.:.:.:.:′
/ _〉>...l./|.................. /. |.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:..,
. / 〔/.......λ.....|r--‐‐‐.7 |.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.′
/ / |......./ {.....|/ ′. |.:.:.:.:.:.:.:.ト、.:.:.:.:..,
/ /. |... /. |... | Y. '..:.:.:.:.:.:.:′\..:. ′
{. ′ } / \{. / '..:.:.:.:.:.:: : , \.:.:.:.,
八. | j{O O j{ ∧ '..:.:.:.:.:.:.. { \.:′
「..{ j{ト、 ト、 j{ ∧ |.:.:.:.:.:.:.:.|. \{
j_ム j{ \|. ∨. j{ ノ、__ 。s升.:.:.:.:.:: :|. \
. / /.j{O. j{. イ .}..... ̄ ̄ ̄7¨¨´.:.:.:.:.:.:.:.:.:.. : |
.
179
名前:◆gKNcHiCsig[] 投稿日:2017/01/06(Fri) 02:41:56 ID:26c6a5fd
※ムスリム宗務局 ソ連に4つだけある政府に忠実なウラマー(イスラーム法学者)にムスリムを指導させた組織
以下の4つが各地域で、ソ連政府の監視の下指導をしていた
ソ連邦ヨーロッパ部およびシベリア・ムスリム宗務局(ウファ)
中央アジア及びカザフスタン・ムスリム宗務局(タシュケント)
ザカフカース・ムスリム宗務局(バクー)
北カフカース宗務局(ブイナクスク 1977年以降マハチカラ)
_// / 丶、
ノ( { { ( \
{ ,. -――=ミ、┌‐ 、 } \
)んx ー‐=ミ、 ) },人_ }
/ ⌒^YんィY´ /⌒Y( ,ハ
/ / //||└‐{__,ノ^⌒i }
,; / ⌒X '斗― { ノ イ
八i{ 〃テh )八 i |\ノ }_ノ
‘, 从 t:り 斗チhY| |/ハ(\
)ハ}.:.:. , t::り从 / Y 八__)) そこでスターリンが >>40のように
/ 八 .:.:.:.:/ }/__ノ / ア ムスリム宗務局と呼ばれる組織を作って
|l/ ,'\ `ー // ノ { /( (
八_厶=-≧ー‐ |/ ‘, \ノ 政府に忠実なウラマーに、ムスリムを監督させるという
,. -<⌒\ { )厂 ̄|(\ ′ \ 撲滅→管理へとロシア帝国時代に近い形で、イスラーム融和政策を示したんでね
/ ニニう-=彡(_,ア( ̄ ̄ )ハ ∨⌒)ノ
x(__,,. ヘ 77’/ ノノ } ー≠彡⌒, l | ‘,
_ノY⌒^\ { {O{_/ { ノ/ } | |ハ |
| |l )∨/ O}/( / | | l|
└ ^=‐ ^∨/O / ,ハ j ; ; :|
‘, ; |l O/ rく └‐x _,ノ / / /
_,x∨| |O { /^L\_,/)/)/}/
,x(⌒/ { \ O/ /厶=-- 、
/⌒/ \ `¨ア /イ____ }
/ノ⌒/ ,.へ、 ` ー/ /个{ \ ̄_ノ
_r‐〃 )ヽ/ / \ /(__/ / }人 :,\{
乙)l{ 人_{ { r'( 八 } { ′ \
厂)/(_入 \ __人 \/ / ノ_,ノ :, :, _ノ
)( l{ て ノ\_,/´ フヘ/ /^ア ′ ∨
て八\ ⌒てノL| { { r个┬<⌒Y´ :, ‘,
(__ノ)ヽ\ `¨¨^'~ヘ_ノ⌒} } ノハ
( ⌒Y\\ / ノ _ノ/厂|
\ 乂__丶` ー= ____ =‐ ¨ア(⌒ シ
.
180
名前:◆gKNcHiCsig[] 投稿日:2017/01/06(Fri) 02:42:32 ID:26c6a5fd
修正
示したんでね→示したんですね
181
名前:◆gKNcHiCsig[] 投稿日:2017/01/06(Fri) 02:46:05 ID:26c6a5fd
☆ソ連時代のムスリム宗務局の活動
・公認されたモスク・聖廟の管理
・公認されたウラマーの管理
・日々の礼拝の指導
・ファトワーの提示
・イスラーム世界の諸国との会談・外交(1950年代以降~)
. . -‐ ‐- 、
/ \
. / i、 V∧_______
, . : : | \: : : :│: :l V Vニニ《
/ . : : : | \: :│: :|\ :| V V二》
: : : :j{ | \|\j 斗 V V 《
j{ : : j八j -‐=¬ j: :| : | {⌒
j{ : :j¬ー 斗芋ミ j: :j |h \ さて、ソ連時代の宗務局の活動は以上のような感じです
八 斗芹ミ V''夕厶イ |り \
\ 从V夕 , ”” j{: . j 丶 ロシア帝国時代と違って、もはやイスラーム法を施行できず
j\{_ ”” ′ j{: . 八 ただ信仰儀礼を一定度、ソ連の認める範囲で管理していただけです
j 代 r ア ノ{: . / ̄ ̄ヽ、
八 |i ト V/ \ この宗務局はKGBや各共和国の宗教問題を司る「宗教問題評議会」
\j j{: : {>- r< ∠> ∧ などによって監視・指導を受けていました。
八: : {⌒><><> ∧
/ . .\{ , } 少しでも、ソ連体制に反抗的なことを言うと
/イ. :/ , \j 罰せられるわけです
人/ ′ {
{ { . : :\
.
182
名前:◆gKNcHiCsig[] 投稿日:2017/01/06(Fri) 02:50:51 ID:26c6a5fd
☆ソ連時代に容認されたイスラーム高等教育機関
ブハラのミール・アラブ(学生60人程度)
タシュケントのイスラーム研究所(バラク・ハン 学生30人程度)
. / . : : : : : : : : : : : : : : : : : : :\
´ / . : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :: ::`,
___,/ ´ . : : /: : : : : : : : : : : : : : : : : :: :: :: :: :: ::´,
. |¨/ . .: :: ::/: : :/:/ / :/ /: : : : : : : : : : : : : : ::´,
. |/ . .: :: :: ::/__/| :/ / : ′,′:′ : : : : : |: : : : : : :´
,′ : : : : : // ` |/ i :/ ′厶:!: .:| : i : |: : : : : :: ::i
{ : : : : ::/{__, 丶|/ i :/⌒i : :| : i : |: : : : : :: ::|__
': : : :: ::仆=卆=ミ |/ 八: :| : i : |: : : : : : :::|¨}
[\; ; : ,小 r┘ _) ` ‐‐- `:| : i : |: : : /:: :: :| :}
[_:_乂|: : | _乂辷ン 竿ミト, | : i : |: : /:: :: : :|∧
| : :i: :|∧| , , , r┘_) _}〉: ; : ::|: /: :/i:: ::| もう一つ重要なのは、宗務局の設置にともない
| : :|:i:圦 ′ 弋辷ン/: :/: : ::|/: :∧i: : | ウラマーなるために必要な、イスラーム高等教育機関の活動が
| : :|:| : : :.. , , , 厶イ:{: : 八 :∧i:i: : | 二つだけではありますが、公認されました。それが上の二つです。
| : :|:ト、 : ;心、 ‘ ’ 勹八{/|: ::/i:i:i:i: : |
| : :|:|: :\ 「 、__ ィ: : : :: :: i:i:i:i:'^Y i:i:i:i: : | どっちも、ウズベキスタンにあり、ソ連のイスラームを学ぶものは皆ここに集まり
-─┬‐| : 从_:_:_:ソ / : :|:: :: :::,'´|i:i:/ ,′.:i:i:i:i : | さらに、ソ連各各地やソ連に留学にきたムスリム学生も集まると言う
/ ^V⌒!__厂]「´ ,′: :|: : : ::i |i:/ /. . ::i:i:i:i : | スンナ派ハナフィー法学派を基礎とした、教育が行われていたわけです
. / :/ ∧_,厂}| _人_j__:|: : : ::| |/_,.厶: : ::i:i:i:i : |
/ :/ ∧__ 厂}ト、__ __,,ノ¨ ̄} ̄}r-'´)^ -‐ ∨::i:i:i:i : |
.::/ ∧____厂〃⌒¨∨¨⌒ヽ__厂} ̄}| く / __. }: :i:i:i: : |
.:::/ ̄ ̄V⌒!__{{__ __只__ __}}__厂__./| `i__/ '::i:i:i: : |
::厂 ̄\ノ , ′厂¨゚7/ | 「゚¨Ζ _厂}八 { 火⌒i:i: : |
_,′‐‐- | 〈 ′○{:{__| |厂__厂__,/^{{\_ __/⌒Y^|:i: |
\__{{ ヘ.,_}┘,′ /¨¨| | .厂 f'⌒ ii⌒Y⌒Y⌒^人|:i: |
::ⅱ ‘, ,:′ ○ / ___,|_|_厂 __} ∧_人__, !i |
Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒l__ __/⌒Z...ノ⌒Z⌒ヽ / ∧ ’:i |
.
183
名前:◆gKNcHiCsig[] 投稿日:2017/01/06(Fri) 02:53:59 ID:26c6a5fd
, ―‐ ------ _____ ――‐ァ
/..。s升.:.:.:.-- _..:.:.:.:`ヘ /
. //.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:`.:.:、.:.:.:.:, {
/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\.:.′ ∨
. /.:.:.:.:.:.: ,.:.:i|ト、.:.:.':..:.:.:.:. ’,.:.:.:.:、.::′ ∨
′.:.:.:: /.|.:.:|'. \.: ':..:.:.:.:..:’,ト、{.:.:.:≧oイ..
|.:.:.:.:.:/ |.:.:| \{. \.:.ト、.:.:.:.’,.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:`:..... しかし、この教育機関はシーア派の学問は教えられませんでした
| .:.:/ 抖s.:| 抖気 }.:. .;\.:.:.:.:.:.:.:.:.:..:.:.:.:.:
. 八.:/ム Vヅ Vヅ ′.:.:.:.:\.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: そのため、アゼルバイジャンやタジキスタンに住むシーア派系住民は
/.:.:.:.ハ / ⌒}〕ト、.:.:\.:.:.:.:.:.:.:.:. ソ連時代を通じて、まともなシーア派教育を受けてこれなかったのです
.′.:.{. /\ r 、 イ- /╋〉.:\〈.:.:.:.:.:.:.:.:.:
. 八.:.:.\{ ≧=- <╋. /╋ ′ ト、..:.:.:.:.:.:.:.:.:. これは、ペレストロイカの時代まで海外留学が出来ず
>-彡╋┼╋┼╋┼ /i:i:i:i:i:’,. ¨ _.:.:λ この二つの公認機関のどちらかに行かなければ、
. /i:i:i:/二二二二二.T ′:_ :-i:i:i: |╋┼╋¨ 正式に働くことができないという事情もありました
/i:i:i:/二ニニニニニニニ .|:i:i:iリ へi:i:i: |┼╋┼╋
. /..。s升i:i〈―ァニニニ /、:i:/:i:i:i:i:i:i:i ′.,┼╋┼
. /i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i〉ノニ /」:i:i:i:i:7ー<:i:i:i:,’. ’,╋ /
′i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i_7ニニ〈´イ:i:i:i:i:/:i:i:i:i∨.,’ |. /
|i:i:i:i:i_ .。o≦ニニニニ ≧o。:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i/ |.′
`¨7ニニニニニニニニニニニニ ≧o。:i:i:イ∨
.
184
名前:◆gKNcHiCsig[] 投稿日:2017/01/06(Fri) 03:00:17 ID:26c6a5fd
EX-5 フルシチョフ時代の新儀礼運動
____
/ \
/ ─ ─ \
/ (●) (●) \ なるほど相対的には宥和政策が敷かれたんだな
| (__人__) |
\ `⌒´ ,/ でも、ずっとそんな政策が続くわけじゃないんでしょ?
/ ー‐ \
--‐‐/' ‐‐-
./ ソ-- \
∠‐ '''''''''' .、 \
/ \ 、 ヽ
/ ヽ ヽ亅
/ /1 、 ヽ‐‐ヽ ̄ 7
/ / / 、 `、 1. │``
.| ../ /! / '、 、 卜 ヽ l ,/〉ヽ
.| .j_./_L,/ 、 ヽ-┼- | │/.∧ ヽ
|│ .|レ l/ ヽ|`ヽ! \ .| /」/ .∧ /
| ヘ │ョョョョョョ、 .ェョョョョョョヘ│/‐!'ヽ/ .∨ まあ……そうです
││ .|::::::「゙ .|:::::::| ソ1/ l │ もう1回弾圧の波が来ます。
ヽ|.゙! ゝ_/ ヽ_./ !/| ./ │
│ヽ ! |イ│゙、 │ それが1953年に権力を握ったフルシチョフの時代になります
_..--- 、 1 ヽ U 丨 ,' | │ ヽ |
'´ ´゙1ヽ |\ ヽ/ / │ / \| ヽ |
l ∧l/丶 ..,___,.. '´ !/ :''/\ |
''- ヽ‐7 l ヽ _丿 .___/゙ _.// へ |
^'''' _,,........'....l,,_ `t \ / ___ノ/ / │
ヾ.⊆二二''‐斗゙''1 人´ / / / /
.
185
名前:◆gKNcHiCsig[] 投稿日:2017/01/06(Fri) 03:04:20 ID:26c6a5fd
_ _
,....:::::´:::_ヽ::::_::::...、
,.:´,..::´::::::::::::::::::::::::::::`::ヽ、
/:::/:::::::::::::::::::::::::/、::::::::::ヽ::ヽ
,::::/:,:::::,:::::::::/::/:/ ヽ::、:::::∨::.
,...---|:::|:/:::/:::::::/::/}/ }:∧:::::|::|:{
{ ,.|:::{':::/::::/⌒/' ⌒∨:}::|リ
\, |::r∨:::イィ斧ミ、 ィ斧ヽ}:,::/'
乂 _;::{ Ⅵ:| Vり Vリ 'イ|「 彼は大祖国戦争以降、急激に宗教復興が起きているの目にしており
/::乂ム:::} ' ム} 宗教復興を恐れ、反宗教運動を行いました。
,:::/:::/:::}::|::.、 ,., イ:::|
/::/:::/:::::j:/::::|> イ::::l::∧ 1つは旧来のような、モスク・聖廟の閉鎖などです
/::イ:::,::::::/ ̄ ̄ ̄ ̄`´ ヽ|:::/イ:::::ヽ
/' /::::/ィ 乂┼╋┼╋┼╋}'≧- 、::::} もう1つが「社会主義的新儀礼キャンペーン」と呼ばれるものです
{ {::::/∧ ヽ╋`¨¨¨╋┼╋ノ Ⅵ
| |:::{/ \ ` ー r----- ´ }'
{ |::::| ヽ | ∨ |
Ⅵ l |={_}= } |
| , | ,: |
| { | {
| | |={_}= } |
.
186
名前:◆gKNcHiCsig[] 投稿日:2017/01/06(Fri) 03:09:53 ID:26c6a5fd
___,,,-―--、_
/::. ::. ,,-――::. ̄ー、
/::. ::./::. ::. :/::. ::. ::. :、ヽ、
.|::. :/::. /::.:/::. ::. ::ハ::. ::k ::ハ
|::. i::. /::. ::. ::. ::,イ:/ ヽ::. :i:: ::|
r-‐Tミ|::./::. /::. /// ヽ_|:: ::|
.く ┤ミ|::|::./_,,ナーレ′ ,,-'´ !|:λ}
ヽ /|t、_レ|/‐yテj=ミ ィ=テyレ′
. |:!(t |::.i 《 tしソ もノノj| この「社会主義的新儀礼キャンペーン」とは
|::|:ゝ|::..k , |::|
/λ入|::. :〉、 _ ノ::.:| 日常社会と結びついた文化の側面、儀礼や祝日の刷新を行うことを指します
/::|:〉'、ー|:: |Y i´r゙}ュ__,,.ィ'´/::.:/
. /::/i'、 ゙ーV「VUUj ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| 例えば、葬式において カザフ人は揚げドーナツをあげ、豪華な棺に遺体を入れて
/::.i:: k、 / | .| クルアーンを読んであげると言うことをしていましたが
. {: :.|::.|  ̄/. i |
ヽ::ri:| r'i. | .| これを世俗の市民墓地に入れて、儀礼なしで埋めろと言う指示を出すのがその典型例です
`t:| / !. |______rfヽ{ヽ__.」
.
187
名前:◆gKNcHiCsig[] 投稿日:2017/01/06(Fri) 03:13:18 ID:26c6a5fd
____
/ ― \
/ (● ) ヘ\
| (⌒ (● ) |
ヘ  ̄`、__) | ありす 謎なんだけどそれってどうやってやるんだお?
ヽ |
, へ、 _/
| ^ヽ
| 1 |
, ―‐ ------ _____ ――‐ァ
/..。s升.:.:.:.-- _..:.:.:.:`ヘ /
. //.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:`.:.:、.:.:.:.:, {
/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\.:.′ ∨
. /.:.:.:.:.:.: ,.:.:i|ト、.:.:.':..:.:.:.:. ’,.:.:.:.:、.::′ ∨
′.:.:.:: /.|.:.:|'. \.: ':..:.:.:.:..:’,ト、{.:.:.:≧oイ..
|.:.:.:.:.:/ |.:.:| \{. \.:.ト、.:.:.:.’,.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:`:.....
| .:.:/ 抖s.:| 抖気 }.:. .;\.:.:.:.:.:.:.:.:.:..:.:.:.:.: 1から作るのではなく、既にある儀式などから
. 八.:/ム Vヅ Vヅ ′.:.:.:.:\.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: 社会主義体制に「有害とされる要素」と「有益な部分」をわけて
/.:.:.:.ハ / ⌒}〕ト、.:.:\.:.:.:.:.:.:.:.:.
.′.:.{. /\ r 、 イ- /╋〉.:\〈.:.:.:.:.:.:.:.:.: 「有益な部分」に共産主義的なものを導入して、新しい儀礼を作ると言うものなんです
. 八.:.:.\{ ≧=- <╋. /╋ ′ ト、..:.:.:.:.:.:.:.:.:.
>-彡╋┼╋┼╋┼ /i:i:i:i:i:’,. ¨ _.:.:λ
. /i:i:i:/二二二二二.T ′:_ :-i:i:i: |╋┼╋¨
/i:i:i:/二ニニニニニニニ .|:i:i:iリ へi:i:i: |┼╋┼╋
. /..。s升i:i〈―ァニニニ /、:i:/:i:i:i:i:i:i:i ′.,┼╋┼
. /i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i〉ノニ /」:i:i:i:i:7ー<:i:i:i:,’. ’,╋ /
′i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i_7ニニ〈´イ:i:i:i:i:/:i:i:i:i∨.,’ |. /
|i:i:i:i:i_ .。o≦ニニニニ ≧o。:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i/ |.′
`¨7ニニニニニニニニニニニニ ≧o。:i:i:イ∨
.
188
名前:◆gKNcHiCsig[] 投稿日:2017/01/06(Fri) 03:17:44 ID:26c6a5fd
____
/_ノ ヽ、\
/( ●) (●).\ 「有害とされる要素」と「有益な部分」を分ける…?
/ (__人__) u. \
|ni 7 ` ⌒´ . |n 分別するのは不可能だお
l^l | | l ,/) U l^l.| | /)
', U ! レ' / . . | U レ'//)
{ 〈 ノ /
..i, ."⊃ rニ /
."'""⌒´ `''""''''
. -‐:::::¨¨`´ ̄¨¨::‐-..、
/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:..:\
//:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\
:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ハ:.:.::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ
:.:.:.;.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./:.:/ マ.:.`:.:.:.:.、:.:.:.:.:.:、
:.:./.:.:.:.:.:/:.:.:.:.:/:.:./ マ:.:.:i、:.:.::.:.:.:.:.:.:.:.
:.:.:.:.:.:.:./‐-:,∠/:.:/ マ;.l__マ:.:l:.:.:.:.:.:.l
:':.:.:.:.:/:.:./ //` '´V マ:.l.:.:.:.:.:|:.|
:!:.:.:./:.,ィz≠=t、 ,ィェz、Ⅵ:.:.:.:∧l
.|:.:/:Kく _)圦i|ヘ ィ_)圦!¨ヾ|:.:.:./ /
:|/:.:∧ ヽ弋ニノ 弋ソ / j:/ やる夫さんの言う通りです。この有害・有益を判定するとされた人類学者は
/!.:.:.:.:. ` イハ
:.:!:.:.:.:.i し l:.:.:.! 伝統や文化に興味を持つがゆえに、この判定をあいまいにした上に
__!:.:.:.:.!、 r'⌒ /!:.:.:l 「有害とされる部分も抹消せずに、(古き悪しきものとしてだが)有害なものも残しちゃったんです」
f 、:.:.:!ノ\ ` ノ /:.:!:.:.ハ、
、 ヽ:!ヽ ‐- __, イ´ ̄ヽ!ノ:.i.:.
,( ` `、 / | 〉;';';i;';';';';ハ:.:l:.:.i
__、 、 ノ } 〉;、';!;';';'/;'i:.:!:.:l
:/:( ノ¨ヽ ノ丶;';';l';';/;';';!/|:.j
.
189
名前:◆gKNcHiCsig[] 投稿日:2017/01/06(Fri) 03:19:37 ID:26c6a5fd
-‐=‐- -----ミ
<::::::::::::::::/ ̄ ̄ ̄\::`丶、
/::::::::::::`:::::::::::::::::::::::::::::::::::::: `丶:: `丶、___
. /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\:::: ‘:,/////∧
/::::::::::/:::::::::::::::::::::::: |:::::::::::::::::::::::::::::::::::‘:,:::: ‘:.,/////
. /::::::::::/:::::::|:::::: /|::|:::::|::::::::::::::::::::::::::::::::::::::‘,:::::__‘:,/ 〈
/::::::::::/::::::::∧:::/ :|::|:::::|\::::::::{:::::::::::::::::::::::::‘,/--- ! ハ
. /::::::::::/::..,,_:/ Ⅵ.,||:::∧___,,.. 斗<:::::::::::::::::::l---r┘/∧
/:::/::: /::: /:/`¨¨¨゙´.|/\:∧ ヽ:{\::\:::::::::::/-- /\//,ノ
l::: |:: /:::::/:/ --ミ 丶{ .,ィ笊芹ミx._,:::r=ミ-ァ′:::‘:, その結果、伝統的祝祭や儀礼を根絶するどころか、かえってそれらを守って保存することになっちゃうんです
l: ∧::::::::::/ _,ィf茫斧x、 '′:....刈 }}l:: |/h|:::::::::::::‘:,
|/ |:::::::: |:{ {{ ら...刈 ゞ≠く_つ |: ‘,ノ/,::::::::::::::::::‘:, だから、イスラームは弾圧されつつも
|::l::::: |::とつゞ≠ , /:/:/:/: /:::::::Vx‘,:::::::::::::::::::‘:, むしろ、学者たちによって温存・強化されていくことになるんです
|∧:::::::∧ /:/:/:/ __ /:::::::::/X^‘:,:::::::::::::::::: ‘:,
/:: /::∧ u /二二ニ ヽ /:::::::::/X^X^‘:,::::::::::::::::::::‘:,
. /:::::::/:::::::::込、 乂、:_:_:_:_:ノ} ,′:::::/X^X^X^x〕iトミ::::::::::::‘:,
/::::::::::/::::::::::/::::: 〕iト イ:::::::::/X^X^X^X^X/
/::::::::: /:::::: /X^X^X^X≧=‐ =≦X゙|:::::::: |X^X^X^X^x/
. /::::::::: /::::/X^X^X^X^X^X^X^X^X )(|::::::::/X^X^X^X^/
.
190
名前:◆gKNcHiCsig[] 投稿日:2017/01/06(Fri) 03:22:45 ID:26c6a5fd
EX-6 ブレジネフ時代の社会主義形骸化と儀礼
. / . : : : : : : : : : : : : : : : : : : :\
´ / . : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :: ::`,
___,/ ´ . : : /: : : : : : : : : : : : : : : : : :: :: :: :: :: ::´,
. |¨/ . .: :: ::/: : :/:/ / :/ /: : : : : : : : : : : : : : ::´,
. |/ . .: :: :: ::/__/| :/ / : ′,′:′ : : : : : |: : : : : : :´
,′ : : : : : // ` |/ i :/ ′厶:!: .:| : i : |: : : : : :: ::i
{ : : : : ::/{__, 丶|/ i :/⌒i : :| : i : |: : : : : :: ::|__
': : : :: ::仆=卆=ミ |/ 八: :| : i : |: : : : : : :::|¨}
[\; ; : ,小 r┘ _) ` ‐‐- `:| : i : |: : : /:: :: :| :}
[_:_乂|: : | _乂辷ン 竿ミト, | : i : |: : /:: :: : :|∧
| : :i: :|∧| , , , r┘_) _}〉: ; : ::|: /: :/i:: ::|
| : :|:i:圦u. ′ 弋辷ン/: :/: : ::|/: :∧i: : |
| : :|:| : : :.. , , , 厶イ:{: : 八 :∧i:i: : | この傾向はブレジネフ時代、特に1979年のイラン革命とアフガン侵攻によって
| : :|:ト、 : ;心、 ‘ ’ 勹八{/|: ::/i:i:i:i: : | 高まることになります
| : :|:|: :\ 「 、__ ィ: : : :: :: i:i:i:i:'^Y i:i:i:i: : |
-─┬‐| : 从_:_:_:ソ / : :|:: :: :::,'´|i:i:/ ,′.:i:i:i:i : | 共産党員ですらイスラーム式の結婚をしたり、
/ ^V⌒!__厂]「´ ,′: :|: : : ::i |i:/ /. . ::i:i:i:i : | スーフィズムの指導者であったり……そんな例がいっぱい見られます
. / :/ ∧_,厂}| _人_j__:|: : : ::| |/_,.厶: : ::i:i:i:i : |
/ :/ ∧__ 厂}ト、__ __,,ノ¨ ̄} ̄}r-'´)^ -‐ ∨::i:i:i:i : |
.::/ ∧____厂〃⌒¨∨¨⌒ヽ__厂} ̄}| く / __. }: :i:i:i: : |
.:::/ ̄ ̄V⌒!__{{__ __只__ __}}__厂__./| `i__/ '::i:i:i: : |
::厂 ̄\ノ , ′厂¨゚7/ | 「゚¨Ζ _厂}八 { 火⌒i:i: : |
_,′‐‐- | 〈 ′○{:{__| |厂__厂__,/^{{\_ __/⌒Y^|:i: |
\__{{ ヘ.,_}┘,′ /¨¨| | .厂 f'⌒ ii⌒Y⌒Y⌒^人|:i: |
::ⅱ ‘, ,:′ ○ / ___,|_|_厂 __} ∧_人__, !i |
Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒l__ __/⌒Z...ノ⌒Z⌒ヽ / ∧ ’:i |
.
191
名前:◆gKNcHiCsig[] 投稿日:2017/01/06(Fri) 03:25:56 ID:26c6a5fd
--‐‐/' ‐‐-
./ ソ-- \
∠‐ '''''''''' .、 \
/ \ 、 ヽ
/ ヽ ヽ亅
/ /1 、 ヽ‐‐ヽ ̄ 7
/ / / 、 `、 1. │``
.| ../ /! / '、 、 卜 ヽ l ,/〉ヽ
.| .j_./_L,/ 、 ヽ-┼- | │/.∧ ヽ
|│ .|レ l/ ヽ|`ヽ! \ .| /」/ .∧ /
| ヘ │ョョョョョョ、 .ェョョョョョョヘ│/‐!'ヽ/ .∨
││ .|::::::「゙ .|:::::::| ソ1/ l │ 口ではイスラームは弾圧するとは言いつつも
ヽ|.゙! ゝ_/ ヽ_./ !/| ./ │ フルシチョウフ時代に以来の宗教温存・強化政策によって
│ヽ ! |イ│゙、 │
_..--- 、 1 ヽ U 丨 ,' | │ ヽ | もう宗教が民族文化の一要素として固まりすぎたんです
'´ ´゙1ヽ |\ ヽ/ / │ / \| ヽ | これに外部のイスラーム復興の影響が加わると止まりません
l ∧l/丶 ..,___,.. '´ !/ :''/\ |
''- ヽ‐7 l ヽ _丿 .___/゙ _.// へ | ムスリム宗務局による管理も、ソ連政府と結託している汚職組織と民衆から誹りを受けて
^'''' _,,........'....l,,_ `t \ / ___ノ/ / │ 管理できなくなってくるのもこの時期です
ヾ.⊆二二''‐斗゙''1 人´ / / / /
.
192
名前:◆gKNcHiCsig[] 投稿日:2017/01/06(Fri) 03:31:50 ID:26c6a5fd
EX-7 ペレストロイカとイスラーム
。z≦=x==s _
/:::::::::/::::::\::::::`ヽ
//:::::/{:::|:::::::i::::::::::::::::::::ヤ¨ヽ
1:::/ vⅵ::::::|:::::::l|::::::::::::ヤ ̄`ヽ
从}ィ旡㍉::::',::::::リ::::::::>{<ヽ /
ノ ソ ゞ込_ノ::::::父彡ミ、_j そして、最後にゴルバチョフが始めたペレストロイカの話です
〈 '''' }:::リλ弋::::::::::.ヘ__〉
Y⌒ヽ ,/::/ イ:::::丶::::::::::. ペレストロイカはソ連において大変な改革と混乱をもたらしましたが
`ー /::/ ヤ:::::::::ヽ:::::::.
i::/ > 彡⌒ヽ;::::::\ヘ イスラームについても同様です
|' 1} /i:i:i:i:i:i:i:\:::::::\、
j l^Y:i:i:i:i:\i:i}ヽ::\:\
|。|:i:|:i:i:i:i:i:i:i:∨i:i∨:::ヽ、\
|。|:i:Ⅵ:i:i:i:i:i:i:iⅵi:i∨:| トリ
___ ヾ',i:i:Ⅵ:i:i:i:i:i:i:iⅵ:i:i∨
r ´f ̄゛t‐- ヘi:iⅥ:i:i:i:i:i:i:iⅵ:i:iゝ
.
193
名前:◆gKNcHiCsig[] 投稿日:2017/01/06(Fri) 03:33:50 ID:26c6a5fd
, ―‐ ------ _____ ――‐ァ
/..。s升.:.:.:.-- _..:.:.:.:`ヘ /
. //.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:`.:.:、.:.:.:.:, {
/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\.:.′ ∨
. /.:.:.:.:.:.: ,.:.:i|ト、.:.:.':..:.:.:.:. ’,.:.:.:.:、.::′ ∨
′.:.:.:: /.|.:.:|'. \.: ':..:.:.:.:..:’,ト、{.:.:.:≧oイ.. 基本的にソ連時代のイスラームは
|.:.:.:.:.:/ |.:.:| \{. \.:.ト、.:.:.:.’,.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:`:.....
| .:.:/ 抖s.:| 抖気 }.:. .;\.:.:.:.:.:.:.:.:.:..:.:.:.:.: 「KGB」「宗教問題評議会」の政府機関と「ムスリム宗務局」によって
. 八.:/ム Vヅ Vヅ ′.:.:.:.:\.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: 管理されていましたが、ゴルバチョフはこの管理を正式に緩め
/.:.:.:.ハ / ⌒}〕ト、.:.:\.:.:.:.:.:.:.:.:.
.′.:.{. /\ r 、 イ- /╋〉.:\〈.:.:.:.:.:.:.:.:.: それ以外のイスラーム組織が活動をすることを許しました
. 八.:.:.\{ ≧=- <╋. /╋ ′ ト、..:.:.:.:.:.:.:.:.:.
>-彡╋┼╋┼╋┼ /i:i:i:i:i:’,. ¨ _.:.:λ
. /i:i:i:/二二二二二.T ′:_ :-i:i:i: |╋┼╋¨
/i:i:i:/二ニニニニニニニ .|:i:i:iリ へi:i:i: |┼╋┼╋
. /..。s升i:i〈―ァニニニ /、:i:/:i:i:i:i:i:i:i ′.,┼╋┼
. /i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i〉ノニ /」:i:i:i:i:7ー<:i:i:i:,’. ’,╋ /
′i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i_7ニニ〈´イ:i:i:i:i:/:i:i:i:i∨.,’ |. /
|i:i:i:i:i_ .。o≦ニニニニ ≧o。:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i/ |.′
`¨7ニニニニニニニニニニニニ ≧o。:i:i:イ∨
.
194
名前:◆gKNcHiCsig[] 投稿日:2017/01/06(Fri) 03:36:54 ID:26c6a5fd
_ _
,....:::::´:::_ヽ::::_::::...、
,.:´,..::´::::::::::::::::::::::::::::`::ヽ、
/:::/:::::::::::::::::::::::::/、::::::::::ヽ::ヽ
,::::/:,:::::,:::::::::/::/:/ ヽ::、:::::∨::.
,...---|:::|:/:::/:::::::/::/}/ }:∧:::::|::|:{
{ ,.|:::{':::/::::/⌒/' ⌒∨:}::|リ
\, |::r∨:::イィ斧ミ、 ィ斧ヽ}:,::/'
乂 _;::{ Ⅵ:| Vり Vリ 'イ|「
/::乂ム:::} ' ム} ここではアゼルバイジャンを例に挙げてみると
,:::/:::/:::}::|::.、 ,., イ:::|
/::/:::/:::::j:/::::|> イ::::l::∧ モスクの数は1984年まで十数個だったのが1985年末には85個になり
/::イ:::,::::::/ ̄ ̄ ̄ ̄`´ ヽ|:::/イ:::::ヽ テレビやラジオではクルアーンの読み方などイスラームの番組が出て
/' /::::/ィ 乂┼╋┼╋┼╋}'≧- 、::::} ソ連発のシーア派高等教育機関であるバクー・イスラーム・マドラサの建設
{ {::::/∧ ヽ╋`¨¨¨╋┼╋ノ Ⅵ
| |:::{/ \ ` ー r----- ´ }' さらに、海外のイスラーム諸国と自由に会談をすることが出来るようになりました
{ |::::| ヽ | ∨ |
Ⅵ l |={_}= } |
| , | ,: |
| { | {
| | |={_}= } |
.
195
名前:◆gKNcHiCsig[] 投稿日:2017/01/06(Fri) 03:39:22 ID:26c6a5fd
___,,,-―--、_
/::. ::. ,,-――::. ̄ー、
/::. ::./::. ::. :/::. ::. ::. :、ヽ、
.|::. :/::. /::.:/::. ::. ::ハ::. ::k ::ハ
|::. i::. /::. ::. ::. ::,イ:/ ヽ::. :i:: ::|
r-‐Tミ|::./::. /::. /// ヽ_|:: ::|
.く ┤ミ|::|::./_,,ナーレ′ ,,-'´ !|:λ}
ヽ /|t、_レ|/‐yテj=ミ ィ=テyレ′
. |:!(t |::.i 《 tしソ もノノj| このようなことはアゼルバイジャンだけでなく、ソ連全体で広がっていました
|::|:ゝ|::..k , |::|
/λ入|::. :〉、 _ ノ::.:| もはや人々は、ソ連政府に隠れることなく
/::|:〉'、ー|:: |Y i´r゙}ュ__,,.ィ'´/::.:/ イスラームの信仰儀礼を行い、真ののイスラームとはなんぞやということを巡って
. /::/i'、 ゙ーV「VUUj ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|
/::.i:: k、 / | .| 様々なイスラーム運動に投じていくことになるのです
. {: :.|::.|  ̄/. i |
ヽ::ri:| r'i. | .|
`t:| / !. |______rfヽ{ヽ__.」
.
196
名前:◆gKNcHiCsig[] 投稿日:2017/01/06(Fri) 03:45:35 ID:26c6a5fd
☆まとめ
1、1920年代 イスラーム融和時代 金曜の祝日化など
2、1930~40年代 イスラーム弾圧時代 モスクの閉鎖 イスラーム知識人の弾圧 文字改革など
3、1940~1950年代 イスラーム復興時代 ムスリム宗務局の設置
4、1950~1960年代 イスラーム弾圧時代その2 社会主義的新儀礼キャンペーン
5、1960~1980年代 弾圧政策の形骸化時代
6、1985~1991年 ペレストロイカによる弾圧放棄
,.....::::::::: ̄ ̄:::::`ヽ、
/-、::---:、:::::::::\:::::::\
,.:´::::::::::::::::::::::::\::::::::::\:::::::ヽ
/:::/::::/\::::::ヽ::::ヽ::::::::::::ヽ:::::::.
.':::::|:::/ \::::∨:::∨:::::、::|:::::::|_
|:::,::|/__ ヽ::{、:::::∨:::{Ⅵ::::: | `ヽ
{:イ::|' ` イ}´\::∨:|:::|::イ:| '
从{ィ雫ミ、 ィチ雫ヽⅥ:,_::::|::| 、/ まとめると以上のようになります
|. 、Vリ V(ソ ノ':::::|) }:|::|ー'
|:: , /:::::|ノ::|::| ソ連時代は弾圧と言っても波がかなりあります
|人 _ _ ィ{:::::/_}:::|:::. 1960年代以降は弾圧がどんどんゆるんでいく過程でもありますね
人::::>.. _``「Yヽヽ='|::/イハ:j::::l
∧::}`┼╋+ヽ/\/Y/╋┼}:::::|
〈╋`┼╋┼{´{_/∧/⌒ヽ::::|
/ 「>、ー― ∧ '. }::|
,: |/r、//> 、 ∧ , |::|
l |/| Y 7ア/// ∧ ∨ ,:/
___
/ \
/ ⌒ ⌒\
/ ( ●) ( ●)\ なるほど、やる夫が想像していた
| ⌒(__人__)⌒ |
\ ` ⌒´ / ソ連のイスラーム弾圧って1930年代ぐらいのものなかお
/⌒ ヽ
| ヽ__ _ ',
:、_ ) ( ̄ _丿
.
197
名前:◆gKNcHiCsig[] 投稿日:2017/01/06(Fri) 03:48:56 ID:26c6a5fd
, ―‐ ------ _____ ――‐ァ
/..。s升.:.:.:.-- _..:.:.:.:`ヘ /
. //.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:`.:.:、.:.:.:.:, {
/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\.:.′ ∨
. /.:.:.:.:.:.: ,.:.:i|ト、.:.:.':..:.:.:.:. ’,.:.:.:.:、.::′ ∨
′.:.:.:: /.|.:.:|'. \.: ':..:.:.:.:..:’,ト、{.:.:.:≧oイ..
|.:.:.:.:.:/ |.:.:| \{. \.:.ト、.:.:.:.’,.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:`:..... はい、そうですね
| .:.:/ 抖s.:| 抖気 }.:. .;\.:.:.:.:.:.:.:.:.:..:.:.:.:.: 弾圧と管理をしていたことに違いはないですけど
. 八.:/ム Vヅ Vヅ ′.:.:.:.:\.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:
/.:.:.:.ハ / ⌒}〕ト、.:.:\.:.:.:.:.:.:.:.:. 良くある共産主義によくある苛烈な弾圧は1930年代
.′.:.{. /\ r 、 イ- /╋〉.:\〈.:.:.:.:.:.:.:.:.: それと1950年代ぐらいなもので
. 八.:.:.\{ ≧=- <╋. /╋ ′ ト、..:.:.:.:.:.:.:.:.:.
>-彡╋┼╋┼╋┼ /i:i:i:i:i:’,. ¨ _.:.:λ あとは制限がありつつも、イスラームを一応受容できていました
. /i:i:i:/二二二二二.T ′:_ :-i:i:i: |╋┼╋¨ ずっと同じように弾圧が加えられたと思うのは間違いですからね
/i:i:i:/二ニニニニニニニ .|:i:i:iリ へi:i:i: |┼╋┼╋
. /..。s升i:i〈―ァニニニ /、:i:/:i:i:i:i:i:i:i ′.,┼╋┼
. /i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i〉ノニ /」:i:i:i:i:7ー<:i:i:i:,’. ’,╋ /
′i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i_7ニニ〈´イ:i:i:i:i:/:i:i:i:i∨.,’ |. /
|i:i:i:i:i_ .。o≦ニニニニ ≧o。:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i/ |.′
`¨7ニニニニニニニニニニニニ ≧o。:i:i:イ∨
____
/⌒ ⌒\
/( ●) (●)\ わかったお
/::::::⌒(__人__)⌒:::::\
| |r┬-| | ちゃんとこれからは、弾圧の波を覚えておくよ
\ `ー'´ /
.
198
名前:◆gKNcHiCsig[] 投稿日:2017/01/06(Fri) 03:52:18 ID:26c6a5fd
. . -‐ ‐- 、
/ \
. / i、 V∧_______
, . : : | \: : : :│: :l V Vニニ《
/ . : : : | \: :│: :|\ :| V V二》
: : : :j{ | \|\j 斗 V V 《
j{ : : j八j -‐=¬ j: :| : | {⌒
j{ : :j¬ー 斗芋ミ j: :j |h \ ということで次は文献紹介に移りたいのですが
八 斗芹ミ V''夕厶イ |り \
\ 从V夕 , ”” j{: . j 丶 少し眠いので、いったんここまでにします
j\{_ ”” ′ u.. j{: . 八 起きたら、また文献を紹介します
j 代 r ア ノ{: . / ̄ ̄ヽ、
八 |i ト V/ \ その間に質問であればください
\j j{: : {>- r< ∠> ∧ 今回の話は大分端折っているので…
八: : {⌒><><> ∧ 特にフルシチョフ時代の政策は簡潔に方針だけだったので……
/ . .\{ , }
/イ. :/ , \j
人/ ′ {
{ { . : :\
____
/ \
/ ─ ─ \
/ (●) (●) \ 用語とかも今回いきなり出てきたものもあるお
| (__人__) |
\ `⌒´ ,/ それについても質問をくれれば、答えるお
/ ー‐ \ ということでいったん、ここでおわっておくお
.
199
名前:◆gKNcHiCsig[] 投稿日:2017/01/06(Fri) 03:52:49 ID:26c6a5fd
ということで今から寝ます。また文献は起きたら紹介します
200
名前:普通のやる夫さん[sage] 投稿日:2017/01/06(Fri) 05:08:15 ID:2ed1d505
乙です
上からの弾圧も、現地の指導層や知識人の手で形骸化、と