【Ffh2風】やる夫は無茶振り王国の研究者のようです51【R-18】

レス数:997 サイズ:905.08 KiB 最終更新日:2020-05-25 01:26:36

804  名前:無茶王 ◆T8n83RxOuU[] 投稿日:2020/05/20(Wed) 00:19:15 ID:40f378fe

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実際吸血鬼たちはその辺の支配を巧みに行っていた。

そも、カラビムの黎明期たる冬の時代において、吸血鬼たちは人間の守護者であった。一応本当に。

永劫の冬の中で人間は飢えており、食料源たる人間が減ったことで吸血鬼もまた飢えていた。

だから彼らは交換した。吸血鬼はその優れた身体能力を持って獣を狩り、飢えた人間に大量の食糧をもたらした。

引き換えにわずかな血液を頂いて共生関係を築いていたのである。

・・・そしてやがて「吸血鬼に成る権利」で一部の人間を誘惑して徐々に仲間を増やし、支配階級に食い込んで行き、

最終的には吸血鬼が人間を支配する文明の出来上がり、というわけだ。

共生関係は苛烈なドミナンスに変わっていったが、とはいえ依然として「吸血鬼になる希望」は強力な支配の道具となる。

危険な吸血鬼に逆らって命を散らすよりはご機嫌を伺い吸血鬼に成れる可能性の方がマシ。

かくして吸血鬼貴族ドミナンスが、家畜人間のリバースドミナンスにひっくり返されることもなく、苛烈なドミナンスのまま安定してしまうわけである。



ああ、「吸血鬼への憧れ」が支配の根幹にあるという点ではプレステージにも似るが

あいにくと技術と違って、相手のふるまいを学習し模倣しても吸血鬼の能力をコピーすることはできない。

先駆者に弟子入りして教えを乞うのではなく、ドミナンス貴族のご機嫌を取って「祝福」を授けてもらう必要がある。

故にプレステージではなくドミナンス優位の環境と分類させてもらった。