東北メガテン~宮城県北編~

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233  名前:ウルフ◆ctc7aDbxwM[] 投稿日:2025/08/30(Sat) 20:04:56 ID:6196659b


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   ,ィ彡'        <: : : : : : : : : ¨¨: : /   ´` -'    ',:/        この辺りが、あなた様のような大悪魔の
ミ三彡'            ―ヾ: : : : : : : : : : :/      ,,,,,._ /', ;      縄張りだったなんで知らなかったんですぅ……!
       ィニニ=- '  ..: :/> 、,: : : : : : : {      r弋: : :.ヽ. ヽ ;
    ,ィ彡'       :.,' ,':/ 7` ー - - ― ≦: : :/ヽ: :ノ   ハ
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  ムジナ 【 種族:妖獣 】 【 Lv.5 】

  昔、立沢の上流には一匹のムジナ(狸)がいて、人を化かすのが得意だったが、決して害を与えなかったため
  「 立沢太郎 」と呼ばれ可愛がられていた。このムジナは白い光る珠を持っていて尾の先が一部分白毛であった。

  また、年寄りでカバネ病み(怠け者)だったので狩りをせず、夏の夜には持っている珠を地面に置いて光に寄ってきた
  虫を食べて生きていた。また、立沢を通る人が「 太郎サーお土産けっからな、人ばだますなよ 」と言って油揚げを
  一枚でも置いていくと安心して山道を行くことができたという。

  あるとき永洞の中川の永七という人が夜更けに酔っぱらって立沢のあたりを通ったときに「 太郎やナンでもええから
  化けて見せろ 」と言った。すると波の音が聞こえてきて、目の前に沖合いに浮かぶ官女を乗せた船が現れて、
  その端にある扇の的を馬に跨がった武士が弓矢で射抜く見事な様子が映し出された。そして拍手、太鼓、鐘、
  三味線などの鳴り物が一斉に鳴り渡り、やがてその音も止むと永七もその面白さに満足して帰っていったという。
                                                        「 宮城妖怪事典(仮)より 」

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