岩田聡の逆襲 その2
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名前:普通のやる夫さん[sage] 投稿日:2024/12/01(Sun) 22:38:33 ID:bcfc85b3
【2011年1月28日(金) 第3四半期決算説明会 質疑応答】
Q
据置型ゲーム機について。
従来は据置型ならではのリッチな体験というものがあったが、
現在エンターテインメントは家庭内から外に持ち出されるようになり、
ポータブルデバイス(携帯型ゲーム機)でも据置型と同じ、あるいはそれ以上の体験ができるようになっている。
そういった中で、今後の新しい据置型について、
ユーザーから求められる意義というものが数年前や10年前に比べて薄くなっているのではないかと考えるが、
その点について社長のご意見を聞かせてほしい。
│「据置型だから実現できるリッチな体験」という(据置型独自の)価値が、
│ 変質してきていないだろうかというご質問です。
│
│確かに、消費電力の制約が比較的小さい、つまり常時バッテリーで動かすわけではなく、電源を接続できる、
│ そして、大きく迫力のある画面が作り得る据置型というものについては、
│ これまでのビデオゲームの歴史の中では“リッチな体験”というところに
│ どうしてもフォーカスが当たっていたと思うんですね。
│
│ですが、そもそも本当にテレビゲームで、
│ 据置型だからできることというのは、リッチな体験ということだけなのでしょうか。
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│もしリッチな体験ということだけであれば、
│ 電池で動く携帯型のデバイスでどんどんリッチな体験ができるようになれば、
│ 据置型は居場所がなくなっていくということになるかと思います。
│
│ですが一方で、まさに2006年にWiiが登場した時に言われたことでもあるわけですが、
│ リビングルームに大画面テレビが入ってきたことによって、
│ 今までよりもリビングルームが広く使えるようになって、
│ まさにその場所が体を動かす遊び場に変わった、というようなことが起こったわけで、
│
│これは携帯型ではなくて据置型だからできた遊びだと思うんです。
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│ですから、単純に「据置型だからリッチだ、携帯型だからそうでない」、
│ そういう区分けは時代とともに変わっていくものであって、
│ 据置型には据置型だからできることがあると思います。
│
│なので、われわれ自身も据置型だからできることを提案していかないといけないと思っています。
│
│据置型で遊ぶためにはテレビの前で遊ばなければいけない、みんなが集まらなければいけない、
│ほかにテレビを観ている人がいたら使えないなど、そういう意味で制約は山ほどあるわけですし、
│ よく、いろいろなゲームを遊ばれる方も
│「昔は据置型のゲームを始めるのに別に気合いを入れなくてもすぐに始められたけれど、
│ 最近は携帯型ゲーム機の手軽さに慣れてしまったので、
│ 本当に気合いを入れないとゲームを始められないんですよね」ということを
│ おっしゃる方が増えたりしていますので、
│ そういう意味で環境が変わってきていることは間違いないと思うんですね。
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│ですから、単純にリッチさだけで勝負するのではなくて、
│ 据置型だから実現できるリッチさに加えてプラスアルファ、
│ テレビに映して、そのテレビに映ったものを共有できるという状況だからこそできる
│ 魅力的な遊びというものがどういうものかということに、
│ 据置型ゲーム機の使命はシフトしていくのではないか、
│ というのが中長期的な展望かなと思います。
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