岩田聡の逆襲 その2

レス数:1000 サイズ:975.08 KiB 最終更新日:2024-12-22 23:49:47

668  名前:普通のやる夫さん[sage] 投稿日:2024/12/01(Sun) 22:29:03 ID:bcfc85b3


「社長が訊く」を読んでいると、
NINTENDO64の『罪と罰』のところで「うまく作らないと動かない」という話がたびたび出ているが……


   │「性能を出すのに苦労した」というのは、
   │  実は「安定して性能が出る機械がいい」と宮本が言う理由とも関係していまして、
   │    私も宮本も開発者として大変苦労したことで、この話をすると竹田はたぶんつらいと思うんですが、
   │        NINTENDO64の時代に結構苦労をしたんです。
   │
   │ファミコン、スーパーファミコンは、基本的にハードで「これはできますよ」といわれていることは必ずできるんです。
   │
   │しかしNINTENDO64になってガラっとハードの考え方が変わりました。
   │「やろうと思えば何でもできます。でも総量はこれだけです」、というものになったんです。
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       │つまり「総パワーをどう割り当てるかは開発者の自由です」と言われるんですけど、
       │  開発者って欲張りですから、あっちもこっちも頑張りたくなるわけです。
       │
       │で、全部入れると動かないとなるわけです。
       │例えばそれは、私が頑張るか頑張らないかだけ、あるいは宮本が頑張るか頑張らないかだけじゃなくて、
       │  1人のデザイナーが「もうちょっと自分の描いている絵をきれいにしたい」と思ってちょっと頑張ると、
       │    とたんにフレームレート(1秒間で何回画面が書き換えられるかを表した値)が下がったり
       │         ということが起きて、非常に苦労したんです。
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   │しかも、NINTENDO64の時に何に苦労したかというと、それがどうしてそうなるのかが、どうもよく分からない。
   │ある時はとても調子よく動くんだけれど、ある時は妙に性能が出ないという時があって、
   │  ツボにはまればすごく速いけれども、そうですね、チューニングしたスポーツカーみたいな感じでしょうかね。
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       │万能ではないという状態で、そのことをすごく考えて作られたのはゲームキューブというハードなんです。
       │ゲームキューブの時に考えられたことは、今のWiiに引き継がれているのですが、
       │  こんなに時間が経ってもまだちゃんと使えているのは、その時にたぶん竹田をはじめ
       │      ハードのチームの皆さんがNINTENDO64の経験から学んだことを注ぎ込んで入れたからで、
       │        その時に任天堂は「ああ、やっぱりソフト開発にとっては安定して性能が出る、
       │予想可能な状態でソフトが作れるということはいかに大事か」ということが組織として学ばれたわけですね。
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  ∧_∧
 (*´∀`)  元開発者だから答えれること
 と     つ
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 (___)__)