206  名前：無茶王 ◆T8n83RxOuU[] 投稿日：2021/05/28(Fri) 23:36:45 ID:70856b28
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『加えて言えば、奴隷契約（契約魔法の一種）は魔力の籠った血を取って無理やりサインさせれば成立するから』

『一応双方同意の場合だけでなく、力づくで奴隷契約することもできる』

『さすがに本好き世界の平民の常識からしても横暴な振る舞いにはなるが』

『とはいえ、貴族としては「それくらい当然」という認識だ』

『法制度も貴族の味方になる。奴隷にされそうになった平民が正当防衛で反撃しても、犯罪者になるのは貴族ではなく平民側だ』

『まあ、魔法貴族にとって平民は家畜程度のものだから、当然ちゃあ当然だろうがね』



『僕らの価値観からすればひどい世界でひどい法制度だが、まあ異世界に僕らの価値観を押し付けても仕方ない』

『そして現代人出身のローゼマイン殿がそんな法制度に反発するのもまた当然の話』

『そこまでは順当だ。矛盾の無い世界観と、矛盾の無いキャラの行動だ。物語として何の問題もない』



『ただ、不思議なのは。なんでそんな風に異世界の常識と現代人（ローゼマイン）の常識が衝突しているときに』

『現代人が異世界人、それも領主様にあっさり保護してもらえるんだろうね？』

『まあ、領主様に気に入られてはいただろう』

『だが、「身内贔屓」の領主が、気に入ったとはいえ平民の娘に肩入れして、神殿入りとはいえ準貴族のおじを殺すものかね？』

『罷免くらいならまだわかるけど』

『その後も、実子よりも養子であるローゼマインを可愛がったり、「身内贔屓」にしては行動が妙に見えるんだよね』