【真・女神転生 デビルサマナー】 ― 学園の悪魔使いたち ― 18
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名前:◆YSURRq7QiM[sage] 投稿日:2017/03/17(Fri) 07:27:08 ID:???
●できない夫
ヤタガラスでの経験を通して、自らの悪魔に対する姿勢の中立性をさらに洗練させてゆく。
世界に悪魔が溢れた真実をムスカより語られ、悪魔も人類も苦しんでいるのは、自分たち人類による人災だと知る。
人と悪魔、双方の幸福のため、魔界・人間界・天界の崩れたバランスを是正しなければならないと決意したことで、
時代を動かす【英雄】のひとりとして、完全に覚醒する。
ムスカの語るターミナルシステムの研究とその停止に協力する意志を示す。
しかし、その直後に第二次北海道戦争が勃発。ヤタガラス全体が慌ただしくなり、それどころではなくなる。
できない夫はムスカとヤタガラスに、本土での待機を命じられる。
しかし夢でスティーブンと遭遇、カテドラルの転移により、このままでは日本がガイアとメシアの双方に勝てず、
いずれにせよ将来的には、どちらかに日本が侵略されてしまうことを知る。
(この段階ではカテドラルはまだ北海道に存在していない)
カテドラル内部で起きる全面戦争を阻止し、なおかつ人間と悪魔の被害を最小限に食い止めようと、
カテドラルの最大戦力で最重要人物である【唯一神YHVH】を討つため、みなみと共に北海道へ行くことを決意する。
カテドラル頂上で、先だって交戦していたニュートラライズと遭遇。
ニュートラライズもまた、【唯一神YHVH】の打倒を最優先目標に、選りすぐりの精鋭を集めた特殊部隊を編成していた。
しかしニュートラライズの派遣された戦力は、【唯一神YHVH】の想像以上の力の前に、ザ・ヒーロー以外は全滅していた。
ザ・ヒーローと協力し、見事に【唯一神YHVH】を滅ぼす。
しかしザ・ヒーローは、カテドラルに残ったメシア・ガイアの戦力のすべてを、ここで共に滅ぼそうと持ち掛けてくる。
これ以上の戦闘の継続は、血を流さない世界平和の実現のためには無意味だと主張するが、決裂。
カテドラルの頂上で、NEUTRALとEx.NEUTRALによる、最終決戦が繰り広げられる。
最後はできない夫が勝利し、ザ・ヒーローは、息子に最期まで愛を与えられなかったことを謝り、悔いながら、死す。
そのとき、カテドラルに数十発の核ミサイルが迫る。
(この核ミサイルは日本国が秘密裏に製造していたものであり、最終的には、できる夫の策謀により放たれたものである)
もう逃げられないと、みなみは彼の手を握り、ふたりは覚悟を決めて、目を閉じる。
閃光に包まれるが、気が付くと白い空間に立たされており、彼の眼前にはスティーブンがいた。
スティーブンは彼に対し、ターミナルシステムを停止させるプログラムを渡す。
そして目の前に浮かぶターミナルのひとつを示し、使うか使わないか選べと言う。
人類と悪魔の共存を図る中立か、決別の中立か、選択するのだと。
そしてその選択は、自らの仲魔との絆も天秤にかけることであると。
彼はわずかに悩んだ後、プログラムをターミナルにインストールさせる。
すると、ターミナルは停止し、ターミナルによって稼働していた悪魔召喚プログラムも停止し、仲魔たちとの契約関係が消え去った。
白い空間のなかで、仲魔たちは思い思いの別れを告げながら、魔界へと還っていく。
すべての仲魔が消えた後、スティーブンは語る。英雄としての君の選択は、ひとつの中立の姿であると。
その中立を為すためにも、世界中すべてのターミナルを、君の力で止めるのだと。
そして彼は現実の空間へと戻された。隣には、同じくスティーブンに助けられたらしいみなみもいる。
自分の【英雄】としての使命を果たすため、彼は新たな人生を歩み始める。
10年後。
メシア教団とガイア教団が北海道で主力のほとんどを失い、ニュートラライズだけが戦力を温存していた世界。
できない夫は「人間界から悪魔がいなくなる」という最終目的の一致をニュートラライズに語り、彼らの助力も得て、
独自に新たな悪魔対策組織を生み出すことに成功していた。
ターミナルの大部分が稼働をやめ、ゲートパワーが大きく減少してもなお、人間界に残ってしまった悪魔たち。
彼らと接触し、無血での魔界への送還を図る組織である。交渉に応じない悪魔は、やむを得ず処理することもある。
すでに無くなった、自らが通っていた軽子坂高校の跡地を訪れて、かつての仲間や友を想っていると、電話で連絡が入る。
上級構成員の山岡からだ。どうやらインド方面でデカいのが出たから、急遽戦力が欲しいと前線から連絡が回ってきたらしい。
山岡は来週から南米に出張だから手が離せないとのこと。ちなみに悪魔召喚プログラムがあてにならなくなっているため、
山岡のように独自の霊力で召喚術を使いこなせる人々は、【東京事変】以前と同じく、数少ない貴重な悪魔召喚師になっている。
インドでの仕事を済ませて、日本に戻るできない夫。自宅に帰ると、みなみが出迎えてくれた。
彼女は赤子を抱きながら、子供の異能のことを心配する。
人も悪魔も、もう誰も戦わない世界を俺たちが作るんだから、きっと大丈夫だと語る彼の笑顔で、エンディング。
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