363  名前：無茶王 ◆T8n83RxOuU[] 投稿日：2024/01/12(Fri) 05:10:14 ID:d4662acb

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『それを好ましいと思うプレイヤーはそうは居なかったし、できるならば秩序が欲しいとは思っていたが』

『さりとて、具体的な方策はなかったし、何が何でも秩序維持したいというほど積極的でもなかった。』

『「強くて不死の無法者」を止める手段がなかったからね』

『強い無法者という時点で、更なる暴力で殺す以外に止めようがないし』

『更には、正義の味方が無法者を殺したところで復活するだけだから、暴力ですら秩序を齎せない』

『ドミナンスもリバースドミナンスも役立たずだ』



『シロエ殿は、そこに知恵で挑んだ』

『確かに暴力すらも無力な世界だが、ゲームシステムはより絶対的だ』

『例えばゲームシステム上、銀行周りの土地を買い上げて、嫌いな人間を立ち入り禁止にすることはできる』

『すると、相手は銀行が利用できなくなるから、全財産喪うわけだ』

『不死の世界でも、あるいは不死だからこそ、全財産喪うのは惜しいだろう？』

『これを無法者に対する抑止力として提示した上で、有力ギルドに対して秩序維持のための自治組織　円卓会議の設置を呼びかけたわけだ』


『元々、消極的にであれ秩序自体は支持されていたし、秩序維持のための具体的な手段（銀行の使用権停止）も用意され』

『逆らえば銀行使用権を奪われる』

『ならば、円卓会議による自治を受け入れる程度は構わないだろう？』

『このように、冒険者としての個人武力ではなく、知恵を使った政治戦において、シロエ殿は英雄だったわけだ』