714  名前：無茶王 ◆T8n83RxOuU[] 投稿日：2023/12/30(Sat) 23:26:18 ID:793fe83a
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ステフ様は吸血種のスパイを、巫女の周りには配置していなかった。

巫女に宿る「狐疑の神（機凱種の創造神）」にスパイを発見されることを恐れたからだ。

神霊種は流石にチートで、吸血種の幻術をも突破する千里眼を持つらしい。

ステフ様は「原作知識」故にそう気付いて巫女を避けたわけだが・・・

逆にそれが空白兄妹にとってもヒントになってしまった！

「原作知識」はなくとも、ステフ様が巫女を、狐疑の神を避けたことはわかる。

巫女関連の機密情報だけは漏れていなかったから（ステフにリークしても知らないという反応がかえってきたから）だ。

細かい理由は分からずとも、とにかく狐疑の神が吸血種の幻術を突破できることはわかる。

ならばほら、少なくとも狐疑の神を解放すれば幻術スパイを封じて状況をイーブンには持ち込める。

ついでに言えば逆転すら可能だった。

ステフ様は、祖父の暴挙から領土と資源を守っていたので、獣人種はゲームではなく交易で資源を輸入する必要があった。

基本、資源を握ってる側が強いわけで、ステフ様は獣人種相手に有利に外交と交易を進めていたが・・・

狐疑の神がその気になれば、資源を無から生み出す程度は容易なのだ。流石に神である。

まあ、「自分自身が存在することすら疑う」という性質上、精神的に自爆して弱体化していくが、

精神的な問題ならば、ゲームで縛って操作すれば済む。


あとまあ、「意識のない人間を移動させる」のはなぜか世界法則上は危害にはならないらしいので、

狐疑の神に寝ているステフ様を拉致って貰って牢獄にでも閉じ込めればゲームセットである。

暴力を振るうことはできずとも、水も食料も与えず牢獄に閉じ込め続けて餓死を待つことはできるのだから。

幻術で隠れても、狐疑の神の目は誤魔化せないし。



「友好的な神霊種」というチートとはいえ、たった一手で空白兄妹は詰んだ盤面をひっくり返したのだ！

流石である！