【Ffh2風】やる夫は無茶振り王国の研究者のようです122【R-18】【技術開発】

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784  名前:普通のやる夫さん[sage] 投稿日:2022/08/26(Fri) 21:42:00 ID:a69a944d
はるか昔、大河のほとりに位置する国の王子が羽衣を失った天女と恋に落ちた。
結婚の約束を取り付けた王子だったが、天女は月の都の姫君であり、軍勢により月へ連れ戻されてしまう。

悲しみに沈む王子は飼い犬に「おまえが姫を連れ戻してくれたら、代わりに何でも与えてやるのに」とつぶやく。
飼い犬は「わかりました、では私がご主人の願いをかなえたなら、いずれご主人と姫君の間に生まれる娘をいただきたい」とはっきり口にした。
飼い犬の名は死丸(ですまる)。遥か西の国の仙女から王子の誕生祝に贈られた、天駆ける狼の血を引く妖犬だったのだ。

死丸は空に飛び立ったかと思うとたちまち天を覆いつくすほど大きくなり、月を飲み込む。
空に再び星の光が戻った時、そこには天女の姫と傷だらけの死丸、そして天空には大きく欠けた月が残っていた。
死丸はまもなく息を引き取り、王子と姫は結婚。
後に二人が作った娘は、寺院に入り、死丸の菩提を弔うようになったという。
死丸に死後贈られた贈名、それが死〇狗であり、以後星を飲み込むほどの大きな獣を死〇狗と呼ぶようになったという。
(民明書房「月を食らう獣列伝」より)

死〇狗の逸話をでっちあげてみた。
天女の羽衣、かぐや姫、南総里見八犬伝、マーナガルムをごちゃごちゃに混ぜた感。