605  名前：無茶王 ◆T8n83RxOuU[] 投稿日：2022/07/07(Thu) 22:53:39 ID:3a5c0f70

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494 名前：普通のやる夫さん[sage] 投稿日：2022/07/04(Mon) 01:31:09 ID:0009fdfc [8/9]
大規模奴隷農場に負けて土地を手放して職業軍人になった層が土地を所有する貴族になったというのは面白

『では、そうした農兵と軍人の過渡期においては何が起こったか？』

『>>494研究員が言ってるのは、古代ローマにおける過渡期の例だ』


『古代ローマにおいては、農兵が弱者連合に参加できなくなる軍事的不平等よりも先に経済的不平等が生じた』

『富める者は益々富む。戦争となれば平民も貴族もなく一丸となって戦ったローマ人だったが』

『それ故に戦争に勝ってしまい、戦利品の農地をどう分配するかで揉めることになる』

『「平等分配」と言ったところで、面積だけ揃えたところで土の豊かさの差とかはあるし』

『分配した土地を金持ちが買い上げることも可能だった』

『結局のところ、富める者は益々富む。元々裕福な貴族は更に広大な農地を確保して益々金持ちになり』

『平民は貴族の大規模農園との価格競争に敗れて農地を喪い没落していった』

『まあ正確には、平民の中から農地経営に成功して新興貴族化する者もいたが』

『全体として、貴族と平民、あるいは土地餅の金持ちと、土地を喪っていく貧民の格差は広がっていった』


『するとどうなるか？』

『ローマは当初農兵を徴兵して、武装自弁で軍隊を作っていたが』

『農地を喪い没落した平民を徴兵したところで戦力にならない』

『元々練度は低く、士気も低いし、武装も自弁できないからね。栄養もまともに取れていないだろう』

『仕方ないんでマリウスが武装自弁の徴兵制を、武装支給の志願制に改めた』

『これによってただでさえ貧乏な平民は徴兵の負担から解放されて一息付けたし』

『食い詰めた平民は軍人に志願して口を糊することができたし』

『最低限とはいえ、武装と給料を与えられ、訓練に専念できる職業軍人が発生したことで』

『兵士の練度を高め、下がっていた軍隊の質を高めることに成功した！』