JKと呪いと時々オタク

レス数:698 サイズ:2089.31 KiB 最終更新日:2022-06-01 21:02:47

691  名前:◆9jvT9Jzjiw[] 投稿日:2022/02/13(Sun) 22:02:37 ID:d7d9dc6f
それではプロットを公開いたします
先方より許可はいただきました

右曲がりでないと進めない男の話

主人公:社会人男

【起】
・誰にでも小さな拘りというものは存在する
・風呂で体を洗う時は必ず足から洗う、家を出る時は右足から、朝ご飯は必ずパンを食べる……
・その男の拘りは「曲がる時は必ず右曲がりにすること」だった
・物心がついた時から男はこの拘りを守ってきた
・左折が必要な場面ではその場でクルっと回ることで無理やり”右折”していた
・何度か左に曲がろうとしたこともある
・だが不思議と左に曲がろうと一歩踏み出す手前で、全身に悪寒が走りそれを踏みとどまってきた
・「左に曲がると嫌なことが起こる気がする」それが男の拘りの理由だった

【承】
・男はこの拘りを続けるうちに、違和感がないように自然と右折する技術に長けていた
・左折が必要そうな場所は避け、周囲にこの不自然な拘りがバレないように努めてきた
・そのおかげで男の周囲で男の拘りを知る人物はほどんどいなかった

【転】
・その日もいつも通り、起床し、少し遠回りになるが山手線をわざわざ外回りに乗ることで右廻りに会社へ向かい、
 エレベーターから降りると左折しなければならなくなるため、15階にあるオフィスまで階段で昇り、
 手前のドアではなく奥のドアから入ることで右折しながら自席へと着席した
・いつも通り、コーヒーに角砂糖を入れて右回りにかき混ぜ、マウスを右回りに動かして届いたメールを確認し、
 オフィスチェアから立ち上がる時も椅子は右回転させてから降りるようにした
・しかしその日はいつもと違った
・突如地面が大きく揺れると周囲の棚が中身を床にぶちまける
・周りの人のスマートフォンから地震速報のアラームが鳴り響く
・立っていられないほどの揺れに男は右回りに椅子を降り、机の下に隠れた
・ようやく揺れが収まって呼吸を落ち着かせると何だか焦げ臭いことに気が付く
・だれかが給湯室の火を消し忘れたらしい
・「急いで地上に避難しろ!」誰かが叫ぶ
・男も慌てて避難階段へと走る
・走る途中で気が付く あの階段は左回りだ

【結】
・15階から1階に降りるまでに何度左曲がりを繰り返さなければならない
・その度にその場でクルっと回ることは許されるだろうか
・覚悟を決め、左曲がりの階段に足を踏み出すと、同時に足を踏み外す妙に鮮明な幻覚が男の脳裏に走る
・駄目だ このまま進むと俺は死ぬ
・慌てて普段使っている右回りの階段の方へ向かおうとするが、火の手がそれを遮る
・後ろから駆けてくる他の社員が男をどんどん非常階段の方へと押し流す
・人込みに飲まれながら左回りの階段へと流れていく男の姿を映してEND


元のプロットだとAA化困難なため
大胆アレンジさせていただきました
無論、アレンジすることは事前に許可を得ています