世界の終わりの短編祭 Side-B 投下スレ[2] &後夜祭用◆ テーマ:続く世界
429
名前:◆.Chhu9/tgb7t[sage] 投稿日:2020/05/18(Mon) 23:21:31 ID:c970524c
「……ありがとうな。ボーッと歩いてたら、
アンタらの家にでくわして、
ついつい、ごめんくださいしてもうたんや」
お母さんはすぐに、お風呂をわかしてと娘に頼みました。
「……あれからな、オジサンの家に帰ったんや。
そしたらな、お家もお店も、全部燃えとったんや」
お母さんはとりあえず、ぬれた服を脱がし、
少女の体をふいてあげました。
━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─
ゝ───-..... 、
/.:.:.:::::::::::::::::::::::::.:.:.:`ヽ
/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:\
/.:./.:/.:.:.:.:.:.:.:.:/ :/: : /^^^^ヽ.:.:.:\
/.:.:/.:/: :/: : : :/: /: : / ヽ.:.:.:.:|
|.:./.:/. :/: : : :/: /: : / |.:.:.:.|
|: : /: :/: :.:.:./ ̄|::`メ、 へ |.:.:.:.|
|: : : :/ l:.: :./_ノ |/ リ.:.:/
ノ.:.:.:./ |.:.:/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::´.:/
/.:.:.:.:.:.ト、.ノ:/...:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.:/
/.:.:.:.:/.:.:.:.:.>ー小、 ハ
|.:.:.:./.:.::::::::::::::::::::(> っ . イ.:.:.:'.
|.:.:/\.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:|\| > ー< ):.人:.:.:.}
ヽ( \.:.:./ ̄\  ̄\/__ノ\ : :/
━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─
「……オジサンらは、何日も待ったけど、けっきょく帰ってこんかった。
近所の人に、オジサンも、オバサンも、イトコらも、
みーんな死んでもうた、って教えてもろうたんや」
お母さんは黙って、少女に娘の服を着せてあげました。
「……すまん、ホンマにありがとうな。
はじめは、近所の人の家で、ゴハンわけてもらっとったけど、
このご時世やろ? だんだん、おられんようなってな。
しゃーないんで、ずーっとブラブラしとったんやけど……」