世界の終わりの短編祭 Side-B 投下スレ[2] &後夜祭用◆ テーマ:続く世界

レス数:584 サイズ:1678.74 KiB 最終更新日:2020-06-02 01:12:13

429  名前:◆.Chhu9/tgb7t[sage] 投稿日:2020/05/18(Mon) 23:21:31 ID:c970524c
「……ありがとうな。ボーッと歩いてたら、
アンタらの家にでくわして、
ついつい、ごめんくださいしてもうたんや」

お母さんはすぐに、お風呂をわかしてと娘に頼みました。

「……あれからな、オジサンの家に帰ったんや。
そしたらな、お家もお店も、全部燃えとったんや」

お母さんはとりあえず、ぬれた服を脱がし、
少女の体をふいてあげました。

━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─
           ゝ───-..... 、
         /.:.:.:::::::::::::::::::::::::.:.:.:`ヽ
         /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:\
        /.:./.:/.:.:.:.:.:.:.:.:/ :/: : /^^^^ヽ.:.:.:\
      /.:.:/.:/: :/: : : :/: /: : /      ヽ.:.:.:.:|
      |.:./.:/. :/: : : :/: /: : /      |.:.:.:.|
      |: : /: :/: :.:.:./ ̄|::`メ、    へ |.:.:.:.|
      |: : : :/ l:.: :./_ノ |/         リ.:.:/
     ノ.:.:.:./ |.:.:/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::´.:/
   /.:.:.:.:.:.ト、.ノ:/...:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.:/
  /.:.:.:.:/.:.:.:.:.>ー小、           ハ
  |.:.:.:./.:.::::::::::::::::::::(>   っ   . イ.:.:.:'.
  |.:.:/\.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:|\| > ー< ):.人:.:.:.}
  ヽ(   \.:.:./ ̄\  ̄\/__ノ\ : :/
━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─


「……オジサンらは、何日も待ったけど、けっきょく帰ってこんかった。
近所の人に、オジサンも、オバサンも、イトコらも、
みーんな死んでもうた、って教えてもろうたんや」

お母さんは黙って、少女に娘の服を着せてあげました。

「……すまん、ホンマにありがとうな。
はじめは、近所の人の家で、ゴハンわけてもらっとったけど、
このご時世やろ? だんだん、おられんようなってな。
しゃーないんで、ずーっとブラブラしとったんやけど……」