420  名前：ウルフ◆ctc7aDbxwM[] 投稿日：2020/07/03(Fri) 05:21:11 ID:fa3cc184

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…━…━┃ 　 続石　　 ┃━…━…━…━…┓
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. : :;:;:;:;:i:i:i:i:i:i{三ﾆ=‐‐ ‐=ﾆ三Ξ竺ﾆ{　.:i:i:;: ;:;:i:i|‐ ‐…二.i: : : : : : : : : ::::l ﾑ　.}　　　　　　　: ::::l.:.::::::_､‐''゛;:;:;:_､‐''゛.: _､‐''゛;:;::::
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..;:;:;:;:i:i:i:i:i:i:{: : .　.　.,,..　　　　. . . : :;.;:{i:i:i|: : :;:;i:i:i|　=_=_ﾆモニ竺=-　- - -=- -‐.|　　かの武蔵坊弁慶が持ち上げたとかで、長年、　|
::::;:;:;:;:i:i:ｉ:ｉ:{　.. ..　 ‐_‐_　　. . :;.:, ;' ;';'j{i:i:i|.:.:;:;:i:i:i:|: ..　　　　二=- 　 -=Ξこ三二 |　　この奇妙なバランスを保ったままなんだよ。　　.|
;:;:;:;:i:i:i:i:ｉ:ｉ{- -　　　‐_‐_　　　;';';';';'ンi:i:i:i|;:;:i:i:i:i:i:|Wぃ,　_　_　　　,,. ..　　　-Ξﾆ- ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__,ノ
;:;:i:i:i:i:i:ｉ:ｉ:{二─ ‐　　　_　　ｖｕ　- -=彡乂i:i:i:i:i:i乂辿ぃv　‐_‐_ _ _　　　　‐ ‐　　∴ ．　　　. . . : : :　 . .　‐_‐_‐___彡'′.:;′.:
;:;:i:i:i:i:i:i:i:{三二─　‐　　　　　ぃiい爻父父爻爻いぃ,ﾉ(ﾉ(爻乂-_-_-_-_　　　‐　‐　　── ‐　　　=_=_=_=_=_=_=_=_彡'′.:′

　遠野市街から離れた綾織地区にある奇妙な巨石。　　　　　..┌─────────────────────────┐
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 │　綾織村山口の続石は、この頃学者のいう　　　　　　　　 　　│
　396号線沿いの小高い山の上にあり、入り口の鳥居を　　　 .│　ドルメンというものによく似ている。　　 　 　 　 　 　 　 　 　　│
　抜けたあと、しばらく山道を歩いたところに鎮座している。　...│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　│
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 │　二つ並んだ六尺ばかりの台石の上に、幅が一間半、　　　..│
　山道の途中には「 弁慶の昼寝場所 」と呼ばれる窪地と　　...│　長さ五間もある大石が横に乗せられ、その下を　　 　 　 　 │
　「 泣石 」と呼ばれる、大木に挟まった巨大な岩もある。　 　 .│　鳥居のように人が通り抜けて行くことができる。　　　　　　　│
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 │　武蔵坊弁慶の作ったものであるという。 　 　 　　 　 　 　 　 │
　昔、ここを訪れた武蔵坊弁慶が、巨大な岩を持ち上げて、　.│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　│
　この泣き石の上に乗せようとしたが、この石が泣きながら　 .│　昔弁慶がこの仕事をするために、いったんこの笠石を　　...│
　「 他の石の下にされるのは誇りが傷つく 」と訴えたため　　...│　持って来て、今の泣石という別の大岩の上に乗せた。　　....│
　別な場所に置き直したのだが、それが続石となった。　　 　 .│　そうするとその泣石が、おれは位の高い石であるのに、 　 │
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 │　一生永代他の大石の下になるのは残念だといって、　　　...│
　続石は、２つ並んだ台岩の上にもう1つの大きな巨石　　　　 │　一夜じゅう泣き明かした。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│
　（ 笠石 ）が乗っており、片方だけが奇妙に浮いている。　　　│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　│
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 │　弁慶はそんなら他の石を台にしようと、再びその石に　　 　│
　遠野物語には、とある鷹匠がこの続石の側で山の神と　　　.│　足を掛けて持ち運んで、今の台石の上に置いた。　　　　 　│
　思われる者に遭遇し、戯れに刀を振りかざして脅かそうと　 .│　それゆえに続石の笠石には弁慶の足形の窪みがある。......│
　したら、祟りを受けて死んだという逸話も残っている。　 　 　 │　泣石という名もその時からついた。　　　　　　　　　　 　 　 　│
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 │　今でも涙のように雫を垂らして、続石の脇に立っている。 　│
　柳田は古代人の支石墓( ドルメン )の一種ではないかと　　 .│ 　　　　 　　　　　【 柳田國男「 遠野物語拾遺 」11より 】 　 　 │
　述べているが、真偽のほどは定かではない。　　　 　 　 　 　.└─────────────────────────┘

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