620  名前：◆NBJATnhEhM[] 投稿日：2019/10/10(Thu) 17:20:14 ID:754697ae



　　　腹から血を流しながら私は地面を転げる。
　　　
　　　脂汗がこめかみから垂れた。
　　　
　　　竜がふたたび顎（あぎと）を開いて我々の頭上に襲い掛かってくるのが見えた。
　　　
　　　もう駄目だ。 終わった。 そう思った瞬間、地面に転がっていた赤ん坊が泣きだした。
　　　
　　　赤ん坊の泣く声は何よりも大きく、生命力を持ったものとして辺りに響いた。




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