旅
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名前:◆NBJATnhEhM[] 投稿日:2019/08/08(Thu) 18:11:59 ID:a72d39c6
母親が甲高い声で叫んだ。 それは本来なら人の喉が発する事のない、耳の奥を苛む奇怪な音だった。
「私の娘を殺させはしないよ!
その子は名前のない少女。 どこにもいない少女。 どこにもいない存在を、一体誰が殺せようか!」
すると地響きが起き、突如として天井がくずれた。 土埃が舞い立つ中で、獣の目の危険なきらめきが私に見えた。
眼前に巨大な存在が出入り口を塞ぐように立ちはだかっている。 大蜘蛛だった。
よく見ると大蜘蛛には一本も足がなかった。 私と水銀燈の努力が通用したらしい。 だがそれは油断だった。
大蜘蛛は地に体をなすりつけるように転がると、体を回転させて我々に突っこんできたのである。
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