レス数:769 サイズ:1927.67 KiB 最終更新日:2019-10-15 03:35:58

19  名前:◆NBJATnhEhM[] 投稿日:2019/08/08(Thu) 18:11:59 ID:a72d39c6



   中に入ってすぐ気がついたのは、人の背よりも大きな蜘蛛の存在だった。
   
   それが部屋の半分近くのスペースを占めて、そこら中に糸を吐き散らしている。
   
   巨大な蜘蛛の存在感は圧倒的であり、その部屋だけ空気の密度が外より重く、じとりと湿り気を帯びているように感じられた。
   
   それから蜘蛛の懐に糸紡ぎ機があり、その前に痩せた女の子が座って、糸を紡いでいるのが見えた。
   
   彼女は扉を開けた我々に気がついていないようで、そのまま作業を続けていた。


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