やる夫が正史を書くようです44

レス数:1000 サイズ:2401.82 KiB 最終更新日:2019-01-06 19:54:36

707  名前:普通のやる夫さん[sage] 投稿日:2018/12/30(Sun) 14:13:01 ID:2d0474ed
>>702の渡辺仙州『三国志博奕伝』読んでみた。
著者は「三国志」や「西遊記」等の少年向けリライトを多く行っている人とのことで、
キャラや建業の描写には、正史や史書をかなり参考にして描いているよう
「三都賦」で描かれた、酒博打にあけくれる荒くれものたちが集い、異国からの品を積んだ船が続々やってくる活気ある新興都市建業。
思慮深い性格の反面、「行動力は孫堅以来の孫家の伝統」とばかり一人で突っ走る傾向のある孫和。
二宮の変や「博奕論」、「太平清領道」等々も物語にからんできて、このスレ住人なら面白く読めると思う。

そして韋昭が主人公としてかっこいい。
堅物だが正義感に厚く、妻(巨乳だが怒らせると怖い)も仲間も絶対に見捨てない。
この後いろいろなことが起こるこの国では生きにくくなるのは容易にわかるが、決して正義を曲げない信念の主人公
ラスボスに追い詰められた登場人物が思う
「韋昭なら勝てるのだろうか。
韋昭なら呉を守ってくれるだろうか。
韋昭なら──。」
のリフレインがかっこいい。

そういう韋昭たちが、敗北すると目玉や手足を奪われる死のギャンブルでバトルするという荒唐無稽で熱い物語。面白く読めた。