973  名前：◆Ek0ngtnZ.U[sage saga] 投稿日：2016/10/08(Sat) 23:19:43 ID:0e583f4e



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そのあとの混乱については、かなりあやふやな記憶しか残っていない。

ただ、海に浮かんだ救命ボートの縁にしがみつき、大声で母の名を叫んでいたことだけは鮮明に覚えている。










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そして、そう、少し離れた海の中で、二人の子供を先に逃がした彼女の白い手が、

ばちゃばちゃと不規則な水飛沫を上げながらやがて見えなくなっていった、あの残酷な光景も。