【ミステリ】 死なない生徒殺人事件 ~天海春香とさまよえる不死~ 2スレ目 【解決編】

レス数:530 サイズ:1652.18 KiB 最終更新日:2018-04-28 03:37:19

473  名前:◆Ek0ngtnZ.U[saga] 投稿日:2016/08/08(Mon) 00:32:31 ID:528471a7



・ 推理に関して

 原作者でない自分があれこれ言うのも気が引けるが、どの謎もノーヒントではないといった手前、コメントはしておくべきだと思う。



 まず、犯人は誰かという謎について。


 これは作中で春香が解説していたように、容疑者は首斬りの動機から、やる夫と雪歩の二人に絞られる。

 実はやる夫は二重人格で、それと知らぬまま、もう一つの人格が殺人を行ったと考えることもできるが、
それを示唆する描写がないため、順当に考えれば一番怪しいのは雪歩である。



 そして、犯人の目的は何かという謎について。


 雪歩が犯人だと仮定したとき、目的は何なのかと考えると、
彼女自身も言っていた通り、友達が欲しい、永遠の命の生徒と友達になりたいというのが有力だろう。

 だが、なぜ永遠の命の正体が知りたいのか? という疑問は残る。



「さまよえる不死」とは何かという謎について。


 予告編で、上記の二つの謎に続いて出た謎である。

 この謎について、タイトルから考えてみると、「天海春香とさまよえる不死」という文脈から読み取るに、
“天海春香”と“さまよえる不死”とは、それぞれ別個のものだとみるのが自然ではないだろうか。

 だとしたら、春香以外にさまよえる不死がいることになる。それは誰か。

 ここで、雪歩が動物園で語ったことを思い返すと、「不死は人間とは別の存在」「不死は普通の人間とは友達になれない」
「でっていうと友達になれるのか?」と雪歩は考えている。

 犯人の目的、さまよえる不死の正体、この二つを結び付けて考えると、
雪歩がさまよえる不死であり、犯行の目的は自分と同じ不死の存在と友達になりたいから、という風に想像を働かせることが出来る。

 つまり、「でっていうと友達になれるのか?」という比喩は、雪歩自身の事を暗に示していたと考えられる。

 そしてそれを後押しするのが、雪歩のずれっぷりと「不死は人間とは別の存在」という言葉である。

 これを伏線ととらえると、雪歩=不死という図式がより強固になる。


 こう考えると、この仮説はそれなりに筋の通ったものだと言える。