普通のやる夫板二周年記念 普通の短編祭 投下所

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858  名前:◆fDiWNXi/YI[sage] 投稿日:2016/01/16(Sat) 00:01:19 ID:b5ebca77


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   │――泣いて、嘆いて、喚いていたら、何時の間にか     .│
   │わたしは夢の世界から卒業していました。          .│
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 │目が醒めて、意識が覚めるまで、しばらくの間は呆然としていて……           │
 │やがて眠気も冷めて、わたしの頭も覚醒してきて……やっと、落ち着きました。   ...│
 │わたしが好きな数少ないわたしの良い所が無くなったのは、夢だったのだと。   ......│
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                ,ィ    -‐…‐-ミ ト、
                {乂´          `ヽY ア
              ー=イ乂 `¨           `ヽ
              /                     :.
             /       /          ヽ|   ヽ   :.
         /       i     |   .:|    |  i
           ムイ     . : A   . .:i A . :| . :|   .:}  }
          |   . .:ト{ ヽ .: .:.ト{ ゝト、│  .:/   ′
          jィ   . : | TT\ . :| TT  /  .:/   i{    「……それにしても、本当に酷い夢でしたねぇ」
             人ト、人:{ ∪  乂{. ∪ ムイ:イ   八
                | }   '      │! .:|       「髪は、わたしみたいな、そこらにいくらでもいる程度の
                |人   △   U .| ..:′       美少女ですら、大事なものだというのに……」
                | .:| 〕j : . _ ,..   ´,′,′ヽ
                  /| .:|// //. : }   / .:/   \
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     │悪夢としては、ある意味良く出来た夢でしたが、わたしは、どちらかと言えば、  ....│
     │一流の悲劇より三流の喜劇の方が好きなタイプです。                 │
     │夢の中のわたしの様に、美しい悲劇に心揺らすよりは、                │
     │チャップリンの映画でも見て、心からコロコロ笑う方が好みです。           .│
     │つまる所、こんな夢はまったく、これっぽっちも好みじゃありません!        ..│
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  │……まあ、悪夢を好きな人というのも、なかなかいないですよねぇ、    │
  │なんて当たり前の事を思いながら、私は悪夢を嫌々記したペンを、  ......│
  │若干乱暴に置いたのでした――                         .│
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