私談・楚漢銘々伝
701
名前：◆TLDPZPDjO6[] 投稿日：2017/06/04(Sun) 16:21:38 ID:57a1ed65
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中華全般に鉄器が普及するのは、
作中の数十年後、武帝の時代である。
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／ ／ ／ / ヽ ＼
/ / ／ ! / V ヽ
. / / ／//| //l l ﾍ
/ l // /＿/ il / l ﾘ ＼ ヽ
/ / ! j/ / ＿＿≧ﾄ､ | // l ト､＼
/ l / / |. | ヽ ｌ:::ﾉヾ｀| // ｌ＼ ﾍ ｀
/,. l / / |. | ￣¨｀ |／≦Ｖ l! ＼ﾍ
// ﾘ / / k !. | ij:うl |＼ヽ ﾊ｝
／ｲ / / / /､ｰ | ! ヽ ﾑ/ ! ＼ヽ 俺は民間で行われていた製鉄を
/ / /イ ｀ｰj l ､＿__ ´／ ｌ l!ﾘ∧ l ｀ 国で管理＆専売にした
/ /l / ! ∧ j ‐- ＿ / .| V
/／ .j ﾘ ﾘ. / V. | ｲ |
l/ | / | / Ｖ ﾄ､ ／ .ｌ | 農業に使う鉄器も
/ l/ l / Ｖl ＞ ＿_ ∧ ｌ | / 国から民間へ下げ渡す形にしたぜ
l / lﾘ / ﾘヽ |V
ｲ￣￣¨ ＞.､ / ﾘ
イ─ ､: : : : : : : ＞..､ /
ｘ＜: : :｀ヽ ＼: : : : :: : : : :＞､＿
__ｘ＜: : : : : : : : : :＼ ＼: : : : : : : : : : : : ＼
／: : : : : : : : : : : : : : : : ＼ ＼: : : : : : : : : : : : ＼
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だが武帝以前から武器などには、
優先的に鉄が使われてきていたと思える。
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702
名前：◆TLDPZPDjO6[] 投稿日：2017/06/04(Sun) 16:25:09 ID:57a1ed65
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┃
これに対して匈奴などの騎馬民族側は、
製鉄技術は高くなかったかと思われる。
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_ ,. :‐ァ: ￣ ＞､__ _
_/＞: : : : : :､: ､: 〈//Y＞-- ､
〈ｲ: :|: ,:|: :∧: :}: :∨:}/〈:＿_: : : ヽ
,. { : |: |:{从 }/ﾑ-}/:|_∧: :,: ､ヽ: : :.
/:∧: l从ｨ=ミ ,ｨﾁ芹},-,T: }: :|: | : : |
{: { 从{ﾑ, ﾋﾘ 込ﾘ }ｲ }/: :,: ∧: : }
|: | /:/:l∧ '＿_ ,.:ｲ /: :/:/}:/: :/ 私が漢と匈奴の軍事を論じた際
〉:}':/ |:':l込､ 乂_ﾉ イ } /:,: , : { /: :ｲ 「漢の武器防具は匈奴の物より質が高い」と
/:∧:､/:.八:} ｀__T´ ,ｨ＼{:ｲ: {:／:/: / 言ってますわ
{:/ }: ∨,イ:.{／｢∨_,.イ:＞､/: :/､:,'
|:l ∧: /|:,:./| / ／ィ:..:/ ∨:{､: ＼
乂:7:{ |/ /:/:{|{／:,ｨ､:../ ∨））: / また前漢末期の陳湯という将軍は
∨＼,':.,':..:∨:..:.7':..{{､ ＼ゝ{ 「匈奴の武器防具は劣悪だから
,.＼八:l:...:..:..:..:::{:..:..:..∧ ／ヽ ｀ 漢人兵一人で匈奴兵五人に匹敵する」、と
＼__ {:.|:..:..:..:..:..|:...:.,:' ､_,ｲ､ ':. 述べてますわね
/ |:.,:..:..:..{:..:,':..:..{ ,. ´ ,
, /:/:..:...:..∨:..:..:.| ／ ／
{ 〈:..{:..:..:..:..:.{｀:..:..ﾉ, '´ ,. ´
| {二二二二ﾆY ,._ ´
, /:::::::,::::::::::|:::::::::| ｢､}_
【 晁錯 】
703
名前：◆TLDPZPDjO6[] 投稿日：2017/06/04(Sun) 16:28:04 ID:57a1ed65
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┃
ところが近年、匈奴の勢力範囲だった地で
興味深い遺跡が発掘された。
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i:∨i:i:ｉ:ｉ:/／ : : : : : :|:::::| | :::|:::|:::::|爻爻爻爻弌綫総紕綫ミﾐ､|／|／|i:i:i:i:/:::::::::::::::／::::／::::::::i|:::::
∨i:i:i:i:/: : ￣≧s｡.└ 」 |_:::|:::|:::::| ∨ﾍ〈爻爻弌綫総綻紕綫ミx |／|i:i:i:/:::::::::::／: :／:: i|:::::::::i|::::
/i:i:i:i:/＿: : : : : : : : ⌒≧s｡.｀└ 」 :弌ﾉi:〉i:ｉ| ,ｨ彡ミ綫総綫総綫ミx'´|::::/:::::::／: :／:: :| : i|:::::::::i|::::
i:i:ｉ:ｉ:/:i| :￣ =- ＿: : : : : : : :⌒≧s｡〉/i:ィ彡'´ / /爻xvwxwxwx ..|::/:::／: :／: :|::::::|:: :i|:::::::::i|:::
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i:/: :::i|: : : : : : :::i| i|二ﾆ＝─ __ ::::| |i:iレｨ才爻 |:|:|::| i i:| : :| |／|／|::::|::::||:::|::::|:::::|::::::|:: ::i|:::::::::i|
/ : : i|: : : : : : :::i| i|洲洲洲洲il|::| : | |i:i:i:／:爻x､ ,ｨ:「|::| i i:|: : | |／|／| : |::::||:::|::::|:::::|::::::|::::::i|:::::::::i|
: : : :i|: : : : : : :::i| i|州洲洲洲li|::|::: | |i:i:i:|: |:ﾞ爻爻|:|:|:|::| i i:|: xX爻爻ミ:::::|::::||:::|::::|:::::|::::::|::::::ｉ|:::::::::i|
:: : ::i|: : : : : : :::i| i|从川州州洲ﾐ､ | |i:i:i:|: |: V／::|:|:|:|::| i i:|: 爻ﾐ;';';';ﾞ;'爻::|::::||:::|::::|:::::|::::::|::::_┴＝ﾆ
ー-､、: : : : : ::i| i|:.;:.;:.;|川州州州ミ:|i:i:i:|: |: :ｌ{::／|:|:|:|::| i i:| : 爻ﾐﾐﾐﾐﾐ彡 |::::||:::|:::ﾉ_ ﾉ-=≦二ﾆ=-‐
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竺竺竺竺ﾆ=- ＿「￣/─＝ﾆ二 ゝｲﾆ=- : : : : : : : : : : : : : : : : : : -=ﾆﾆﾆ=-wwwX爻*爻爻∬爻
_‐_‐=ﾆ二三三三三三二ﾆ=‐ : : : : : : : : : : : : : : : :_‐_‐_‐_‐vwww(＾Y＾)爻∩爻爻爻爻爻爻爻爻
三三三二ﾆ=-- ￣ ,: : : : : : : ,: ,: ,: 爻州州州州洲洲洲洲(_大_)と0つ爻∂爻爻州州洲洲
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紀元前一世紀～紀元後一世紀、
武帝の晩年～後漢初期頃の遺跡なのだが、
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704
名前：◆TLDPZPDjO6[] 投稿日：2017/06/04(Sun) 16:29:15 ID:57a1ed65
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なんと製鉄所の跡地であり、
しかもこれが漢とは全く異なる
独自の製鉄方法だったのである。
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,く:::::::::::::::::::: ／×x×x×x×x×x×x×x从｀'―――''ﾞ 从x×x×x×
|::＼ ::::::::::::: ヽ｀────────／──Ｗ──Ｗ──＼──‐
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705
名前：◆TLDPZPDjO6[] 投稿日：2017/06/04(Sun) 16:32:00 ID:57a1ed65
＿ィ彡'/)ﾉヾ 川//／ｨ彡三彡'彡三ミヾ
ミヾﾘ彡({ {///////ｨ彡イ三≧三彡三＼.
彡三三ミヽ{ { { { ﾘ///彡イ≧三ニ≦,三≧＝‐'⌒
_彡イ￣｀ヾ《ﾄヾ|ﾘ/ﾘノ/,ィ彡＝＜三ﾐヽ≦ミヽ,
三彡! 、 ＼ヾ川ﾘ＿／ |ミ三≧三三ミヽ
ﾉﾉ ＼ `ー'¨./ , ミ三三彡ニミヾ|
彡',ｨ三ヽ 〉 / ／ ＼彡イ三ミヾﾘ さらに驚くことにこの製鉄所
（{〈!⌒ヾﾐ＼_｣ ,′ ,/__,.ｲ三ミヽ ﾄニ三ミﾐ}({
.廴} 弋辷ｘミ_| | ,/彡三彡'´￣｀ヾ |辷彡'ミﾐ|ﾉ`ｰ'
（{((,//{ ￣´ ヽ ﾚ'´.<弋t三ｧオ'´ ﾘﾗ./ミヾﾐヽ 日本でお馴染みの
､＿/ 》!|/ ﾄ .} ` ￣´ / /!ヾ､ﾄﾐ三彡'⌒ 「たたら式」に限りなく近いときてる
（{ﾉ川 /| /´_,ノ l'¨ /_ -、 ヽ , イノ .ﾄ} ||ミ三≧ヽ
,／ｨ彡' /∧ / r‐' `(＿)､..ﾉ ＼_ /,イ} ﾄ巛ミ三≦三ミヽ
|//ｨ//,′ ∧. {〈__,ｘ─-'-､ ､｀ヽ/)_ノ lヾﾐ三三ミヾ｝} ヾ!
{{/| |,__| ∧ `iヾニﾆ:.ﾐヽ＿__，ﾘ /'´ .∨ﾘ）)ミ))ヾ川ﾄ､＿
／７ ノ| ∧ `ー--‐'´ ／／ .|￣＼‐､ノ（(ミ三彡'⌒
/.::::/ .| ∧ /´￣￣ヽ , イ ﾄ、 |::..＼ミ三彡'⌒
./.:::::::| ｜ ヽ、 ／ / / /.:::::::::＼
__, -―‐ミ､ __
,イi ヽ、 ｌl ヽﾊ ヽ
７.〃ﾊ li l! i ｌ ヽ
/ , i! l .ﾊ,ｌ l l lil ﾊ
ｲ./|从ﾘ ヽl .〃`i | |
.ﾘ .ﾚ'｀ ,.-| . //r,.ｲ ﾊﾉ 日本にどういう経路で製鉄技術が
,' ,i .ﾊ ∠／ ｲ// l! ,ﾘ/ 伝わったかについてはまだ謎が多いが
.i, 〃! .＼__,'./,// lイ､_
.ｌ| |! ' /ｲ,.ィ:::::::ゝ'＼
| | ／...:::::／/l:::/二ﾊ この匈奴式のたたら製鉄こそが
ヽ! .,.'ﾆ=::::::::￣::`:/'.:::::,-:', その源流って可能性も出てきたわけだ
//l:::::::::::::::::::::::::l::::/ｰﾆﾐi
;:::`´:::::::::::::::／l:::::::l/／‐､!
,'.::::::::::::::::::／／.:::::::i!' ',
i:::ﾊ::::::::::::::レ'.:::::::::::/ l、 / ヽ,
|::ﾚ':::::::::::::::::::::::::::::/ ﾄ.′ ',
,ｲ:::::::::::::::ｨ=ﾆヽ;:::::/ ', ',
／/.:::::::::::::::::::::::::::`:::/ ', ',
706
名前：◆TLDPZPDjO6[] 投稿日：2017/06/04(Sun) 16:34:06 ID:57a1ed65
≦三三ミヽ三ヽ `─‐ ´ /// |ﾉ彡.:.. . . :.:.. .:,ィ彡'彡' ./{⌒
≧≦三弋.三三ﾐ/￣￣｀ヽ廴{_ﾉイ´￣￣｀Y彡ｲ三三彡ｲ/
｀ヽミヽ三ミヽミミ| ,x┐ ､ヽ ト､_ .{彡彡'≦三彡イ
三ミ/ 爪〈ヽミﾐノ≦-､＼ ) } // ／,．-≧.Ｙﾉ)三≧辷ﾉノ
三./ /j .))爪 / ´ ＼＼! .{／／ 八 |彡ｲ彡三≡= た・だ・し！
⌒∨/ﾐ三ヾ｜ ､__,ｘ＝ミ.＼〉.| {_,/ ,ｘ＝ミ_,^ .|三 川三彡′
{ {.ミ三三|. ＞､○｣_ ﾍ｣Ｌﾉ l_○_.ノﾉ ヒ彡ｲ彡'三≡
三≧､三(⌒∧ `ー'⌒ヽ /⌒ー＜ .∧ ﾉ三彡'⌒ヽ この遺跡の本格的調査が始まったのは
ミヽ弋三.ﾊ. ∨＼. , r‐､ -､ ／.} |彡ｲ川ノ まだ数年前のこと
⌒ヾﾐ三彡{ {ヽ.ハ .／ ゝ( )-' / )／}_｣≦彡ｲ⌒
乂＿ノﾉ >'＼ヽ∧ r'⌒ こ=､ ./｀ヽ／∧三彡'
￣ﾌ/ ｀{ ', }_[_,`ニユ]_ ′ ﾉ ∧彡′ これですぐに「匈奴は高度な製鉄技術を持っていた」、と
`ー‐'´ .′ ＼ '⌒ｰ-─､__ﾉ^ ／ | 断言するのは早い！
. | ｀ヽ /´ ￣｀ヽ /´ ｜
. ,ｘ| ∧ ノ/ ﾄ､＿_
＿,．イ .| `ー--‐ ´ / ∧ ＼ ＞､_
::::::::::::| ∧ ｜ / / ヽ }:::::::::::
7＞＞､ ヽ
././ / ヽヽ、 ヽ、 ､ ﾊ
,' :i! i l|、、 Vl、ヽ、',. ', ハ
i :l! ｌ | ヽﾄ､ У､.ｌ_ヽｌ : lト.ハ
| l! l |--ヽヽ､ｲ.ｌ9ハ |r.|lハ
', i!, ﾄ.llﾃo ヽ V||'| ﾄl、 学者の間でも、一次資料による確認が
'. 、lヽ!｀ｰ' ! .ﾙ| |ｲ! 取れるまでは慎重に見守ろうって意見が出てるぜ
i .l! l :{` 、 , ― /.::!| |′
Vl ',`｀ー- .／.:: リ､＿＿＿
Ⅶ、、ﾄﾐ、` ＜::::::::/ ,!ｲ::::/ .／:r‐ヽ
i! ヽハ ヽ、 }: ／.::::::/ ./.::::/ /ハ
ヽl、 ノ.:´:::::::::::/ /.::::::l //.:／〉
ｌ| ヽ./.:::::::::::::::::::ｌ./.:::::::::`'.::::/／.::〉、
i! ,ｲヽ:::::::::ﾄ､:::::::l:::::::::::/〉:::::l'.::／／'､
i〈ヽ::::::::::::V:::::::::::::::::/'.:::::::::::l、.′ ＼
ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::| ヽ ヽ
707
名前：◆TLDPZPDjO6[] 投稿日：2017/06/04(Sun) 16:34:48 ID:57a1ed65
／
. ／⌒ / / /
/(: ／ ,/{ ／:/ ／ ／{／／⌒´ ／⌒
/ ／{／ / } ∨ 厶イ{／{／ /// ,／／
／{/ / ｰ─=彡 ´￣￣￣¨´ ／ .厶イ{／∠
/{: / // ￣ 三二 三二ニ=ミﾞ¨¨¨¨¨¨´／￣￣￣`ｰ＜＿
{/V { { {/￣／ ／ -三二ニ==─ｧ´￣￣｀¨¨ア___彡
{ ＼ Ｖ爪／ ／／／⌒７／⌒ア⌒ﾞく三二ニ=ミ'く￣￣￣
. ＼ ｀¨/＾¨¨¨¨´〈} 彡 ／ ／￣三二ニ=ｰ─＜ ＼＿＿_
>/ ｀7 =彡／-‐=ニ=ミ 三二ﾆ=ミﾒ､＿＿ ただし興味深いことに違いはない
ヽ 匕⌒＼ ￣〕三=彡'⌒￣ミ ミ -=ミﾒ､ ＼_∠.ノ}
ﾌ 弋ニフ ｀ソ￣¨7三二ﾆ=ミ ミﾒ､ ＼ ｀ .ノ
く ｀ヽ ／ / / ＼￣ﾐﾒ､ ＼ ＼ ＞＜二＞ .＼ 今後の研究に期待だな……
｀¨´ }/／⌒ヽ /¨＾ﾊ ＼＿ ＼ ヽ ＼ ＜￣￣ ＼}
Ｔ ‐- .ﾉ´ヽ＼ ／ ﾉ'⌒', ー─=ミﾒ､ ＼ ｀￣ミﾒ､
〕¨´ } ´ / :} ‘, ミ ＼＼ ｀¨¨¨¨＼＼ ＼
{＿__ ´ ,/ ,' ‘ ､ ＼＼ ｰ=彡 ヽ ＼ ＼
-=ﾆﾆ`￢ / / ＿ ＼ヽ ＼＼ ＜＼: ＼
／ﾆニニニ／ ‘, / / ´ ＼_ ｀⌒ﾞ＜`ー─
-‐ /=ﾆニニニ/ ', ／ ﾉ＼ ＼＼ ＼
／ /=ﾆニニニ/ :} -=ﾆﾆニニ＼__ｰ‐マ¨ﾞ＞ｰ─
. ／ ./=ニニニニi ⌒＼ /_ ─ -=ﾆニニニニニニニニニ=-｀ヽ
708
名前：普通のやる夫さん[sage] 投稿日：2017/06/04(Sun) 16:35:21 ID:98d20377
ロマンだなあ
709
名前：普通のやる夫さん[sage] 投稿日：2017/06/04(Sun) 16:36:53 ID:b131eac9
春秋時代の狄は中央アジアから伝わった製鉄技術を中華文明よりも早く取り入れていたため、
軍事的に優位に立っていたという話を見たな
710
名前：普通のやる夫さん[sage] 投稿日：2017/06/04(Sun) 16:38:59 ID:2fc660a9
原始的でもとりあえず鉄製武器用意してないと
一方的にボコボコされているはずだしな
711
名前：普通のやる夫さん[sage] 投稿日：2017/06/04(Sun) 16:39:27 ID:72fd62fc
宗像教授がよろこびますねｗ
712
名前：普通のやる夫さん[sage] 投稿日：2017/06/04(Sun) 16:58:00 ID:52354708
歴史的に見れば洋の東西を問わず鉄器vs非鉄器で戦争やったら
非鉄器が相当不利ってのは明らかだからなあ。
匈奴も何らかの手段で安定的に鉄器を入手してないとそりゃ中華と戦うの難しいよな
713
名前：普通のやる夫さん[sage] 投稿日：2017/06/04(Sun) 17:08:34 ID:b5c15a93
とりあえず文字がない民族の研究はなかなか難しい、アイヌとか満州や中国に朝貢していたそうだし
みなもと太郎の漫画じゃアイヌ人が日本人に敗北した理由が「彼らが純朴だったから」とか、いくらなんでもアイヌをコケにし過ぎだｗ
714
名前：普通のやる夫さん[sage] 投稿日：2017/06/04(Sun) 17:16:41 ID:c58a0e71
>>713
いいたいことは判るがみなもと太郎がそのあたり描いたのも90年代前半くらいですし
なにより漫画の描写でしょう？
715
名前：普通のやる夫さん[sage] 投稿日：2017/06/04(Sun) 17:28:50 ID:b5c15a93
80年代後半だったけど、まあ風雲児たちのテーマはそっちじゃないからいいんだが
716
名前：普通のやる夫さん[sage] 投稿日：2017/06/04(Sun) 19:01:20 ID:f1469e9c
純朴っていうか、「アイヌ」として団結してなかったからだろ。
ネイティブアメリカンと同じで各個撃破されたり、相互の争いを利用されたり。
717
名前：普通のやる夫さん[sage] 投稿日：2017/06/04(Sun) 19:12:17 ID:154d90c0
日本たたら式と言うともののけ姫のアレは
技術の起源は中国とか関係なく匈奴達より享受してもらったってことかぁ
718
名前：普通のやる夫さん[sage] 投稿日：2017/06/04(Sun) 19:32:40 ID:5b57359e
>>712
初期の鉄はかなり脆かったから、青銅器と比較して性能差は大してなかったそうだよ
鉄の利点はその資源の豊富さで、現代でも銅の年産が1500万ｔに対して鉄は12億ｔもある
しかもこれは採算の取れる良質の鉄鉱石の換算だから、黎明期の製鉄で用いられた褐鉄鉱(リモナイト)程度ならそれこそどこでも手に入る
719
名前：普通のやる夫さん[sage] 投稿日：2017/06/04(Sun) 19:38:06 ID:4474cee4
たたら式…騎馬民族征服王朝説かな（）
720
名前：普通のやる夫さん[sage] 投稿日：2017/06/04(Sun) 19:48:52 ID:19e252b1
まじかよ
騎馬民族征服王朝説復活かよ
冗談はともかく、鉄器自体は古代中国ではすでに普及品だったし
日本のたたら製鉄が完成する頃には北匈奴とっくに滅亡してるし
今後の研究に期待ってやつですな
721
名前：普通のやる夫さん[sage] 投稿日：2017/06/04(Sun) 20:08:54 ID:b5c15a93
なろうの鉄鋼チートは・・・絶対ありそう
722
名前：普通のやる夫さん[sage] 投稿日：2017/06/04(Sun) 20:13:48 ID:5b57359e
たたらは塊鉄炉の系譜で、高炉製鉄が始まったのは武帝の時代と言われてるから、戦乱で散逸した製鉄技術が匈奴にも流れたって所かな
塊鉄炉は原始的な製鉄方法だから匈奴でもできる程度
723
名前：普通のやる夫さん[sage] 投稿日：2017/06/04(Sun) 21:30:10 ID:e1324b83
>>713
最近みなもと太郎をディスる動きがあるが彼の資料は80-90年代
中でもアイヌ関連は左翼の手が入って汚れてる
ただ奥州から蝦夷への入植・支配はかなり遅れてるのは事実
それにしても「敗北」したとはまさか明治以降の話じゃないだろうな？その時点では技術格差で「狡猾な心」だったとしてもどうにもならんだろう
アイヌ系北方諸民族の資料はロシア側の方が充実してる（キリル文字のアイヌ語辞典も存在してる）
724
名前：普通のやる夫さん[sage] 投稿日：2017/06/04(Sun) 21:41:12 ID:e1324b83
>>716
アイヌは北方樺太でモンゴルとも殺り合ってるのでその限りじゃない
ネイティブアメリカン（インディアン）もフランスのルイジアナ売却以前は互角に戦って自主独立保っていた
725
名前：普通のやる夫さん[sage] 投稿日：2017/06/04(Sun) 21:46:47 ID:46963a4f
日本のアイヌ関連はアメリカの公民権運動とも繋がっていてね（震え声）
近年の研究だと、アイヌもけっして差別弾圧され続けてきたわけでもなく
松前藩の政策もアイヌの武力蜂起を恐れてそれに対処することが前提のものだったとか
726
名前：普通のやる夫さん[sage] 投稿日：2017/06/04(Sun) 21:53:45 ID:2be3bec3
ポイントは、匈奴が製鉄に必要な燃料（木材なり石炭なり）をどの程度確保できていたか、かなあ
727
名前：普通のやる夫さん[sage] 投稿日：2017/06/04(Sun) 21:58:03 ID:4b65f25d
>>726
木材なら今でも手つかずな針葉樹地帯の
ブリヤートの遺跡だから余裕ですわ
728
名前：普通のやる夫さん[sage] 投稿日：2017/06/04(Sun) 23:02:40 ID:154d90c0
「この鍛冶技術があまりよくない製鉄素材でもその鍛冶・鍛錬技術で高度な鉄器に仕上げていった可能性が推察される。 」
この辺がロマンだねぇ。ヒッタイト辺りの旧式の技術が土台だとしても、人間の知恵と技巧で鍛えあげる事で最新技術製武器と互角以上に
渡り合える武器を作り、ユーラシアを馬上に跨り席巻すると。。。
729
名前：普通のやる夫さん[sage] 投稿日：2017/06/04(Sun) 23:15:20 ID:6e288d18
やらなかったらやられてたじゃないのかなぁ基本は
730
名前：普通のやる夫さん[sage] 投稿日：2017/06/04(Sun) 23:24:20 ID:5b57359e
>>729
必要性がなきゃアステカやインカみたいに骨と石に止まってるしな
731
名前：普通のやる夫さん[sage] 投稿日：2017/06/05(Mon) 00:17:58 ID:b3de2109
ちょうどあの辺に昔いたというオロチョン族だっけ？
あれヤマタノオロチの語源って本当なのかな。
732
名前：普通のやる夫さん[sage] 投稿日：2017/06/05(Mon) 08:06:43 ID:5c2e411c
>>723
最近お得意の「今の知識で過去を論じる」って奴だな
そもそも「アイヌ」が民族で一体として行動しているような状態だとでも
思って話をしてるのか、とか言いたくなるような。
>>727
当時の技術や動員可能労力で
製鉄に必要なレベルの資材としての木材が確保できてる？
「ある」と「使える」の差は大きいよ？
お前さん個人じゃHDDにネオジム磁石があっても使えないだろ？変なたとえだけど。
733
名前：普通のやる夫さん[sage] 投稿日：2017/06/05(Mon) 12:32:01 ID:b86730a9
たたら場があるのに使えなかったと断じるわけね、どうやっても研究待ちだと思うけど
734
名前：普通のやる夫さん[sage] 投稿日：2017/06/05(Mon) 14:29:14 ID:b86730a9
もう少し真面目に言うと製鉄所の遺跡があった以上は材料も労力も確保できたって事になる。
遺跡が偽物だったとか別の目的に使われてた又は全く使われてなかった証拠が出たとか無い限りは。
735
名前：普通のやる夫さん[sage] 投稿日：2017/06/05(Mon) 14:58:41 ID:f2008289
「使える」にも色々レベルはあるだろうね
少量生産で偉い人専用とか
どの程度匈奴の勢力に影響したかな
736
名前：普通のやる夫さん[sage] 投稿日：2017/06/05(Mon) 15:58:13 ID:c8c16c17
匈奴は定期的に人攫いやってたので・・・
737
名前：普通のやる夫さん[sage] 投稿日：2017/06/05(Mon) 16:01:02 ID:caccc31f
技術者の拉致か、単純な労働力の確保か、
738
名前：普通のやる夫さん[sage] 投稿日：2017/06/05(Mon) 16:43:15 ID:3e095264
あと中央アジアのオアシス国家群も支配してたし
739
名前：普通のやる夫さん[sage] 投稿日：2017/06/05(Mon) 20:48:08 ID:e1d26615
職能集団を抱えててもおかしくはないのよね
740
名前：普通のやる夫さん[sage] 投稿日：2017/06/06(Tue) 07:36:09 ID:728a9369
今後の研究に期待大ですな
741
名前：普通のやる夫さん[sage] 投稿日：2017/06/06(Tue) 09:12:47 ID:f5c191db
乙でした
出雲のたたら製鉄がどこから来たのかは以前から興味ある
742
名前：普通のやる夫さん[sage] 投稿日：2017/06/07(Wed) 19:07:28 ID:35f971f6
ttp://i.imgur.com/Gzu1ZJg.jpg
位置関係がよく分からないんだけど現代の地図だとこの認識でいいの？
743
名前：◆TLDPZPDjO6[] 投稿日：2017/06/07(Wed) 19:41:26 ID:9e934eca
>>742
>>641などで使っている地図についてなら、
だいたいその範囲ですね。
744
名前：◆TLDPZPDjO6[] 投稿日：2017/06/10(Sat) 22:01:22 ID:66bc61ed
明日の朝っぱらからまたやりますのでよろしく。
開始時刻は俺の起床時間次第。
745
名前：普通のやる夫さん[sage] 投稿日：2017/06/10(Sat) 22:14:37 ID:43ab3c52
待機
746
名前：◆TLDPZPDjO6[] 投稿日：2017/06/11(Sun) 05:41:43 ID:964cbe7d
おはようございます。
では始めます。
747
名前：◆TLDPZPDjO6[] 投稿日：2017/06/11(Sun) 05:42:44 ID:964cbe7d
┏━━━━━━━━━━━━━───
┃
史記の匈奴列伝は、
匈奴が好む戦法を二つ記す。
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───━━━━━━━━━━━━━┛
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r´ ´＼ ＼
( ＼ ＼
＼ ＼ 史 記 ＼
＼ ＼ ＼
＼ ＼ ＼
＼ ＼ ＼
＼ ＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＼
＼ r´＝＝＝＝＝＝＝＝＝ｒ´
＼ 《 三三三三三三三三三=
ヽゝ＝＝＝＝＝＝＝＝＝=ゝ
748
名前：◆TLDPZPDjO6[] 投稿日：2017/06/11(Sun) 05:44:35 ID:964cbe7d
┏━━━━━━━━━━━━───
┃
一つは前々回に記した、
軽騎兵による急襲と騎射。
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x
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／ヽ∧∧ ＿∧／ ＼＼(ﾟДﾟ )
＿∧ ｜ (ﾟДﾟ ) （ ﾟ （ヽ、 ヽ ^.ⅲ |>
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ζ ∧∧ ＼ .＼ノ（ く ￣＼≡≡彡 （ くJ ﾉ
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（ ﾟ ＼⊂ﾆ⌒^ ⅲ|つ ／| ﾉー―＼_ ノ < < // _ / ﾉヽ
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＼ .し （ く ￣＼≡≡彡 `//▽ /／ ＼",, △ △ ▽
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`//▽ /／ ＼",,
△ △ ▽
749
名前：◆TLDPZPDjO6[] 投稿日：2017/06/11(Sun) 05:47:36 ID:964cbe7d
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
┃
そしてもう一つが、
巧みに敵を誘っての一網打尽である。
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: : : : : : : : : :|: : : : : : : :..:|: : : : /｀寸: : : / }: :.j |: : : : : : :!: : ﾑ
: : : :..:|: : : : : |: : : : : : : :..:|: : : / /: :＼:/ /:.:/ ﾊ: : : :|: :.:l: : : :.
|: : : : |: : : : : |: : : : : : : :..:|: ／ 斗＝气＼ /／ /: 小: :.! : :|: :.|: :|
|: : : : |: : : : : |: : : : :: : : :.:|ｲ／{三:( | /ｲ ／イ≦艾|: :.:|: :.|: :|
|: : : : |: : : : : {: : : : : : : :..:|寸 辷ﾆﾆj 笊寸 ハ:.j: :ﾘ :.! 私の時代の対匈奴戦記録を見ると
: : : :.:.|: : : : : :V: : : :小: : | ー ´ {:::( l Vイ: ﾑｲ小|
V: : :.|: : : : : : :V:.:.:|: : ∧| 辷ﾉ ﾉｲ:.／/ |/
V: 八: : : : : : :.V: |: : : ハ ) /:イ} / ./ 敵の奥地に踏み込むまではほとんど戦闘が無く
V: :.ﾑ: : : : : : : 寸: : : | : : :/ｲ 帰り道などで匈奴の大軍に襲われ敗れた
Vﾊ:ﾑ: : : : : : : : : :.:.:.| .: : :.|
ヽ Vﾑ: : : : : : : : : :..| ￣ ヽ 八: :.|
ヽ:.V: : : : : : : |: | ／: : : : | そういう記録がいくつかあります
V: : : : : : |八＞ ／: : :..:寸:.|
V: : : : :..| ＼ ＞ イ: : : : : :.:ハ |
寸: : :..:| | ｀¨´ 寸: : : : : :/ ﾉ
寸: 八 ∠ﾆ寸㍉ }: : : : : /
／￣ 寸:.ﾑ──寸/ ＼ ﾙ: : :.:/
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【 衛青 】
750
名前：◆TLDPZPDjO6[] 投稿日：2017/06/11(Sun) 05:51:12 ID:964cbe7d
_ ─‐ _
／, -'"￣￣"'-､ ､
ｬV／ / Ｖ7‐┐
. ι rY /| Yこ>
7 /_l斗 | 夂__ } ｌ |
ι { ｬ芹ﾐV'ヘl斗ｬァ ', .|
{ /| {小り lﾊり Y/ﾘヽ〉 敵地奥深くで補給線が伸び切ったところに
V人{丶ﾞﾞﾞ ' ﾞﾞﾞ ｲ l |
. 八 l |＞ ~_~＜_ ﾊ l |
. ノﾆ从| l{<>ｬvｬ<>=Tﾆヽ| 匈奴騎兵の持ち味である急襲で
/二二| ﾊ∨艾∨ニ|ニﾆ〉 あっという間に包囲されてしまう
. 〈二ニ/ﾚﾆ寸}‐{r⌒ﾏニﾆ{
|ニニ寸ﾉ ﾐ|ﾆ|ｱ {二ハ
|ニニ人__rﾝ|ﾆ|⌒ｿ⌒〉ﾆ{ これはものすごく厄介
|ﾆﾆ/ ) |ﾆ| { Vﾆ|
|ニ{ / |ﾆ| ｌ }ﾆ|
|/八__ノ ∨ ＼_ﾉﾆ|
|ニﾆ〈 ﾉニ|
【 霍去病 】
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／ ＼
' ､
/ ヽ ヽ
',
ｌ| /
|| l | } |
|| .| ﾊ | }
|| .| | ｌ |l ｌ ｌ | | l } | |
| ', |¨iｰ八 | | ﾊ | l ﾊ ' | 私の孫の李陵もその手でやられたのよね
| 丶{了云ゞ| ／¨¨ﾆ=─--l-l/ | |
| ﾊ 弋ﾘ｀ﾚ' 斧圷¨7ァ'l
| l j 弋ツ ﾉ' / ./ ′ まあ、李陵の場合は漢側の作戦もあったから
| ', ′ / ／ ′ ', 純粋に匈奴にはめられたってわけじゃないけど
/.| 人 u /ィ ｌ ′ ', ,
l/| l ＼ﾏ ⊃ ノ // i ', ,
∨ | 丶---､‐≦ / /l/ i |ヾl
Ｖ | ィi〔_/L} __/ /ニ＼ | ,ﾘ
Ｖ |ィi〔／'ﾆ//: ﾚこ/' /二ﾆ=|l丶 |
,ハjニ<<ニ,{/: :l: : ｌ:.l 'ニニニ||ニニ‐ |
.'ニ|ニr‐ｿニ|: : ' : : : ｌ/ニニニニ||ニニニ=-|
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【 李広 】